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2023.12.08
目次
こんにちは。京都市左京区岩倉にある歯医者「金田歯科医院」です。
口臭があるのかどうかは、非常にデリケートで気になる問題なのではないでしょうか。歯周病が原因で口臭が発生していることも多く、歯周病による口臭は非常に強い場合があります。
今回は、歯周病による口臭の原因や特徴、対策・予防法について詳しく解説します。
歯周病とは、歯周病菌による感染症です。歯茎に炎症を起こし、進行すると歯を支えている歯槽骨を溶かします。最悪の場合、歯が抜け落ちる恐ろしい病気です。
口腔内の病気というと虫歯を思い浮かべる方が多いかもしれませんが、歯周病も罹患する方が非常に多い病気です。歯を失う原因で最も多いのは、歯周病であることがわかっています。
日本人の成人の8割が歯周病に罹患している、または歯周病の予備軍だといわれています。誰もがかかる可能性のある、身近な病気なのです。
歯周病は、進行度によって4つに分類されます。それぞれの特徴と症状を確認しましょう。
歯茎のみに炎症が起こっている状態です。自覚症状はほとんどありません。
歯茎が赤くなり少し腫れ、歯磨きの際に出血することがあります。適切に歯磨きをすることで、改善される可能性のある状態です。
歯肉炎から少し進行し、浅い歯周ポケットが形成されます。歯茎の腫れや赤み、歯茎からの出血がみられますが、痛みはないのでご自身では気がつかないことが多いです。
歯石が付着し始めることもあります。歯周ポケット内は歯周病菌が繁殖しやすいので、注意して歯磨きする必要があるでしょう。
歯を支える歯槽骨は、少しずつ溶け始めます。
歯茎の腫れや赤み、歯茎からの出血に加えて、歯槽骨が半分程度溶かされた状態です。歯周ポケットが深くなり、歯周病菌がさらに繁殖しやすい状態になります。歯の根の表面にも歯石が付着するので、歯科医院で除去してもらわなくてはなりません。
歯と歯茎の境目から膿が出てくることもあります。口臭を感じるようになる方が多いでしょう。
歯が少しグラグラする、歯が浮いた感じがするなどの違和感を覚え始めます。中等度歯周炎まで進行すると、歯周病に気づく方もいるでしょう。
歯茎の腫れや赤み、歯茎からの出血や排膿がみられ、歯槽骨の3分の2以上が溶かされている状態です。歯周ポケットが非常に深くなり、歯がグラグラ動くようになります。
硬いものを食べられなくなり、痛みを感じることもあるでしょう。
歯周病菌が口腔内で多く繁殖しており、口の中がねばねばとする、血や膿の味がするなどの症状も現れます。重度歯周炎では、強い口臭が発生していることが多いです。
歯周病になると、口臭が悪化します。歯周病による口臭は、歯周病菌の出す揮発性硫黄化合物(VSC)というガスのにおいと、歯周組織が炎症を起こすことで排出される膿のにおいが混ざったものです。
揮発性硫黄化合物は、種類によってにおいが異なります。歯周病の場合は、複数のにおいが混ざり合って不快なにおいになることが多いです。
歯周病によるにおいは、歯周病菌の出す揮発性硫黄化合物(VSC)のガスのにおいと膿のにおいが混ざりあったものです。いくつかのにおいが混ざり合って、強い口臭になります。
歯周病のにおいの原因物質と、特徴を確認しましょう。
メチルメルカプタンという歯周病菌が出す、揮発性硫黄化合物のにおいです。タマネギの腐ったにおいと表現されますが、オナラにも含まれています。
不快な強いにおいを発するだけでなく、メチルメルカプタンは毒性が強いことから、歯周病をさらに悪化させる要因にもなります。
硫化水素という揮発性硫黄化合物のにおいです。メチルメルカプタンよりにおいは強くありませんが、腐った卵のにおいと表現される独特のにおいを発します。
歯周病菌を含む歯垢や、舌に付着した汚れからもにおいを発するでしょう。歯周病の場合だけでなく、朝起きたときなどに発生する生理的口臭も硫化水素によって発生します。誰でも発することのある口臭の原因物質でもあるのです。
歯周病の場合は、ほかの原因物質のにおいと混ざり合ってさらに強いにおいになります。
ジメチルサルファイドという揮発性硫黄化合物のにおいです。生ごみやキャベツが腐ったようなにおいと表現されます。
消化器系や肝臓の疾患がある場合でも、ジメチルサルファイドによるにおいが発生することがあるでしょう。歯周病や虫歯などの口腔疾患がないのに生ゴミのような口臭がある場合は、内臓系に疾患がある可能性があります。
歯周病による口臭に対策する方法は、歯周病を治療することです。歯周病が進行すると、上述したような揮発性硫黄化合物のにおいと、膿のにおいが混ざって強い口臭になります。
根本的に歯周病の治療をしない限り、においは改善されません。歯周病による口臭の対策・予防法を詳しく確認しましょう。
歯周病の原因は、歯に付着した歯垢です。歯垢は細菌の塊で、除去されずに時間が経つと歯石へと変化します。
歯周病治療の基本は、歯垢・歯石を除去することです。歯周病の進行度に関わらず、歯垢・歯石の除去をメインに行います。
歯肉炎や軽度歯周炎の段階であれば、ご自宅での歯磨きを徹底することで改善される場合があります。中等度歯周炎、重度歯周炎になると、歯科医院での外科的な処置が必要になるでしょう。
歯周病が進行すると歯周ポケットが深くなります。歯ブラシでは届かない部分に歯垢が溜まって歯石が沈着するため、しっかり除去します。
歯周ポケット内の洗浄や清掃を繰り返すことで、次第に炎症が抑えられて口臭も軽減するでしょう。
歯周病は、歯石や汚れを除去すればすぐに改善される病気ではありません。歯垢・歯石除去を行ったあとも、定期的にクリーニングを受けましょう。歯周ポケットに汚れが溜まらないようにすることが重要です。
炎症が改善されて歯茎が引き締まり、歯周病が進行しにくい状態になれば、歯周病による口臭は次第になくなります。
歯周病の治療は、歯科医院でのケアだけでなく毎日行うセルフケアも非常に重要です。ブラッシング指導を受け、ご自身に合った磨き方を習得しましょう。
歯ブラシやデンタルフロス・歯間ブラシ・ワンタフトブラシなどを使用して、歯周ポケットに汚れが溜まらないように丁寧に歯磨きしてください。
3食後に歯磨きするのが望ましいですが、昼食後は職場にいるなど、歯磨きできないことがあるかもしれません。最低でも1日2回は、丁寧に歯磨きしましょう。
基本的には歯ブラシを使ったケアを行いますが、補助的に薬効成分が入った歯磨き剤や洗口剤を利用するとよいでしょう。歯周病菌の活動を抑え、口臭を軽減させるのに役立ちます。
ブラッシング指導を受けるときに、歯科医院で使用方法を確認すると安心して使えます。
今回は、歯周病による口臭について解説しました。
歯周病になると、強い口臭が発生します。歯周病が進行すればするほど、においの原因物質が多く発生し、膿のにおいと混ざり合って強いにおいになるでしょう。
歯周病が原因の口臭への最も効果的な対策は、歯周病を治療することです。歯周病が重度になれば治療に時間がかかります。治療が困難になることもあるでしょう。
そのため、歯周病を予防することが重要です。歯周病を予防できれば、歯周病による口臭も予防できます。軽度のうちに治療を受け、改善することも重要でしょう。
歯周病による口臭が気になる方は、京都市左京区岩倉にある歯医者「金田歯科医院」にお気軽にご相談ください。