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2025.01.24
こんにちは。京都市左京区岩倉にある歯医者「金田歯科医院」です。
親知らずとは、一番手前にある前歯から数えて8番目、歯列の一番奥に位置する大臼歯のことで、第3大臼歯や智歯とも呼ばれます。通常の場合、永久歯は15歳頃までに生え揃いますが、親知らずは20歳前後で生えてくることが一般的です。
上下左右の計4本揃っている場合もあれば、先天的に存在しないケース、歯ぐきに埋まって生えてこないケース、斜めに生えるケースなどもあります。
今回は、親知らずの生え方や斜めに生える原因、リスク、抜歯するメリット・デメリットなどについて解説します。
親知らずの生え方には、大きく分けて3つの種類があります。ここでは、それぞれの生え方の特徴や症状などについてみていきましょう。
親知らずが他の歯と同様にまっすぐ垂直に生えていれば、基本的に抜歯する必要はありません。
しかし、口の中の粘膜などに当たって痛みや炎症が起きている場合・噛み合わせに問題が生じている場合・虫歯になっている場合などは、抜歯を検討したほうがよいでしょう。
親知らずが真っすぐに生えている場合は簡単に抜けることが多く、術後の腫れや痛みも少なく済むケースがほとんどです。
「なんとなくムズムズする」「たまにズキズキと痛む」「周辺の歯ぐきに違和感がある」など、気になることがあれば、一度歯科医院でチェックを受けましょう。
親知らずが斜めに生えることもあります。親知らずが斜めに生えて、歯ぐきから歯の表面の一部だけが露出している状態のことを半埋伏智歯(はんまいふくちし)といいます。このような状態では、歯ブラシが行き届きにくく、虫歯や歯周病のリスクが高まります。
親知らずの周囲の歯ぐきが腫れることもあるでしょう。また、手前の歯にぶつかることで違和感や痛みが生じるケースもあります。
そのため、歯ぐきを切開してぶつかっている部分を切り取ったあとに歯の根っこ部分の抜歯を行うことが一般的です。歯ぐきを切開するため、抜歯後は縫合し、後日抜糸を行います。
親知らずが完全に横向きに生えて、歯ぐきの中に埋まっているケースもあります。このような状態を水平埋伏智歯(すいへいまいふくちし)といいます。これは、下顎で起こることがほとんどです。
親知らずが真横に生えている場合も半埋伏智歯と同様に、頭の部分を切り出したあと、歯の根っこ部分を抜歯します。
水平埋伏智歯の抜歯は、複雑な処置を伴うため3種類の生え方のなかで最も難易度が高くなります。抜歯後は歯ぐきを縫い合わせて、後日抜糸をする必要があります。
親知らずが斜めに生える原因には、食生活が関係しているといわれています。昔の人類は、木のみや生の肉などの硬いものを食べていたため顎がしっかりと発達し、親知らずが生えるスペースが確保されていました。
しかし、現代ではやわらかい食べ物を摂取することが多く、昔に比べて顎を使う機会が減っています。その結果、顎が小さくなり、親知らずがしっかりと生え揃うスペースが確保できなくなったと考えられます。
では、斜めの親知らずをそのままにしておくと、どのようなリスクが生じるのでしょうか。以下では、4つのリスクについて解説します。
親知らずが斜めに生えると、周辺のブラッシングがしにくくなります。その結果、磨き残しが多くなり、虫歯や歯周病になるリスクが高くなるでしょう。
親知らずが斜めに生えている場合、1つ手前の第2大臼歯との間に食べカスなどの汚れが蓄積しやすくなるため虫歯のリスクが高まります。第2大臼歯は食べ物を噛み砕いてすり潰す役割を担う歯ですので、丁寧にブラッシングをすることが重要です。
親知らずの周辺が磨きにくいと感じる場合には、歯ブラシの当て方を見直したりタフトブラシなどの補助清掃用具を活用したりしましょう。
智歯周囲炎とは、親知らずの周囲の歯茎が炎症を起こした状態になることです。親知らずが斜めに生えていると、歯と歯ぐきのすき間(歯周ポケット)が深くなり、汚れが蓄積して、智歯周囲炎を起こすリスクが高まります。
悪化すると、のどの痛みや発熱など全身状態に影響を与えることもあるため、放置せずに対処することが望ましいでしょう。
斜めに生えた親知らずをそのまま放っておくと、噛み合わせに問題が生じることがあります。また、手前の歯が親知らずに押されることで歯並びが乱れるリスクも高まります。
噛み合わせや歯並びが乱れた状態をそのままにしておくと顎周りの筋肉や顎関節に負担がかかり、顎関節症を発症することも考えられるでしょう。
親知らずが斜めに生えると、頬を噛みやすくなります。何度も繰り返すことで口内炎の原因となることも考えられるでしょう。
先にも述べた通り、斜めに生えた親知らずを放置するとさまざまなリスクが生じる可能性があるため、抜歯を検討する必要があります。ここからは、斜めに生えた親知らずを抜歯するメリット・デメリットについて解説します。
斜めに生えた親知らずを抜歯するメリットは、以下の通りです。
斜めに生えている親知らず周辺は歯ブラシが行き届きにくく、磨き残しが多くなります。親知らずを抜くことでブラッシングがしやすくなるでしょう。
親知らずが斜めに生えていると噛み合わせが悪くなったり、手前の歯に力がかかって歯並びに影響を与えたりすることが考えられます。噛み合わせが悪い状態が続くと、顎の関節に負担がかかり、顎関節症を発症するリスクも高まるでしょう。
早い段階で対処すれば、噛み合わせや歯並びが悪化するのを回避でき、顎関節症の予防にもつながります。
親知らず周辺に歯垢や食べカスが蓄積していると口臭の原因にもなります。親知らずを抜歯することで、親知らず周りを清潔な状態に保てるようになるため、口臭の改善も見込めるでしょう。
斜めに生えた親知らずを抜歯するデメリットは、以下の通りです。
斜めに生えた親知らずを抜歯する際には、歯ぐきを切開したり歯を砕いたりする必要があります。そのため、抜歯したあとに痛みや腫れなどの症状が出ることが考えられるでしょう。
一般的には抜歯後30分〜2時間程度で飲食可能となりますが、一定期間は食事が不便になることや頬の腫れによって見た目に影響が出ることなどが考えられるでしょう。
親知らずの抜歯自体はポピュラーな手術ですが、斜めに生えていたり横向きに生えていたりすると手術の難易度は高くなります。外科的な手術ですので、神経や血管を傷つけるリスクもないとは言い切れません。
そのため、治療を受ける際には歯科医師の説明をよく聞き、納得したうえで進めることが重要です。
斜めに生えた親知らずは歯ブラシが行き届きにくく、食べカスや歯垢が蓄積しやすいことから虫歯や歯周病のリスクが高まります。そのままにしておくと、手前にある歯にまで虫歯が広がったり智歯周囲炎を発症したりすることもあります。
早期に対処することで、これらのリスクだけでなく噛み合わせや歯並びの悪化、顎関節症のリスクなどの軽減にもつながりますので、抜歯を検討することも大切です。
とはいえ、斜めに生えた親知らずの抜歯には歯ぐきの切開や歯を分割して取り除くなどの外科的処置が伴います。術後に痛み・腫れが生じることや血管・神経を傷つけるリスクなども考えられますので、事前にしっかりと説明を受けて納得したうえで治療を受けましょう。
親知らずの生え方が気になる方や治療のことについて詳しく知りたい方は、歯科医院に相談してください。
親知らずにお悩みの方は、京都市左京区岩倉にある歯医者「金田歯科医院」にお気軽にご相談ください。
当院は、皆さまの「行きたい歯医者」を目指して診療を行っております。虫歯・歯周病治療、ホワイトニング、矯正治療、予防歯科など、さまざまな治療に力を入れています。