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2025.09.22
こんにちは。京都市左京区岩倉にある歯医者「金田歯科医院」です。
「噛み合わせが悪いと、食べにくい・歯が痛い」といったお口の中の問題だけでなく、実は肩こりや頭痛、集中力の低下など全身に影響が出ることがあります。
とくに40〜50代で歯を失ったままにしている方や、入れ歯・ブリッジといった補綴治療を受けている方は、噛み合わせの変化に気づかないまま過ごしているケースも少なくありません。
噛み合わせは、食事や会話を快適にするための基本であると同時に、全身の健康とも深くつながっています。噛む力のバランスが崩れると顎関節や筋肉に負担がかかり、それが首や肩のこり、さらには姿勢の乱れにつながることもあります。
今回は、噛み合わせの乱れが引き起こす代表的な不調やそのメカニズム、そして改善のために歯科でできることをわかりやすくご紹介します。
噛み合わせの乱れが起こる原因とは
噛み合わせが乱れる背景には、さまざまな要因があります。主な原因は次のとおりです。
・歯を失ったまま放置している
奥歯を1本でも失うと隣の歯が倒れたり、反対側の歯が伸びてきたりし、噛み合わせがずれてしまいます。
・歯ぎしり・食いしばり
強い力が歯や顎に加わり、長期的に続くと歯が動いたり削れたりして噛み合わせが乱れます。
・むし歯や歯周病による歯の移動
歯周病で骨が減ると歯が揺れやすくなり、位置の変化が起こります。歯の形が大きく変わると、噛み合わせの適合が変化することがあります。
・合わない入れ歯や被せ物
高さや形が適していない補綴物は噛み合わせを不自然に変え、違和感や不調の一因となることがあります。
・姿勢の悪さ
足を組む、片側の肩にバッグをかける、同じ方向を向いて寝るなどの癖は体の歪みを招き、噛み合わせにズレを生じさせます。
・悪い癖や習慣
頬杖を長時間つく、食べ物を片側だけで噛むといった習慣も、顎や骨に偏った力をかけ、噛み合わせを悪化させる要因になります。
このように、噛み合わせの乱れは歯だけでなく日常の姿勢や習慣からも影響を受けます。思い当たることがある方は、早めに歯科医院で相談してみましょう。
口の中に出る不調
噛み合わせの乱れは、まず口の中にさまざまなトラブルとして現れます。
・歯や歯ぐきへの負担
噛む力が一部の歯に集中すると、歯がしみる知覚過敏や噛んだときの痛みにつながります。負担が続くと歯ぐきが下がったり、歯の寿命を縮めてしまうこともあります。
・食べにくさや発音のしづらさ
噛み合わせが安定しないと、食べ物をうまく噛み砕けず「食べにくい」と感じやすくなります。また、歯の位置がずれると発音が不明瞭になり、会話に支障が出る場合もあります。日常生活の質に直結するため、見過ごせない問題です。
・顎関節への影響
顎の関節に負担がかかると「口を開け閉めするときにカクカク音がする」「開閉で痛みがある」といった顎関節症の症状が現れることもあります。進行すると口が開けにくくなり、食事や会話に大きな影響を及ぼします。
このように、噛み合わせの問題は単なる「噛みにくさ」だけにとどまらず、歯や歯ぐきの健康、会話、食生活にまで影響します。
全身に広がる不調
噛み合わせの乱れは、口の中だけでなく全身の健康にも影響します。顎やこめかみの筋肉に過度な緊張がかかると頭痛を起こすことがあり、とくに「こめかみが重い」「朝から頭が痛い」といった症状につながる場合があります。
さらに、首や肩の筋肉は背中とつながっているため、不調が肩こりや猫背など姿勢の乱れを招くこともあります。デスクワークが多い方や慢性的な肩こりに悩む方は、噛み合わせの改善が症状緩和につながることがあります。
また、噛み合わせのずれは睡眠にも影響し、歯ぎしりや食いしばりを招いて眠りが浅くなることがあります。「眠ったはずなのに疲れが取れない」と感じるとき、背景に噛み合わせの問題があるかもしれません。このように不調は全身へ広がり、生活の質を下げる要因となります。気になる症状が続くときは、歯科で相談してみましょう。
噛み合わせチェックの重要性
噛み合わせのズレは、自分では気づきにくいものです。痛みや違和感があればわかりますが、わずかな乱れでも歯や顎に負担をかけ、不調を招くことがあります。
そのため歯科医院での「噛み合わせチェック」が大切です。咬合紙と呼ばれる専用の紙で歯の当たり方を確認したり、模型でバランスを分析したりします。近年はデジタル機器による精密測定も普及し、従来よりも詳しく状態を可視化できるようになっています。
こうした診査を通じて、日常では気づけないズレを把握でき、問題が見つかれば早めに調整することで、歯の摩耗や顎関節のトラブルを抑えることが期待できます。
また、噛み合わせは加齢や生活習慣で少しずつ変化し、歯を失ったり補綴物(被せ物・入れ歯など)を入れたりすると、さらにバランスが崩れやすくなります。だからこそ定期検診でのチェックが欠かせません。
「不調がないから大丈夫」と思わず、定期的に確認することが、健康な歯や快適な生活を守る第一歩になります。
歯科でできる噛み合わせの改善
◎咬合調整(こうごうちょうせい)
歯の一部をわずかに削って高さを整え、噛み合わせのバランスを微調整します。小さなズレでも改善することで、歯や顎への負担を軽減できます。
◎補綴治療(入れ歯・ブリッジ・インプラント)
失った歯を補うことで噛み合わせを安定させます。歯が抜けたままでは隣の歯が傾き、バランスが崩れる原因になるため、適切な補綴治療で全体の噛み合わせを整えることが大切です。
◎ナイトガード(マウスピース)
就寝中の歯ぎしりや食いしばりから歯や顎を守るための装置です。歯の摩耗や顎関節への負担を防ぎ、噛み合わせの悪化を抑える効果があります。
◎歯列矯正
歯並びそのものを動かして、根本的に噛み合わせを改善します。時間はかかりますが、長期的に安定した咬合を得られる方法です。
噛み合わせの治療は、お口の状態や生活習慣によって適した方法が異なります。自己判断せず、歯科医師と相談しながら進めることが安心です。
まとめ
噛み合わせの不調を改善・予防するには、歯科での治療だけでなく、日常生活での工夫も大切です。片側だけで噛む習慣を避け、左右の歯をバランスよく使うことを心がけましょう。
また、猫背や長時間の前かがみ姿勢は筋肉を緊張させ、噛み合わせの乱れにつながります。デスクワークの合間に軽くストレッチを取り入れることも予防に役立ちます。さらに、強く食いしばっていると気づいたときには、上下の歯を離して顎をリラックスさせる習慣を持つことも重要です。
こうした生活習慣の工夫と歯科での治療を組み合わせることで、より快適な噛み合わせを維持することにつながります。症状に気づいたら早めに相談することが、全身の健康を守る第一歩です。
当院は、皆様の「行きたい歯医者」であることを目指し、丁寧な診療とわかりやすい説明を心がけています。咬合調整をはじめ、義歯(入れ歯)・ブリッジ・インプラントなどの補綴治療、虫歯・歯周病治療、ホワイトニング、矯正治療、予防歯科など、幅広い診療を行っております。
噛み合わせの不調などについてご相談やご質問がある方は、お気軽にお尋ねください。ホームページはこちら、Instagramはこちら、WEB予約も受け付けております。ぜひ一度ご覧ください。