MENU
09:15〜13:00(最終受付12:00)
14:30〜18:15(最終受付17:45)
2022.02.03
京都市左京区岩倉の歯医者、金田歯科医院の院長の金田直樹です。
インプラントをご存知の方は多いと思います。それに比べて、そのインプラントを計画通りに正確に予定通りの場所、位置に設置する道具が存在することを知っている方は少ないのではないでしょうか?
その道具の名前をサージカルガイド、と言います。
昨今のCTの性能や技術の発展、CADCAMシステムの技術の発展、3Dプリンターの技術の発展、これらを結びつける技術の発展により、このサージカルガイドはかなりの正確性をもってインプラントを予定通りの場所に設置することが可能となりました。
インプラントとはただ単に設置するだけ、といった簡単な処置ではありません。インプラントとは骨の中に設置するだけではなく、その上に歯をセットして噛めるようになって初めて意味を成す治療です。ただ単に設置しただけでは理想的な位置に人工の歯を作ることができない可能性もあります。たとえ歯が作れたとしても理想とは言い難い可能性もあります。しかし、サージカルガイドを使用することで理想的な人工の歯を作ることができます。
また歯を抜かなければならない場合、歯を支えている骨が少ない場合があります。歯周病で歯が抜けた場合はなおさら骨がない場合が多いです。
また骨の構造上、いろいろな規制があります。
上顎の場合、上顎洞と呼ばれる大きな空洞があります。この空洞は鼻と繋がっています。この空洞に膿が溜まった状態が蓄膿です。専門用語で上顎洞炎と言います。インプラントとは骨がないと設置することができません。上顎洞という空洞には骨がありませんので、上顎洞の範囲が大きければ骨を足したり、ピンポイントにインプラントを設置しないといけない場合があります。このような場合にサージカルガイドは非常に有効です。
下顎の場合、下顎管と呼ばれる神経と血管が通る太い管があります。当然ですが、この管を傷つけたり圧迫をすると麻痺、痺れや出血が起こります。このような管に影響を及ぼすことがないようにインプラントを設置する場合にもサージカルガイドは非常に有効です。
骨が少なくなると、この上顎洞や下顎管の存在が大きな壁となることがあります。しかし、サージカルガイドを用いることで、インプラントの治療が安心安全で正確な治療になります。
サージカルガイドなしでする、フリーハンドのインプラントの治療でもインプラントの治療はすることはできます。私もサージカルガイドという技術ができる前は何度も確認をしながらフリーハンドでインプラントをしていた時期もありました。しかし、現在のサージカルガイドは非常に正確です。このサージカルガイドを用いることで安心安全なインプラントの治療が可能となり、またインプラントの治療の時間も短くなります。
ですので、当院ではインプラントの治療の際はサージカルガイドの作成をしております。
歯がなくなった、もしくは抜かなければならなくなった方は一度ご相談をしていただけると幸いです。
本日も長文を読んでいただきありがとうございました。