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インプラント治療後 | フッ素入り歯磨き粉を使っても大丈夫?

2023.07.21

こんにちは。京都市左京区岩倉にある歯医者「金田歯科医院」です。

インプラント治療を受けた歯を見せて笑う女性

虫歯予防に効果的なフッ素は、インプラントにも有用なのでしょうか。

インプラント治療を受けた方は、フッ素の入った歯磨き粉は使用しないほうがよいとされていたこともありました。

しかし、日本で使用するフッ素入りの歯磨き粉は、インプラントに影響を与えるほど濃度が高くありません。歯によい成分であるフッ素が入った歯磨き粉は、インプラントや周囲の歯を守るために欠かせないといえるでしょう。

今回は、インプラント治療後にフッ素入りの歯磨き粉を使っても大丈夫なのかを解説します。

インプラント治療後にフッ素入り歯磨き粉を使ってもいい?

歯磨き粉で?マークを描いた図

以前は、フッ素がインプラントを腐食させるリスクがあると考えられていました。そのため、インプラント治療を受けた方は、フッ素入りの歯磨き粉を避けるよう指導を受けていました。

しかし、フッ素入りの歯磨き粉を使ってもインプラントに悪影響はありません。フッ素が入った歯磨き粉は、インプラントや周囲の歯を守るために重要です。

歯を失う原因は、虫歯や歯周病が多いです。インプラント治療を受けた方は、これ以上大事な歯を失わないために、フッ素入りの歯磨き粉を使うとよいでしょう。

フッ素がインプラントによくないといわれた理由

顎に手を当てて考える女性

フッ素がインプラントによくないという考え方が広まった原因は、日本フッ素研究会が「高濃度(9,000ppm以上)のフッ素によってチタンの腐食が進む」と2016年に発表したことです。

インプラントにはチタンが使用されているため、日本フッ素研究会の発表によって「インプラント治療を受けた方にフッ素は禁忌」という注意喚起がされました。2017年まで同研究会が、9,000ppmを900ppmと誤って表記していたことも、この考え方を広めた要因かもしれません。

現在、日本で市販できる歯磨き粉のフッ素濃度は1,500ppmまでと定められているため、9,000ppmという高濃度のフッ素が口内に入ることはありません。歯科医院で扱うフッ素の濃度は1,500ppm以上ですが、ワセリンなどでインプラント部分を保護してから施術します。インプラントに直接フッ素がつかないよう配慮して施術を行うので、心配はいりません。

また、日本口腔衛生学会は「チタン材を使用しているインプラント装着者や矯正治療患者においても、フッ化物配合歯磨剤の利用を控えるべき科学的根拠は認められなかったことと、学術的根拠の明らかな齲蝕予防効果から、天然歯を有する限り、フッ化物配合歯磨剤の利用はチタン製 歯科材料使用者にも推奨すべきである。」と発表しています。

引用元:一般社団法人日本口腔衛生学会

インプラント治療を受けた方にフッ素が入った歯磨き粉を推奨している理由は、以下の2つです。

  • フッ素は唾液によって薄まるため、インプラントに害を与えるリスクが低い
  • フッ素は虫歯予防に効果的なので、天然歯がある場合は使用したほうがよい

1,000ppm以上の濃度のフッ素が口内に入ったとしても、歯を磨いている間に唾液と混ざって濃度が下がるため、インプラントが腐食するリスクは低いといわれています。また、フッ素入りの歯磨き粉を使って歯磨きすることで、虫歯の原因となるミュータンス菌の働きを弱める効果があります。

インプラントを長持ちさせるためだけでなく、残っている歯を守るためにも、フッ素入りの歯磨き粉を使うべきといえるでしょう。

フッ素の効果

歯ブラシに歯磨き粉を絞る

フッ素入りの歯磨き粉を使用すると虫歯予防に効果があります。フッ素がお口の中に留まれば留まるほど、効果が高いといわれています。

フッ素の効果は、以下のとおりです。

歯の質を強くする

歯の表面にあるエナメル質は、虫歯菌から歯を守る役割があります。虫歯菌によってエナメル質が溶かされると、虫歯が大きくなります。

日頃からフッ素入りの歯磨き粉を使用することで、歯の質を強くすることが可能です。虫歯菌の酸で溶けにくい、虫歯になりにくい歯にできるでしょう。

虫歯の進行を止める

口内では、酸によって歯が溶ける脱灰と、溶かされたエナメル質がもとに戻る再石灰化が繰り返されています。虫歯菌が出す酸によって歯の表面が溶けることから虫歯が始まりますが、再石灰によって溶けたエナメル質が修復されれば、虫歯が進行することはありません。

しかし、お口の中のバランスが崩れて酸性に傾くと、歯の表面が溶けて虫歯が進行するのです。

歯の表面が溶け始める初期虫歯の段階でフッ素入りの歯磨き粉を使うと、フッ素に含まれるカルシウムやリン酸などが作用して溶けたエナメル質の修復を促します。

初期虫歯がもとに戻るまでにかかる期間は、6か月~1年程度といわれています。日頃からフッ素入りの歯磨き粉を使って、セルフケアすることが大切です。

虫歯菌を抑制する

虫歯の原因は、歯垢(しこう)の中に潜む細菌だといわれています。代表的な虫歯菌は、ミュータンス菌です。歯磨きが不十分で歯に汚れが溜まると、歯垢に含まれるミュータンス菌が酸を出します。ミュータンス菌が出した酸によって歯が溶け、虫歯が進行します。

フッ素には虫歯菌の働きを弱める効果があるため、毎日フッ素入りの歯磨き粉を使うことで虫歯予防につながるでしょう。

インプラント治療後に使用する歯磨き粉の選び方

体の横を指さして笑う女性

インプラントは人工物のため、虫歯になることはありません。

しかし、インプラント周囲の歯や歯茎が炎症を起こす、インプラント周囲炎になるリスクが高いです。日頃の歯磨きによって口内を清潔に保ち、インプラント周囲炎を予防することが重要です。

残っている歯を守り、これ以上歯を失わないためにも歯磨きは欠かせません。インプラント治療後に使用する歯磨き粉を選ぶ3つのポイントをご紹介します。

研磨剤が入っていない

研磨剤が入った歯磨き粉を使うと歯の汚れや着色を効果的に取り除けますが、歯が傷つく可能性があるでしょう。

研磨剤が入った歯磨き粉を使うと、インプラントだけでなく、天然歯の表面も削れる場合があります。削れた歯の表面はザラザラするため、汚れが付着しやすくなります。歯磨きもしにくくなるでしょう。歯が削れることを防ぐため、研磨剤入りの歯磨き粉は避けてください。また、インプラントと歯茎の間に研磨剤が入り込み、歯茎が腫れる原因になることもあります。

顆粒が入っていない

顆粒が入っている歯磨き粉も、インプラント治療を受けた方には適していません。顆粒入りの歯磨き粉も汚れを効果的に取り除けますが、歯が削れるデメリットがあることを理解しておきましょう。

研磨剤や顆粒入りの歯磨き粉を避けるには「炭酸カルシウム」「ケイ素」「シリカ」などが含まれていない歯磨き粉を探してください。

歯科医院で取り扱っている

インプラント治療後に使う歯磨き粉に迷う方は、歯科医院で取り扱っているものを選ぶとよいでしょう。

歯科医院で取り扱う歯磨き粉には、歯を傷つける成分が入っていません。また、虫歯リスクの高い方にはフッ素配合の歯磨き粉、歯周病リスクの高い方には歯茎の炎症を抑える成分の配合された歯磨き粉など、患者様に適した歯磨き粉を渡してもらえます。

インプラント治療後は、3~4か月に一度、定期的に歯科医院を受診してメンテナンスを受けるのが一般的です。メンテナンスでは、インプラントの確認はもちろん、お口の状態に合った歯磨き粉や歯ブラシの提案、インプラント周囲の歯磨きの仕方の指導なども行います。インプラントの治療後に歯磨き粉やお手入れ方法に困ったら、まずは歯科医師や歯科衛生士に相談しましょう。

まとめ

美しい歯を見せて笑う女性

インプラント治療後にフッ素入りの歯磨き粉を使っても、問題ありません。フッ素は、歯の質を強くする、虫歯菌の働きを抑制するなど、虫歯予防に効果があります。

歯を失う原因の多くは虫歯や歯周病です。これ以上歯を失わないためにも、インプラント治療後のケアにはフッ素入りの歯磨き粉を使うとよいでしょう。

ただし、研磨剤や顆粒が入っている歯磨き粉は避けてください。インプラント治療後に使う歯磨き粉に迷ったら、歯科医院で取り扱っているものを選ぶとよいでしょう。

インプラント治療後に適した歯磨き粉を探している方は、京都市左京区岩倉にある歯医者「金田歯科医院」にお気軽にご相談ください。

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