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歯ぎしりについて

2022.11.13

京都市左京区の歯医者、金田歯科医院の院長の金田直樹です。
今日のお話は歯ぎしりについてのお話です。

歯ぎしりの原因と対策

無意識のうちにグーッと食いしばってしまって、さらにそこから歯をこすり合わせたりしてしまうなど、お口の中の上下の歯が不必要に接触している状態を歯ぎしり(ブラキシズム)といいます。歯ぎしりは、良質な睡眠の妨げになるだけでなく、歯や歯茎、歯を支えている顎の骨や顎の関節や顎の筋肉などにも良くない影響を与えます。
歯ぎしりの他にも、咬みしめや食いしばりといった歯や歯茎、歯を支えている顎の骨や顎の関節や顎の筋肉に負担をかける口腔内の良くない習癖があります。
男性で約200kg、女性で約150kgで食いしばったり、歯ぎしりをしているというデータもあります。
また顎の筋肉は肩や頭の付近の筋肉と繋がっています。歯ぎしりなどで顎の筋肉に影響が及ぶと肩や頭の筋肉にも影響が及びます。
これら歯ぎしりや食いしばりは、歯周病や顎関節症のリスクを高めるだけでなく、肩こりや頭痛などの原因にもなるため、適切な対処が必要になります。
ブラキシズムは、主に次の3つに分類されます。
1、グライディング・・・上下の歯をギリギリと擦り合わせる習慣のことを言います。
2、クレンチング・・・・上下の歯を強く噛み合わせる習慣のことを言います。食いしばり・咬みしめがここに該当します。
3、タッピング・・・・・上下の歯をカチカチと咬み合わせる習慣のことを言います。
グライディングやタッピングは、音がするので家族やパートナーの方や友人に指摘されることもありますが、クレンチングは音がしないので気付きにくく、発見が遅れやすいです。
ブラキシズムが起きるタイミングは、眠っている時や、仕事やゲームなど何かに集中したり夢中になっている時が多いと言われています。
そのため、本人は、気づきにくいという特徴があります。
歯ぎしり、食いしばりは習慣と呼ばれる類いの行動です。みなさん、出かける時にどっちの足から靴を履く、階段はどっちの足から登ったり降りたりする、など意識して考えて行動している方は稀かと思います。これらは習慣と呼ばれる行動で無意識にしている行動です。歯ぎしり、食いしばりもこれらと同じ習慣の行動です。
普段の人間の噛む力は意識して噛んでもらうと40~60㎏で、自分の体重ほどあります。食事の際は、その1/2~1/4程度の力で自然と加減しながら噛んでいます。
ところが、睡眠中や、何かに夢中になっている時のブラキシズムは、無意識下なので加減なく噛んでしまうことが多々あります。

そもそも、なぜ歯ぎしりは起こる?

歯ぎしりの原因は明確になっていませんが、ストレスや咬み合わせの不良、歯並びの乱れなどが要因と考えられています。肉体的・精神的なストレスが溜まると、歯ぎしりをすることによって発散していると言われています。
永久歯に全て生え変わる前の子供さんの場合は、歯が動くことでお口の中に違和感が生じて無意識に歯ぎしりをすることがあります。

歯ぎしりによる悪影響について

1、歯ぎしりが歯周病に及ぼす影響
歯ぎしり自体は歯周病の直接の原因とはなりません。歯周病の直接的な原因は歯に付着している汚れであるプラークですが、すでに歯周病を発症している場合は、歯ぎしりによって歯周病の進行が加速することがわかっています。砂場に打ち込んだ杭をずーっと横よから押しているといつかはぐらぐら動いてくる、イメージとしてはこのようなイメージで、歯周病が進みます。

2、歯ぎしりが顎関節症に及ぼす影響
歯ぎしりをするときに上下の歯にかかる力は、通常の食事の際の力に比べて非常に強いため(男性で約200kg・女性で約150kg)、顎関節にかかる負担が大きくなります。これが、顎が開けにくい、顎を開けたり閉じたりすると痛みが生じるといった、顎関節症の原因になることがあります。

治療と予防

睡眠中の歯ぎしりには、夜間に装着していただくマウスピースを使用する方法が一般的です。
マウスピースがクッション材の働きをすることによって歯や顎にかかる圧力を減らして、歯のすり減りを食い止めて、詰め物が取れるリスクを減らすこともできます。
またマウスピースはいわば身代わり装置です。ご自身の歯や顎の骨は欠けたり、なくなると元には戻りませんし、なくなったところを補うとなれば何かしらの人工物を使用しないと補うことはできません。しかし、マウスピースは修理することもできますし、もし壊れても新しく作ることもできます。
私もマウスピースを入れて寝ていますが、約半年から1年で壊れて、修理したり、新しくしたりしています。
日中の食いしばり対策は、自分で意識して気づくこと(認知すること)です。この記事を読んだことを思い出していただいた時で構いませんので、食いしばっていないか確認してみて下さい。付箋に、歯を離す、と書いていただいて見えるところに貼っていただいて、それが目に入った時に歯を離す、ということをしていただくもの一つの方法です。既に歯をかみ合わせると痛い・冷たいものがしみる・顎が痛いといったような症状が出てしまっている場合ですと、一時的な回復はあるかもしれませんが、こういった症状は筋肉痛や骨折のように時間の経過とともに治るものではないことが多いです。根本的な治療を行わなければ時間の経過とともに悪化するケースが多いです。症状が悪化する前に、ご相談ください。
本日も長文を読んでいただきありがとうございました。

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