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2024.02.09
こんにちは。京都市左京区岩倉にある歯医者「金田歯科医院」です。
歯を失った場合の治療法には「インプラント」「入れ歯」「ブリッジ」があります。ブリッジは両隣の歯を削って支台にして橋渡しをするように被せ物を入れる方法です。
一方、インプラントと入れ歯は周囲の歯への影響が少ない治療法です。インプラントと入れ歯にはどのような違いがあるのでしょうか。
今回は、インプラントと入れ歯の違いについて詳しく解説します。歯を失った場合の治療法を選択する際の参考にしていただければと思います。
インプラントとは、歯を失った部分に人工歯根を埋め込む治療法です。顎の骨に直接人工歯根を埋め込むため、しっかり噛めるようになります。
しかし、どんな治療法もメリットばかりではありません。
以下にインプラントのメリットとデメリットについて解説します。
インプラントのメリットは、以下のとおりです。
インプラントにすることで、自分の歯と同じようにしっかりと噛めるようになります。硬いものでも問題なく咀嚼できるでしょう。取り外し式の入れ歯にあるような異物感もありません。
インプラントは、周囲の他の歯とは独立した状態でお口の中に設置できます。取り外し式の入れ歯のように周囲の歯にバネを引っ掛けたり、ブリッジのように両側の歯を削る必要もありません。そのため、残っている歯を守り、寿命を延ばすことにも繋がります。
インプラントは人工歯根と人工歯、それらをつなげるアバットメントで構成されています。人工歯にはセラミックやジルコニアセラミックが使用されるため見た目が良く、審美性が高いのが特徴です。
歯を失うと、時間の経過とともに顎の骨が痩せていきます。インプラントは、顎の骨に人工歯根を埋め込むため、噛む力がしっかりと顎の骨に伝わり、顎の骨が痩せるのを防ぐことができるのです。
インプラントのデメリットは、以下のとおりです。
インプラントは、保険が適用されません。自費診療のため、歯科医院ごとに金額が異なりますが、1本あたり30万円〜40万円が相場です。骨の量が少なく、骨造成手術が必要な場合には、別途費用がかかります。
インプラントは、人工歯根と顎の骨が結合するまでに数か月かかるため、治療期間が長くなります。半年以上かかる場合もあるでしょう。骨の量を増やす「骨造成手術」が必要な場合には、期間はさらに長くなります。
インプラントは、外科手術が必要です。手術中は麻酔を使用するため痛みはありませんが、麻酔が切れたあとに痛みが出ることや腫れることがあります。持病がある場合は、インプラント手術を受けられるか事前に歯科医師に確認しましょう。
インプラントは一生使えるものではありません。長く使い続けるためには、定期的なメンテナンスを受ける必要があるのです。
定期的にメンテナンスを受け、インプラントの状態や噛み合わせのチェックなどを行い、クリーニングをしてもらうことで長く使い続けることができるでしょう。
天然の歯でも定期検診が必要であることを考えると、必ずしもデメリットとは言い切れないでしょう。
インプラントは人工物なので、虫歯になることはありませんが感染症のリスクがあります。特にインプラント周囲炎には注意しなければなりません。
インプラント周囲炎とは、天然の歯でいうところの歯周病です。重度にまで進行するとインプラントが抜け落ちることや、抜去せざるを得ないことがあります。
インプラント周囲炎を予防し、インプラントを長く使い続けるためには、定期的にメンテナンスを受けることが重要なのです。
入れ歯とは、失った歯を補うための取り外し可能な人工歯です。「義歯」とも呼ばれます。
入れ歯には上または下の全部の歯を失った場合の「総入れ歯」と、一部分の歯を失った場合の「部分入れ歯」の2種類があります。
入れ歯は「人工歯」と人工歯を並べるピンク色の部分「床(しょう)」で構成されています。部分入れ歯には、残っている歯に引っ掛けて固定するための「クラスプ」という金属のバネがついています。
以下に入れ歯のメリットとデメリットについて解説します。
入れ歯のメリットは、以下のとおりです。
入れ歯は保険が適用されるため、比較的安い費用で作製できます。入れ歯の大きさにもよりますが、保険適用で入れ歯を作製する場合、3割負担で5,000円〜2万円程度です。
入れ歯の治療期間は1〜2か月程度のため、インプラントに比べて短期間で治療が完了します。治療完了後に痛みなどがある場合は、その都度調整を行います。
入れ歯は外科手術の必要がありません。そのため、持病があって手術が難しい方や、高齢の方でも治療できます。
入れ歯は失った歯の本数や位置に合わせて、つながった構造をしています。そのため、失った歯の本数に関わらず一つの入れ歯で完結するのです。
自費の入れ歯では、希望に合わせて素材や形態の異なるものを選択することができます。例えば、金属のバネをなくした「ノンクラスプデンチャー」や、床の一部に金属を使った「金属床義歯」などがあります。
入れ歯のデメリットは、以下のとおりです。
入れ歯は歯茎の粘膜の上にのせる構造なので、天然の歯やインプラントと比べて噛む力が弱くなります。そのため、食事や会話がしにくいと感じることがあるでしょう。
入れ歯を装着したときに違和感が出ることがあります。失った歯の本数が増えて、入れ歯が大きくなるほど、違和感は出やすいでしょう。
部分入れ歯の場合、残っている歯にバネを引っ掛けて固定する必要があります。そのため、支えとなる歯に負担がかかるのです。
インプラントと入れ歯の違いを比較すると次のようになります。
<インプラントと入れ歯の違い>
インプラント | 入れ歯 | |
食事のしやすさ | 天然歯のようにしっかり噛めるため、食事がしやすい | 噛む力が弱くなり、食事が挟まるなど食べづらさを感じることがある |
違和感 | 少ない | 違和感が出やすい |
費用 | 自費治療のため高額 | 保険が適用されるため安価 |
治療期間 | 3か月〜1年程度 | 1〜2か月程度 |
お手入れのしやすさ | 天然歯と同じように丁寧なケアが必要 | 取り外して清掃ができる |
見た目の美しさ | 天然歯のように美しい | 金属のバネが見えることがある |
インプラントが適しているのは次のような方です。
「インプラントをしたいけれど、費用が高いので悩んでいる」「まだ未成年なので心配だ」という方は、一旦入れ歯を作ってみて、のちにインプラントにするという選択もできます。
若い年齢で歯を失って入れ歯に抵抗がある場合でも、未成年で顎の成長が発達途中の場合には、インプラント治療を行うことができない場合があります。そのような場合には入れ歯を作製して、時期がきてからインプラント治療を行うのがよいでしょう。
入れ歯が適しているのは次のような方です。
入れ歯は保険の適用の範囲で作製することができます。外科手術に不安を感じている方や、持病などにより外科手術を受けられない場合には、入れ歯にするのがよいでしょう。
また、インプラント手術後は定期的にメンテナンスを受けることが大切です。インプラント周囲炎などの感染症のリスクもあるため、メンテナンスを面倒だと感じる場合にはインプラント治療は避けたほうがよいでしょう。
今回は、インプラントと入れ歯の違いについて解説しました。
歯を失った場合には、失った歯を補う治療をしなくてはなりません。インプラントと入れ歯には、それぞれメリットとデメリットがあります。
どちらのほうがよいということはありません。それぞれの特徴やメリット・デメリットを理解したうえで、ご自身に合った治療方法を選択しましょう。
インプラントを検討されている方は、京都市左京区岩倉にある歯医者「金田歯科医院」にお気軽にご相談ください。