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2021.03.07
京都市左京区岩倉の歯医者の金田歯科医院、院長の金田直樹です。
食いしばり、歯軋りについてお話します。
噛んだりすると歯が痛い、何もしなくても歯が痛い、痛くはないけどなんとなく違和感がある、こういった症状を一度でも経験されたことのある方は多くおられると思います。虫歯でもない、歯周病でもない、でも歯が痛い、その原因が食いしばりや歯軋りです。歯軋りや食いしばりまでの強い噛みしめの自覚はないけど同じ症状がある、そういった方もおられると思います。実は上下の歯が軽く接触するだけでも歯にとってはストレスとなり、痛みや不快症状が現れることがあります。
なぜそのような症状が生じるのでしょうか?それは上下の歯が接触すると、その力が大きければ大きいほど歯の周りの組織、歯茎や歯を支える骨や歯の根っこの先に血液の供給不足が生じます。腕などの皮膚に軽く指を当ててみてください。その指の下の皮膚が白くなると思います。圧力によって血液供給の不足が生じているのです。それと同じことが歯の周りや根っこの先で生じています。
さて、血液とはどのような働きをしているのでしょうか?血液は私たちの体に栄養や酸素を運んでくれる重要な組織です。また外からの細菌が身体の中に侵入してきた際に血液の中の免疫細胞が働いて私たちの身体を守ってくれます。口の中は湿度100%、3度の食事の際に十分な栄養が供給される、温度は40度程度、これはあらゆる細菌にとって非常に活動しやすい環境なのです。こういう環境である口腔内には実は体の中で一番細菌数が多く存在しています。そういう細菌の数が1番多い環境の口腔内である一定程度の血液の供給不足が生じると歯が痛くなったり違和感が生じます。
そういった痛みや不快症状はどうしたらなくなるのでしょうか?解決方法は主に2つあります。1つはお口の中の細菌数を減らす、もう一つは歯の接触頻度や力を減らす、です。
こういった症状のある方の多くはお口の中に歯石が付いていたりプラークと呼ばれる歯の汚れがついています。こういった汚れを歯科医院の道具で落として細菌の絶対数を減らします。
もう一つの方法の歯の接触頻度を減らす、これはどうすればいいのでしょうか?
ここで少し話が変わりますが、1日24時間のうち人はどのくらいの歯の接触の時間が適切な時間なのでしょうか?実は1回1回の瞬間瞬間の歯の接触時間を全て足すと15分から20分程度という研究結果があります。例えばテレビを見ている時や読書の時、スマートフォンを触っている時などに歯が接触していると、すぐにこの20分は超えてしまいます。
ではどうしたら歯の接触時間を減らすことができるのか?それはこのブログの内容を思い出していただいた時だけで構いませんので深呼吸をしてください。どういった深呼吸かというと、鼻からゆっくりと息を吸い込んでいただいて口からふーっと息を吐いてください。するとリラックスできるので上下の歯が少し離れます。その後唇を閉じてください。唇が開いたままだと口の中が乾燥して風邪をひきやすかったり、虫歯や歯周病になりやすかったり、コロナにかかりやすかったりしますので、唇を閉じるようにお願い致します。
まずは歯科医院でお掃除をして、歯石を取って、深呼吸をして、歯の負担を減らしてみてください。虫歯でも歯周病でもないのに歯が痛い、違和感がある、そういった症状が軽減、緩和するかもしれません。そういった症状があれば一度歯科医院にお越しください。ご連絡をお待ちしております。