MENU
09:15〜13:00(最終受付12:00)
14:30〜18:15(最終受付17:45)
2025.01.31
目次
こんにちは。京都市左京区岩倉にある歯医者「金田歯科医院」です。
顎関節症は、顎の関節や筋肉に痛みや違和感を引き起こす疾患です。口を開閉する際の異音や、動きの制限を伴うことが特徴です。
一見すると特に問題ない不調のように思えるかもしれませんが、放置すると症状が悪化します。食事や会話が困難になるだけでなく、肩こりや頭痛、さらには全身の健康にも深刻な影響を及ぼす可能性があります。
この記事では、顎関節症を放置した場合のリスクや健康への影響について詳しく解説します。適切な治療方法や流れ、症状が進行する前にできる対処法についても触れていますので、顎に違和感や痛みが生じている方はぜひ参考にしてください。
顎関節は、下顎頭(下顎骨の一部)、下顎窩(側頭骨の一部)、およびその間にある関節円板で構成されています。関節円板はクッションの役割を果たし、顎のスムーズな動きをサポートします。
しかし、さまざまな要因によってこのバランスが崩れると、顎関節症が発症します。ここでは、顎関節症の原因を解説します。
関節円板が正常な位置から前方や側方にずれると、口の開閉時に音が鳴ったり、口を大きく開けられないなどの症状が現れます。この状態は、顎関節症の主要な原因の一つです。
ストレスや不正咬合(噛み合わせの悪さ)により、咀嚼筋が過度に緊張すると、顎関節に負担がかかります。その結果、痛みやこわばりといった症状が引き起こされます。
歯が欠損していたり噛み合わせが悪い状態が続くと、顎関節に不均等な力が加わり、関節や周囲の筋肉に過剰な負担がかかります。不均等な力が、顎関節症の発症に影響します。
顎関節症は、顎の関節や咀嚼筋に痛みや異常を引き起こす疾患です。放置すると症状が悪化し、日常生活に支障をきたす可能性があります。
例えば、口の開閉時に痛みや音が生じる、口が大きく開けられない、噛み合わせが悪くなるなどの症状が現れます。さらに、頭痛や肩こり、めまいなど全身に影響を及ぼすこともあります。
顎関節症の症状を放置すると、次第に健康や日常生活にさまざまな悪影響を及ぼす可能性があります。以下に、具体的な影響を解説します。
初期段階では軽い痛みや違和感にとどまることが多い顎関節症ですが、放置すると症状が進行し、口の開閉が困難になる場合があります。さらに、顎の関節や筋肉に過度な負担がかかり、慢性的な痛みや炎症を引き起こすリスクが高まります。
顎関節の不調は、頭痛、肩こり、首の痛みなど、全身に影響を及ぼすことがあります。顎の筋肉や関節の緊張が神経や血流に影響を与え、これらの症状を引き起こすと考えられています。めまいや耳鳴りなど、顎関節とは一見関係がないように思える症状が現れることもあります。
顎関節症が進行すると、食事や会話がスムーズにできなくなり、日常生活に支障をきたします。これに伴うストレスが精神的な負担となり、生活全般の質が低下することもあります。
また、痛みや不快感が続くことで、集中力や睡眠の質が低下することも少なくありません。
顎関節症は、放置すると症状が悪化する傾向があります。適切な治療を受けずに放置した場合、顎の機能障害が悪化し、後の治療が複雑かつ長期間にわたる可能性があります。一度悪化した症状を完全に治すのは難しい場合もあるため、早期の対応が重要です。
症状や原因に応じた適切な治療を行うことで、症状の改善が期待できます。ここでは、顎関節症の治療方法と流れを解説します。
まずは、顎関節症の治療方法をご紹介します。
治療の中心となるのは保存療法です。この方法では、日常生活での習慣を見直し、顎関節への負担を軽減します。
主な取り組みは、以下のとおりです。
上記に加えて、鎮痛剤や筋弛緩剤が処方されることがあります。さらに、顎周辺の筋肉をほぐすため、ストレッチやマッサージを取り入れることも効果的です。
症状が重い場合には、スプリント療法と呼ばれるマウスピース治療を併用します。透明なマウスピースを装着することで、歯ぎしりや食いしばりによる負担を軽減し、顎関節や筋肉の緊張を和らげます。主に就寝中に使用します。
噛み合わせの問題が原因となる場合、矯正治療や補綴治療を検討します。不正咬合の改善や欠損している歯を補うことで、顎の負担を軽減し症状の緩和を図ります。
保存療法やスプリント療法で効果が得られない場合、外科的治療が必要になることがあります。より重症の症状に対応するための選択肢となります。
治療は、
以下のステップで進行します。
患者さまによって適切な治療は異なるので、歯科医師と相談しながら進めます。
顎関節症の症状を軽減し悪化を防ぐためには、日常生活でのセルフケアが重要です。セルフケアを適切に行うことで、顎関節や筋肉への負担を軽減し、症状の改善を促せます。
ここでは、自宅で簡単にできる顎関節症のセルフケア方法を紹介します。
顎の筋肉をほぐすことで、緊張を和らげ痛みを軽減できます。
ストレッチでは、顎の開閉運動を行います。口をゆっくりと開け、無理のない範囲で最大限まで開いたらそのまま5秒間キープし、ゆっくりと閉じます。これを1日5〜10回繰り返すことで、顎関節の可動域を広げられます。
次に、顎のマッサージを取り入れましょう。こめかみの部分や耳の前にある顎関節部分を指の腹で軽く押しながら円を描くようにマッサージすると、筋肉の緊張をほぐせます。
食事の際に顎に過度な負担をかけないよう、食べ物の選び方を工夫することも重要です。顎関節症の症状がある場合、硬い食べ物はできるだけ避け、やわらかい食べ物を中心に摂るようにしましょう。また、左右の歯で均等に噛むことを意識すると、負担を分散させられます。
食事中に大きな口を開けすぎることも顎関節に負担をかけます。ハンバーガーや大きなサンドイッチなど、一口では食べにくいものは小さくカットして食べるようにしましょう。
姿勢の悪さは、顎関節症の原因の一つとされています。デスクワークをする際は背筋を伸ばし、顎を突き出さないように意識することが重要です。
パソコンやスマートフォンを長時間使用する際も、目線の高さを調整しましょう。首や顎に負担がかからない姿勢を心がけてください。
また、寝るときの姿勢も影響を与えるため、横向きやうつ伏せではなく、仰向けで寝ることを推奨します。枕の高さが合わないと首や顎に負担がかかるため、自分に合った枕を選ぶことも大切です。
無意識のうちに歯ぎしりや食いしばりをしている場合、それが顎関節症を悪化させる要因になります。日中に上下の歯を接触させないよう意識するだけでも、顎の負担を減らすことができます。
リラックスした状態では、通常、上下の歯の間にはわずかに隙間があります。日常的に食いしばる癖がある人は、意識して顎の力を抜くようにしましょう。
また、夜間の歯ぎしりを防ぐために、ナイトガード(就寝時に装着するマウスピース)を使用するのも有効です。歯科医院で自分の歯型に合ったナイトガードを作成してもらいましょう。
ストレスは、顎関節症を悪化させる要因の一つです。ストレスを感じると、無意識に歯を食いしばったり、顎の筋肉が緊張したりすることが多くなるためです。
リラックスする時間を意識的に作り、適度な運動や趣味の時間を取り入れることで、ストレスを軽減できます。
顎関節症は、顎の関節や咀嚼筋に異常が生じることで、痛みや口の開閉の制限を引き起こす疾患です。放置すると症状が進行し、慢性的な痛みや顎の機能障害に発展するリスクがあります。
また、顎関節の不調は、頭痛や肩こり、全身の筋肉バランスの乱れを招き、生活の質を著しく低下させる要因となります。早期に医療機関を受診し、適切な診断と治療を受けることで、症状の進行を食い止めましょう。
顎関節症の治療を検討されている方は、京都市左京区岩倉にある歯医者「金田歯科医院」にお気軽にご相談ください。
当院は、皆さまの「行きたい歯医者」を目指して診療を行っております。虫歯・歯周病治療、ホワイトニング、矯正治療、予防歯科など、さまざまな治療に力を入れています。