MENU
09:15〜13:00(最終受付12:00)
14:30〜18:15(最終受付17:45)
2025.04.25
目次
こんにちは。京都市左京区岩倉にある歯医者「金田歯科医院」です。
歯周病は、日本人の成人の約8割がかかっている、もしくはその予備軍と言われている病気です。初期段階には自覚症状が少なく、気づかないうちに進行していることが多いです。放置していると、最終的には歯が抜け落ちることもあります。
しかし、早期発見・早期治療ができれば進行を止めることができ、口腔内の健康を取り戻せます。
この記事では、歯周病の基礎知識から治療法、そして歯科医院で実際に行われる治療の流れまで、丁寧に解説します。歯周病の進行を止めたい方、または予防に取り組みたい方は、ぜひ最後までご覧ください。
歯周病は、歯と歯茎の間に付着しているプラーク(歯垢)に含まれる細菌によって引き起こされる炎症性の疾患です。初期段階では歯肉炎と呼ばれ、歯ぐきの腫れや出血などの症状が見られますが、この段階では痛みを感じにくいため、気づかないうちに進行していることが多いです。
歯肉炎が進行すると歯周炎となり、歯を支える骨(歯槽骨)まで破壊されます。さらに進行すると、最悪の場合、歯が抜け落ちることもあります。
歯周病の原因となるのは、主にプラーク(歯垢)と呼ばれる細菌のかたまりです。プラークは、毎日の歯磨きで除去することが可能です。
しかし、磨き残しがあると歯石になり、歯ブラシでは取り除けなくなります。歯石の表面は細菌が付着しやすく、炎症が慢性化していきます。
また、歯周病は口腔内だけのトラブルとどまらず、全身の健康にも影響を及ぼすことが知られています。例えば、糖尿病や心疾患、誤嚥性肺炎などとの関連も指摘されており、放置すれば全身の健康を害する高まる恐れがあるのです。
の健康を守るためにも、歯周病を早期発見・早期治療がすることが非常に重要といえます。異変を感じたら、できるだけ早く歯科医院を受診するようにしましょう。
歯周病は、初期段階であれば完治できますが、進行すると元の健康な状態に戻すのは難しいといわれています。完治が難しい場合は、それ以上の進行を食い止めることを目的とした処置が施されます。
特に、歯肉炎の段階であれば、正しい方法でのブラッシングや歯科医院での専門的な歯のクリーニングなどによって、健康な状態へと回復することが期待できます。進行した歯周炎の場合でも、歯周病治療を継続的に行うことで、炎症を抑え悪化を防げる可能性があります。
ただし、すでに破壊された歯槽骨や歯ぐきの組織を元の状態に戻すのは難しいです。治すというよりは、進行を止める・管理するという考え方がより正確といえるでしょう。
また、治療の効果を持続させるには、患者さま自身のセルフケアも非常に重要です。歯科医院での治療だけでなく、正しいブラッシング方法の実践や、食生活の見直し、禁煙、生活習慣の見直しなども、歯周病の改善に大きく関わってきます。
近年では、重度の歯周病に対して再生療法と呼ばれる先進的な治療も行われており、一部の組織を回復させられる可能性もあります。治療の効果には個人差があり、健康な元の状態に戻せるとは限らないため、予防と継続的なケアが最も効果的な対策といえるでしょう。
歯周病の治療は、進行度や症状に応じて段階的に行われます。初期の段階では日常的な口腔ケアの改善が中心ですが、進行したケースでは専門的な処置が必要になります。
ここでは、代表的な治療法をいくつかの段階に分けて解説します。
歯周病治療の基本となるのがスケーリングです。これは、歯の表面や歯ぐきの境目に付着した歯垢や歯石を専用の器具で除去する処置です。歯石は一度付着すると歯ブラシでは取り除けないため、歯科医院でのクリーニングが必要です。
歯石を除去することによって、炎症の原因である細菌を排除でき、歯周病の治療や予防が可能です。
スケーリングの後に行われることが多いのが、ルートプレーニングという治療です。これは、歯周ポケットの中にある歯根の表面に付着した汚染物質や細菌を徹底的に取り除き、滑らかに仕上げる治療法です。
ルートプレーニングを行うことによって細菌が付着しにくくなり、炎症の再発を防ぎます。処置後に軽い痛みや歯ぐきの違和感が出ることもありますが、多くの場合は一時的です。
ただし、痛みがひどい場合や長く続く場合は、治療を行った歯科医院に早めに相談しましょう。
進行した歯周病では、スケーリングやルートプレーニングだけでは十分な改善が見込めないことがあります。その場合には、フラップ手術などの外科的治療も検討されます。
フラップ手術は、歯ぐきを切開して歯根を露出させ、奥深くの歯石や感染組織を取り除く方法です。歯周ポケットを浅くし、歯周病の進行を食い止めることが可能になります。
ただし、外科的治療は他の治療と比べて体への負担が大きいため、慎重に検討する必要があります。
上記の治療法に加えて、最近では、失われた歯槽骨や歯周組織を部分的に再生させる歯周組織再生療法と呼ばれる治療法も登場しています。
歯周組織再生療法は、特殊な薬剤や人工膜を使用し、体の自然治癒力を利用して組織の回復を促す治療法です。主に重度の歯周病に対して施されます。
ただし、すべての症例で効果が出るわけではないため、治療前に歯科医師との十分な相談が必要です。
歯周病の治療は一度の通院で完了するものではなく、段階的に進めていく必要があります。症状の把握から始まり、継続的なメンテナンスまで、複数のプロセスを経て口腔内の健康を取り戻します。
ここでは、歯科医院での一般的な治療の流れをご紹介します。
歯周病の治療は、カウンセリングと口腔内の検査から始まります。まず、どのような症状が出ているか、それはいつからか、思い当たる原因はあるかなどを確認します。
カウンセリングの結果、歯周病が疑われる場合は、歯ぐきの状態や歯周ポケットの深さ、出血の有無や歯の動揺などを確認して歯周病の進行度を把握します。また、必要に応じてレントゲン撮影を行い、歯槽骨の状態や見えない部分の炎症もチェックします。
その後、検査結果や治療の方法、進め方などを歯科医師から説明されます。このとき、不安や疑問があれば相談しておきましょう。
医師の説明に納得できたら、患者さまに合わせた治療計画が立てられ、治療が開始されます。
次に行われるのが、スケーリングやルートプレーニングという歯周病の原因であるプラーク(歯垢)や歯石を除去する初期治療です。これらの処置を行った後、改善がみられるかどうか確認します。
また、並行してブラッシング指導が行われることもあります。日々のセルフケアが治療効果を大きく左右するため、患者さま自身が正しい歯磨き習慣を身につけることが重要です。
初期治療が一通り完了した段階で、再評価が行われます。再び歯周ポケットの深さや出血の状態を確認し、治療の効果を測定します。
改善がみられる場合は、今後の定期的なメンテナンスについての説明やスケジューリングがなされます。改善が見られない場合は、フラップ手術や再生療法などの外科的処置が必要になることもあります。
歯周病は再発しやすい病気のため、治療が終了したあとも定期的なメンテナンスが欠かせません。3か月~6か月程度に一度の受診が推奨されております。
定期検診では、歯科衛生士による専門的な歯のクリーニングや、再発の兆候を早期に発見するためのチェックなどが行われます。継続的なメンテナンスは、歯周病の再発防止や悪化阻止に役立ちます。
歯周病は誰にでも起こりうる身近な病気ですが、早期に発見し、適切な治療とセルフケアを行うことで進行を止められます。スケーリングやルートプレーニングなどの基本治療から、外科的治療、再生療法といった専門的な方法まで、段階的なアプローチが効果的です。
また、治療が終わった後もメンテナンスを継続することで、再発を防ぎ、健康な口腔環境を維持できます。
歯ぐきの腫れや出血、口臭といった初期のサインを見逃さず、気になる症状があれば早めに歯科医院を受診しましょう。自分自身の健康を守るためにも、歯周病と正しく向き合うことが大切です。
歯周病治療を検討されている方は、京都市左京区岩倉にある歯医者「金田歯科医院」にお気軽にご相談ください。
当院は、皆さまの「行きたい歯医者」を目指して診療を行っております。虫歯・歯周病治療、ホワイトニング、矯正治療、予防歯科など、さまざまな治療に力を入れています。