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2023.04.18
目次
こんにちは。京都市左京区岩倉の歯医者「金田歯科医院」です。
「インプラント治療後、何だか歯茎が黒くなってきた気がする……」「インプラントをしたいけど歯茎が黒くなるのかな……」と、不安に思っている方もいるのではないでしょうか。せっかく歯を綺麗にするためにインプラントをしたのに、歯茎が黒くなってしまうのは残念ですよね。
今回は、インプラントをすると本当に歯茎が黒くなってしまうのか、また、黒くなってしまう原因と予防法があるのか、詳しく解説していきたいと思います。
結論からいうと、インプラントで歯茎が黒くなることはあります。
実際に「インプラント治療後に歯茎が黒くなった気がする」という患者さんは多数いらっしゃいます。歯を綺麗にしたくてインプラントをしたのに歯茎が黒くなると、それがコンプレックスになってしまうでしょう。
歯茎が黒くなるのにはさまざまな原因があります。次に、その原因について解説していきます。
歯茎が黒くなる原因として、インプラントによるものとインプラント以外によるものが考えられます。
まずは、インプラントによって黒くなる原因から解説します。
インプラントの治療は、金属でできたインプラント体(金属の歯の根っこ)を骨に埋め込み、その上に歯茎から見える人工の歯を被せますが、通常このインプラント体は口の中から見えることはありません。
しかし、治療後に適切なケアを怠ってしまうと、歯茎に炎症が起こり、金属部分が透けて黒く見えたり、歯茎が下がってくると金属部分が見えることで、歯茎が黒くなったりする原因になります。
インプラントをする場合、もとの歯茎が下がっている患者さんが多いです。このような場合は歯肉再生治療が必要です。歯茎が下がっているのに、適切な歯肉再生治療を行わないでインプラントを装着すると、歯茎が下がったままで不適合になったり、歯茎の厚みが足りなくて金属部分が見えたりして、歯茎が黒く見える原因になります。
インプラント周囲炎とは、インプラントの周囲組織が炎症を起こしてしまう疾患です。歯周病と症状は同じですが、歯周病よりインプラント周囲炎のほうが3倍の速さで進行するといわれており、非常に重症化しやすいです。
自覚症状がほとんどなく、インプラント治療後、歯磨きやメンテナンスを怠ってしまうと、歯茎とインプラントの境目に細菌が侵入します。その後、炎症を起こしてしまい、いつのまにかインプラント周囲炎になっていたということになりかねません。
歯肉から出血がみられ、さらに悪化してくると、歯茎が腫れたり膿んだりといった症状が出てきます。出血や腫れることで歯茎が赤黒くなってしまい、歯茎が黒く見えてしまうのです。
また、インプラント周囲炎が進行すると、歯茎が下がってきてインプラント体が見えてしまいます。その結果、歯茎が黒く見えてしまう原因につながるでしょう。
次に、インプラント以外で考えられる黒ずみの原因について解説していきます。
喫煙をすることで、メラニン色素による歯茎の黒ずみが見られます。
メラニン色素とは、体を色付ける色素のことで、肌や髪の毛、瞳の色などを作る色素のことです。日焼けで肌が黒くなるのは、紫外線から肌を守ろうとメラニン色素が作られるためですが、過剰に生成されてしまうとシミになってしまいます。それと同じように、タバコを吸うとニコチンやタールなどの有害物質から歯茎を守ろうとメラニン色素が作られ、歯茎が黒くなるのです。
また、タバコに含まれるニコチンなどの有害物質で、歯茎の毛細血管が収縮します。血管収縮により血流が悪くなることも、歯茎が黒く見える原因につながるでしょう。
ヘビースモーカーの方は、インプラント治療ができない可能性もあります。実際に、喫煙者のインプラント失敗例は、非喫煙者よりも約4倍高いといわれているのです。もしインプラントを考えているのであれば、禁煙することをおすすめします。
メタルタトゥーとは、差し歯などに使われた歯科材料の金属が、日々の食事などさまざまな刺激でイオン化して溶けだし、歯茎に沈着して黒くなってしまうことです。
メタルタトゥーを起こしやすい金属の中で、特に影響が大きいのが銀イオンだといわれています。現在、保険診療の補綴物に使用されている歯科用金属には、メタルタトゥーを引き起こしやすい銀が多く含まれています。
インプラントは保険適用外の治療のため、土台にはチタン、被せ物には金属を使用していないセラミックやジルコニアを使用することが多く、黒ずむことはありません。
しかし、歯科医院によっては、土台や被せ物に金属を含んだものを使用するところもあるため、その場合メタルタトゥーを引き起こしてしまうことがあります。メタルタトゥーを改善する方法として、原因である金属を除去することや、歯茎へのレーザー治療や薬剤を用いて歯茎の新陳代謝を促し、正常な色へターンオーバーさせる治療があります。
歯茎の深部まで着色している場合は、歯肉再生治療が必要です。メタルタトゥーかなと思ったら、早めに歯科医院へご相談ください。
歯周病は、30代以上の3人に2人が罹患しているといわれます。国民病といわれるくらい有病率が高い歯周病は、進行すると歯茎から出血や腫れ、排膿がみられ、炎症で歯茎が赤黒く変色し、歯茎が黒く見える原因になるでしょう。
また、歯垢と出血が混ざることで歯茎の中に黒い歯石が溜まり、歯茎が黒くみえる原因にもなります。歯石は歯磨きでは取ることができませんので、歯科医院で歯石を取ってもらいましょう。
歯周病予防には、歯磨きなど毎日のケアがとても大切です。きちんと歯を磨けていないと、歯周病を改善することはできません。歯磨きに自信があるかたでも、約8割の人に磨き残しがあるといわれています。歯周病が重症化しないよう定期的に歯科医院を受診し、お掃除や歯磨き指導、ご自身の歯磨きの方法などをチェックをしてもらいましょう。歯ブラシのほかに、歯間ブラシやデンタルフロスなども使用することをおすすめします。
インプラントによる歯茎の黒ずみを予防する方法について、ケース別に解説します。
歯茎が炎症を起こし金属部分が透けて見えることがないよう、歯磨きなど毎日のケアがとても大切です。
インプラントは虫歯にはなりませんが、ケアを怠ると歯茎に炎症が起きてしまいますので、毎日のケアで口腔内を清潔に保ちましょう。しっかりとケアを行うことで、歯茎が下がることも予防できます。インプラント治療直後で症状が軽い場合は改善される可能性もあるため、早めに歯科医院を受診してください。
また、歯肉再生治療が必要な場合、治療を怠ってしまうと、インプラント治療直後から金属部分が見えてしまう不適合が起きることも考えられます。歯茎が下がったままの状態や歯茎の厚みが足りない状態にならないよう、しっかりと歯茎が再生されるまで治療をしましょう。
インプラント周囲炎も炎症が起こる疾患の一つで、歯周病と同じ細菌感染症です。
インプラント治療後、歯磨きやメンテナンスを怠ると、口の中が不衛生な状態になります。その結果、歯周病菌が増殖し、インプラントと歯茎の境目に溜まったプラークなどが原因で、インプラント周囲炎がどんどん進行していきます。
インプラント周囲炎は自覚症状が出にくく、気付いたときは重症化していることが多いため「せっかくインプラントを入れたのに、支えている骨がなくなっていた……」といったケースも十分ありえます。このようなことが起きないために、歯磨きなど毎日のケアをしっかり行い、歯科医院での定期的なメンテナンスを怠らないようにしましょう。
すでにインプラントを入れている方、またこれからインプラントの治療をしようと考えている方もいるかと思います。
基本的にインプラントは保険適用外の治療のため、自由に素材を選ぶことができます。歯科医院によって使われている素材は違うため、インプラントの素材に金属が含まれていないか、前もって確認することも大切です。
インプラントは「入れて終わり」ではなく、そのあとのケアが非常に大切です。ご自身のケアとメンテナンス次第で、インプラントが長持ちするかどうかが決まります。ケアを怠ってせっかく入れたインプラントが抜けてしまったといったことがないよう、毎日のケアと定期的な歯科医院でのクリーニングはもちろん、清掃状態や歯茎のチェックをしてもらい、一生使い続けられる歯を目指していきましょう。
インプラントを検討されている方は、京都市左京区岩倉の歯医者「金田歯科医院」にお気軽にご相談ください。