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2022.04.10
京都市左京区岩倉の歯医者、金田歯科医院の院長の金田直樹です。
今日のお話は親知らずについてのお話です。
先に親知らずが腫れる原因からお伝えすると、ニつあります。一つ目はお口の中の汚れです。二つ目は親知らずが生える際に一時的に盛り上がる歯茎を噛んでしまってできた傷が原因です。
まずは親知らずのお話からしたいと思います。
親知らずとはお口の中の1番奥にある、前から数えて8番目の歯です。親知らずはある人とない人がいます。そもそも最初から親知らずがない人もいるのです。
上下左右にそれぞれ4つある人もいますし、上下左右どこかの親知らずがもともとない人、上下左右の親知らずが一つもない人、逆に上下左右のいずれかの場所に2本目の親知らず、つまり前から数えて9番目の歯がある人もいます。中には同じ場所に3本の親知らずがある人もいます。
親知らずはさまざまです。
こういった親知らずですが、腫れる、という経験をされた方は多いのではないでしょうか?
骨の中の深い場所に親知らずがある場合は腫れたりしないことがおおいですが、浅い場所、特に親知らずの歯の頭が一部お口の中に出ているような場合は腫れることが多いです。
先程も申しましたが、親知らずが腫れる原因の一つはお口の中の汚れです。
汚れが溜まりやすいために親知らずが腫れるのですが、ではなぜ汚れが溜まりやすいのでしょうか?
それは親知らずが1番奥にある歯でそもそもが歯ブラシが難しいということ、顎の大きさにもよりますが、親知らずの頭が全てお口の中に出ている生え方をしている人が少ないこと、歯の一部がお口の中に見えていて十分に歯ブラシができないことが理由です。
汚れは細菌の塊です。細菌には虫歯菌、歯周病菌など様々な種類の細菌がいます。
親知らずが原因で親知らずの前の歯(前から数えて7番目の歯)が虫歯になることもあります。また、親知らずと前から数えて7番目の歯のあたりの骨が溶ける、つまり狭い範囲に限局した歯周病が進む事があります。
歯周病菌が溜まり、歯茎に炎症が生じたり、虫歯菌による虫歯が大きくなりすぎて親知らずの歯の神経まで達すると腫れます。
こういった歯周病菌や虫歯菌以外にわれわれの免疫も腫れる原因となることがあります。
普段、私たちの身体には免疫が備わっています。この免疫が普段は細菌の活動を抑えています。しかし、風邪や寝不足、ストレスなどが原因で体力が落ちて免疫が下がると細菌の方が優勢となり、腫れることがあります。
以上のお話は親知らずが腫れる原因は細菌が原因というお話です。
続いて、もう一つの親知らずが腫れる原因のお話です。細菌が関係しない、親知らずが腫れる原因は親知らずが生えることによる一時的に盛り上がった歯茎を噛んでしまうことによる傷です。
親知らずが生える際に一時的に歯茎が盛り上がります。その盛り上がった歯茎を噛んでしまうと歯茎に傷ができます。すると、歯茎が炎症を起こして腫れます。
まとめると、親知らずが腫れる原因は細菌と一時的に盛り上がった歯茎を噛んでしまったことによる傷です。
親知らずはしっかりと生えている、歯の頭がしっかりと磨く事ができるような生え方をしている場合はいいのですが、そうでない生え方、つまり、汚れが溜まりやすい生え方をしている場合はあまりいいことをしてくれない事が多いです。その場合、親知らずを抜く、という治療をすることで前から数えて7番目の歯が虫歯になるリスクを下げたり、歯周病になるリスクを下げたりすることができます。
次回は親知らずを抜く、というお話をしたいと思います。
今日も長文を読んでいただきありがとうございました。