京都市左京区岩倉の歯医者「金田歯科医院」です。

意外と知らない！？電動歯ブラシの使い方

2022.12.01

京都市左京区岩倉の歯医者、金田歯科医院の院長の金田直樹です。
今日のお話は電動歯ブラシについてのお話です。
みなさん、CMや薬局などで1度は電動歯ブラシを目にしたことはあるのではないでしょうか？使用されたことがある人とない人はおおよそ半分半分くらいでしょうか？
実は、その電動歯ブラシには、主に4つの種類があります。ご家庭で手軽に使用できるものから、歯科医院で使用する高度なものまでさまざまです。いくら電動歯ブラシと言っても固い歯石までは除去できません。手で使用する歯ブラシと同様、歯垢（プラーク）は取り除けても、歯石の除去は難しいのでその違いもお話いたします。当院にも定期的なクリーニングに通っていただきながら、使用していただくことがおすすめです。
電動歯ブラシには振動式、回転式、音波式、超音波式の4つの種類があります。それぞれの特徴を以下に列挙します。
1、振動式の特徴
手磨きの歯ブラシの動きを発展させたもので、内部のモーターを使った音波に満たない振動によって汚れを取り除きます。リーズナブルな価格帯です。
2、回転式の特徴
回転式の電動歯ブラシは、ブラシ部分が円形なのが特徴です。1分間に数1000回から1万回程度の高速で、円形の歯ブラシを左右に回転させながら、磨きにくい歯の裏側や歯と歯茎の境目なども磨けます。
3、音波式の特徴
200から300Hzの音波振動により、細かい気泡や水流を作り、振動式に音波の刺激が加わるので、毛先から数㎜離れている部分や歯間、歯周ポケットなどのプラークも落としてくれます。使用感覚としてはブラシの部分は僅かに振動する程度で、普通の手磨きに近い感覚です。
4、超音波式の特徴
160万から200万Hzと、音波よりも振動数がさらに高くなり（超音波振動）、汚れを強力に落としてくれます。プラークや歯垢の元になる汚れを破壊してくれるので、虫歯や歯周病の予防対策にも有効です。しかし、振動が細かいので蓄積した歯垢の除去は不得意です。振動が非常に細かいので、ブラシを当てるだけではプラークの除去効果はなく、手磨きと同様に動かす必要があります。

電動歯ブラシのメリット、デメリット

電動歯ブラシを使うことで、歯磨きの効率が上がります。振動や回転の力で歯の表面を磨いて、歯垢や歯の汚れを落とすことができて、手磨きのように歯ブラシでゴシゴシと磨く必要がないため、疲れにくく短時間で口腔内を磨具ことができることがメリットです。
デメリットとしては、電動歯ブラシの正しい使い方をしなかった場合、逆に歯磨きが不十分となってしまい、汚れが口の中に残ってしまいます。また、きちんと歯に当てないことで歯茎などを傷つける恐れもあるので注意が必要です。

電動歯ブラシの使い方

1、「歯にやさしく当てる」ことが基本です。
ブラシ部分は、歯の側面と噛み合わせの面に対して、直角に当ててください。
前歯の裏側や歯並びが悪い部分については、歯の角度にブラシを沿わせて当ててください。
また、歯と歯茎の境目にあたる、歯周ポケットと呼ばれる歯の溝は、特に汚れがたまりやすい場所です。斜め45度でブラシを当てて、しっかりと汚れを落とすことを意識することが大切です。ただし、この時に注意しなければならないことは、ブラシを歯に強く押し当てると歯茎や歯を傷めてしまいますので、やさしく当てて使うことです。
2、磨く順番を決めて磨き残しがないようにしてください。
手磨きと同様に電動ブラシでも歯にブラシを当てる順序をしっかりと決めて使うようにしてください。いくら電動歯ブラシだからといって歯に当てなければ歯の汚れは落ちません。歯を磨く順番を決める、これは磨き忘れを防止するために欠かせないことです。全ての歯の面にブラシを当ててプラークの取り残しを防ぐために非常に重要なポイントです。
優しい力で、ゆっくりとずらすようにブラシを移動させて歯を磨いてください。3、歯磨き粉の選び方についてです。
基本的に歯磨き粉を使用しなくてもプラークを除去することは可能です。しかし、歯磨き粉には口臭を取り除いたり、歯垢を付きづらくしたりする効果や、フッ素が配合されていることで虫歯予防ができたり、殺菌効果があるため、一緒に使うことでより高度な口腔ケアができるようになります。
ただし、研磨剤の配合されているものですと不要に歯が削れていってしまったり、発泡剤が入っているものだと泡立ちの良すぎるせいで磨きづらかったり、きちんと歯が磨けていないのに泡による爽快感であたかも歯が磨けているような錯覚に陥ったりします。
研磨剤の配合が少なく、泡立ちの少ない低発泡の「ジェルタイプ」がお勧めです。もし何かしら、ご不安なことがございます場合は当院の歯科医師やスタッフにご相談ください。
本日も長文を読んでいただきありがとうございました。