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2023.12.15
目次
こんにちは。京都市左京区岩倉にある歯医者「金田歯科医院」です。
金属アレルギーがある人が歯を失った場合、インプラント治療を選択できるのか不安に思うでしょう。インプラントに使用される人工歯根は、高い安全性を誇るチタン製です。
人工歯にはジルコニアやセラミックが一般的に使用されます。金属アレルギーのリスクが低いため、金属アレルギーを持つ人でも安心して治療を受けられるでしょう。
ただし、インプラントはさまざまなメーカーから製造されており、使用されるチタンの純度はメーカーによって異なります。
今回は、インプラントの構造についてご説明しながら、金属アレルギーの人がインプラント治療を受ける際の注意点や、実際にアレルギー症状が出た際の対処法についてご説明します。
金属アレルギーとは、ニッケルやコバルト、クロム、スズ、銅、亜鉛、金などの金属によって引き起こされる症状のことです。金属と接触した部分がかゆくなる、赤くなる、腫れるなどの症状が現れます。発熱や倦怠感を引き起こすケースもあるでしょう。
歯科医院の治療では、金属の人工物を口腔内に入れることは少なくありません。被せ物や詰め物、入れ歯、矯正装置などには、金属が使用されていることが多いです。
口腔内に金属がある場合、唾液によって少しずつ金属イオンが溶け出します。手足や全身に炎症や湿疹が出ることもあるでしょう。
今まで金属アレルギーの症状がなくても、ある日突然、金属アレルギーの症状に見舞われることも少なくありません。アレルギー症状が出る金属は一人ひとり異なるので、パッチテストを受けて確認する必要があります。
インプラントは、人工歯根を顎の骨に埋入して人工歯を装着し、失った歯の機能を取り戻す治療です。
インプラントで用いられる人工歯根の素材はチタンで金属ですが、チタンは医療で用いられることも多い安全性の高い素材で、アレルギーを引き起こすリスクは低いといえます。そのため、基本的には金属アレルギーの人でも、インプラント治療を受けられます。
しかし、絶対に金属アレルギーの症状が出ないとは限りません。インプラントはさまざまなメーカーが製作しており、メーカーごとにチタンの純度が異なるからです。
金属アレルギーが不安な人は、カウンセリングの段階で歯科医師に相談して、どのインプラントであれば使用可能かを確認しましょう。
インプラントの構造と、使用される素材をご紹介します。
インプラントにおいて、歯の根の役割を果たす部分をインプラント体といいます。インプラント体は、失われた歯の根の機能を補う重要なパーツです。
インプラント体は、直径が3~5mm、長さが6~18mmの範囲で、顎の骨に穴をあけて埋め込まれます。インプラント体はネジのような形状で、インプラント体と骨の接触面積を増やすことでより確実な結合を促します。
腐食に強く生体親和性に優れたチタン、またはチタン合金が使用されるのが一般的です。チタンの純度は製品によって異なるため、金属アレルギーを持つ人は注意が必要でしょう。
インプラント体と人工歯をつなぐのが、アパットメントです。インプラント体とアバットメントが一体化している製品を提供しているメーカーも存在します。
アバットメントは、歯の高さを適切に調整する重要な役割も果たします。そのため、インプラント体の埋入角度に合わせて、さまざまな形状のアバットメントが用意されているのです。
アバットメントに使用される素材は、インプラント体と同様にチタン合金が一般的です。金合金やジルコニアなど、患者さまのニーズや状況に応じてさまざまな素材から選択されます。
それぞれ異なる特性を持つので、耐久性や審美性、アレルギー反応の有無などによって選択されることがあります。
インプラント治療における上部構造は、失った天然歯を代替する人工歯です。インプラントの大きなメリットの一つは、天然歯と見分けがつかないほど自然な見た目を実現できることです。
上部構造には、審美性が高く、天然歯の色調を表現できるセラミックやジルコニアなどの素材が多用されます。
治療の対象となる歯の位置によって素材を選択することもあるでしょう。例えば、前歯では見た目の美しさが特に重要視されるため、透明感や自然な色合いを再現しやすいセラミックが好まれます。
一方、奥歯は噛む力が強いため、耐久性を重視した素材が選ばれるのが一般的です。
人体に埋め込むため、できる限り金属アレルギーのリスクを避けるようにしています。
しかし、金属アレルギーの人はインプラントに対して不安を感じるかもしれません。金属アレルギーの人がインプラント治療を受ける際に注意すべき点をご紹介します。
さまざまなメーカーから提供されているインプラント体の素材や加工方法には差があり、アレルギー反応に影響を与える可能性があります。
インプラント体の主な素材はチタンですが、製品によってチタンの純度や合金の成分が異なるのです。そのため、歯科医師に金属アレルギーの有無を伝え、適切な製品を選択しましょう。
金属アレルギーが疑われる場合、パッチテストを推奨することがあります。患者さまの体質に適したインプラント素材を選択できるので、必要な場合は受けてください。
インプラント治療で使用されるインプラント体は、主に医療用チタンまたはチタン合金で作られています。チタンは腐食に強く生体親和性が高いため、医療分野で広く使用されています。
100%の純チタンではなく、強度を高めるためにほかの金属と合金化されたチタンを用いたインプラント体を使用するのが一般的です。チタンはアレルギー症状が出にくい素材なので、純チタンであれば問題ないかもしれません。
しかし、強度を高めるために混ぜられたほかの金属が、アレルギー反応を引き起こすことはあるでしょう。そのため、金属アレルギーが懸念される場合は、より高純度のチタンを使用することが推奨されます。
インプラントによって金属アレルギーを発症する可能性は高くありませんが、チタンアレルギーも存在します。なかには、インプラント治療後に金属アレルギーの症状が出る人もいるでしょう。
アレルギー症状が出た場合は、速やかに医療機関に相談してください。パッチテストを行って、何が原因なのかを検査します。
インプラント体が原因で症状が生じているときは、インプラント体を除去する必要があります。インプラントを取り除いたあとは、入れ歯やブリッジで失った歯を補うでしょう。
入れ歯やブリッジは、インプラントとは異なり金属を使用せずに作ることも可能です。
インプラントは経済的にも身体的にも大きな負担がかかる治療なので、インプラント体の除去はしたくないと思う人も多いでしょう。
しかし、インプラントが原因で金属アレルギーの症状が出ているのであれば、取り除かなければ症状は改善されません。
今回は、金属アレルギーの人はインプラント治療を受けられるのかどうか解説しました。
インプラント治療において、金属アレルギーを不安視する人は多いでしょう。一般的に、インプラントには金属アレルギーを引き起こしにくいチタンが使用されています。
チタンは生体親和性が高く、医療分野全般において広く利用されている素材です。そのため、インプラント治療は金属アレルギーの心配が少ないとされています。
しかし、金属アレルギーのリスクが完全にゼロであるとはいえません。チタンやほかの金属にアレルギー反応が出る可能性はあるでしょう。
そのため、金属アレルギーの既往歴がある人や、アレルギーに対する心配がある人は、インプラント治療前に歯科医師と十分に相談してください。必要に応じて、パッチテストなどのアレルギーテストを受けましょう。
インプラント治療を検討されている方は、京都市左京区岩倉にある歯医者「金田歯科医院」にお気軽にご相談ください。