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2025.05.09
こんにちは。京都市左京区岩倉にある歯医者「金田歯科医院」です。
入れ歯を装着した際「痛い」「違和感がある」と思う方は少なくありません。特に、初めての入れ歯の場合、口の中に馴染むまでに時間がかかることもありますが、痛みが続く場合には何らかの原因が潜んでいる可能性があります。
入れ歯による痛みを放置すると、口内炎や歯ぐきの炎症を引き起こし、食事や会話に支障をきたすことにもなりかねません。
今回は、入れ歯で痛みが生じる主な原因や放置するリスク、そして痛みを和らげるための具体的な対処法について詳しく解説します。
入れ歯を装着した際に痛みを感じる原因はいくつかあります。早期に対処しなければ日常生活に支障をきたすだけでなく、口腔内の健康にも影響を及ぼします。
ここでは、入れ歯装着時に痛みを感じる主な原因について詳しく解説します。
もっともよくある原因の一つが、入れ歯の形や大きさが口腔内に合っていないことです。入れ歯は歯型をもとに作製されますが、口腔内は日々変化しており、装着後に歯ぐきの状態が変わることもあります。
そのため、わずかなズレや圧迫が痛みにつながることがあります。特に、硬い素材で作られた部分が粘膜に当たると、炎症や傷が生じやすくなります。
また、部分入れ歯の場合にはバネ(クラスプ)が残っている歯に強く当たることがあり、その圧力によって痛みや歯の動揺が生じる可能性もあります。自分の歯と人工の入れ歯とのバランスが崩れると、噛むたびに負担がかかり、継続的な痛みの原因となります。
入れ歯の噛み合わせが適切でない場合も、痛みの原因になります。上下の入れ歯や天然歯との接触が強すぎると、特定の部分に過剰な力が集中し、その部分の粘膜や骨にダメージを与えることがあります。
特に、硬いものを噛んだ際に痛みが強くなるような場合は、噛み合わせに問題があることが疑われます。
噛み合わせがずれていると、全体の咀嚼バランスが崩れ、顎関節や筋肉にまで負担が及ぶこともあります。結果として、顎の痛みや頭痛、肩こりといった全身症状につながるケースもあります。
入れ歯が粘膜にこすれたり、強く当たる部分があると、口内に小さな傷や潰瘍ができることがあります。これが口内炎や炎症の原因となり、入れ歯を装着していないときでも痛みが続くようになることもあります。
特に、新しい入れ歯を装着したばかりの時期には、粘膜がまだ慣れていないため、痛みや違和感が出やすいです。また、長年使っている入れ歯でも、経年劣化や歯ぐきの変化によって適合が悪くなり、接触部分に摩擦が生じて炎症を引き起こすことがあります。
痛みが出たまま使い続けると、炎症が慢性化し、治りにくくなるおそれがあります。
総入れ歯の場合、歯ぐき全体で支える構造になっているため、歯ぐきの厚みや形状によって圧力のかかり方が異なります。入れ歯が一部に強く吸着しすぎたり、逆に隙間が生じてズレやすくなったりすると、その動きが粘膜を刺激し痛みを生じます。
特に下顎の入れ歯は、上顎に比べて安定しにくく、舌の動きによってズレやすいため、装着直後は痛みや違和感を訴える方が多いです。唾液の量が少ない方も、吸着性が悪くなりやすく、結果的に入れ歯の安定性が損なわれることがあります。
加齢や体調の変化、持病などによって歯ぐきや顎の骨の状態が変化すると、それまで合っていた入れ歯が急に合わなくなることがあります。例えば、歯ぐきが痩せてくると入れ歯の支えが不安定になり、強く当たる部分ができて痛みが出るようになります。
また、口腔内に他の疾患が隠れている場合もあります。粘膜に異常が見られる場合や、入れ歯を外しても痛みが続く場合は、口腔がんや神経性の痛みなど、他の要因が関係している可能性もあるため注意が必要です。
入れ歯を装着した際に「少し痛いけど我慢できる」とそのまま使い続ける方もいるでしょう。
しかし、入れ歯による痛みには必ず何らかの原因があり、それを放置すると口腔内の状態を悪化させ、さらなるトラブルを引き起こす可能性があります。ここでは、入れ歯の痛みを放置することで起こりうる主なリスクについて詳しく解説します。
入れ歯の縁や底部が歯ぐきや口腔粘膜に強く当たっている場合、そこに継続的な刺激が加わることで炎症が生じます。初期段階では赤みや軽度の腫れだけしか現れないこともありますが、痛みを我慢して使い続けることで粘膜に潰瘍やただれができる可能性もあります。
特に、粘膜の傷口が長時間にわたって刺激を受けると、細菌感染を起こしやすくなり、口内炎の悪化や二次的な感染症につながることもあります。
入れ歯による痛みは、噛み合わせのズレや不均等な力のかかり方によっても生じます。このような不調和を放置すると、噛む力が一部に集中し、顎関節に負担がかかります。
結果として、顎の痛みや開閉時の違和感が生じるほか、慢性的な肩こりや頭痛といった全身症状につながることもあります。噛み合わせのバランスが崩れると、咀嚼効率が低下し、食事を十分に楽しめなくなるだけでなく、消化器への負担も大きくなります。
入れ歯の痛みによって噛むことが難しくなると、食べられるものが限られて栄養バランスが偏りやすいです。特に、高齢の方では、噛みにくさから食事の量が減少し、体力や免疫力の低下にも影響を与えることがあります。
また、入れ歯による痛みで発音が不明瞭になったり、話すたびに不快感を覚えたりすることもあり、人前での会話を避けるようになるケースも見られます。
痛みを我慢して入れ歯を使い続けると、本来の適合状態が悪化しやすくなります。歯ぐきの形が変わったり、入れ歯に余計な力がかかり続けたりすると、人工歯の摩耗や変形、さらにはひび割れや破損といった問題を引き起こすこともあります。
そうなると、修理や再製作が必要になり、時間と費用の負担が増えることにもなります。
また、入れ歯の不具合により支えとなる天然歯や歯ぐきに過度な負担がかかると、残存歯の動揺や歯周病の悪化につながることもあります。部分入れ歯を使用している場合、バネがかかる歯が次第に弱っていき、最終的に抜歯が必要になるリスクもあるため注意が必要です。
適切な対処を行えば、入れ歯による痛みを軽減し、快適な入れ歯生活を取り戻すことができます。ここでは、入れ歯による痛みを感じたときの主な対処法について解説します。
入れ歯による痛みの対処で最も効果的なのが、歯科医師による調整です。痛みのある部分は、入れ歯の縁や底部が歯ぐきに過度に圧迫をかけていることが原因である場合が多いです。ほんのわずかな削合や形状の修正で大きく改善することがあります。
調整では、どの部位にどの程度の負担がかかっているのかを確認し、細かく丁寧に入れ歯のかたちを整えてもらうことで、違和感や痛みを軽減できます。
また、噛み合わせのバランスも重要です。片側だけに力がかかっていたり、上下の歯がうまくかみ合っていない場合には、顎や筋肉に負担がかかり痛みの原因になります。噛み合わせの調整も歯科医院で行えるため、早めの相談が大切です。
入れ歯が原因で歯ぐきや粘膜に炎症が起きている場合、その部分に負担をかけ続けると症状が悪化する可能性があります。痛みが強いときには、入れ歯を一時的に外し、口腔内を安静に保つことも有効です。
ただし、長時間外したままにすると、口腔内の筋肉や粘膜の状態が変わり、入れ歯が合わなくなることもあります。外す時間や頻度は歯科医師と相談のうえで調整することが望まれます。
また、痛みがある間は硬いものや粘着性のある食べ物は避け、やわらかく噛みやすい食品を選ぶことで、刺激を最小限に抑えることができます。入れ歯を入れた状態で、できるだけ均等に噛むよう意識することも、口腔内の負担を軽減する工夫のひとつです。
入れ歯がずれやすく、それが原因で痛みを感じる場合には、市販の入れ歯安定剤を活用するのも一つの方法です。安定剤はクッションの役割を果たし、入れ歯と歯ぐきの間の摩擦を和らげることで、装着時の不快感を軽減してくれます。
ただし、安定剤はあくまで一時的な対処法であり、根本的な解決にはなりません。使用を続けると入れ歯のフィット感が損なわれることもあるため、痛みが続くようであれば、必ず歯科医師に診てもらいましょう。
入れ歯が汚れていたり、歯ぐきとの接触面に歯垢や食べかすが残っていると、口腔内で細菌が繁殖しやすくなり、炎症や口内炎のリスクが高まります。入れ歯は毎日丁寧に清掃し、専用のブラシや洗浄剤を使って常に清潔な状態を保つことが重要です。
寝る前には入れ歯を外し、専用の洗浄液に浸けておくことで、細菌の増殖を防げます。また、口の中の粘膜や歯ぐきも忘れずにケアしましょう。柔らかい歯ブラシや指用ブラシを使って、歯ぐきや舌をやさしくマッサージすることで、血行を促進し炎症予防にもつながります。
長年使っている入れ歯で痛みが出てきた場合は、入れ歯そのものの劣化や歯ぐきの形の変化が影響している可能性があります。歯ぐきは年齢や体調によって痩せていき、入れ歯が合わなくなってくることがあります。
こうした場合には、部分的な修理や調整だけでは対応できないこともあるため、新しい入れ歯の作製を検討するのが適切です。歯科医院では、現在使用中の入れ歯の状態を確認したうえで、修理で対応できるか、新たに作り直したほうが良いかを判断してもらえます。
痛みが慢性的になっている場合や、何度も調整を繰り返しても改善が見られないときには、無理に使い続けず、作り直しも視野に入れることが快適な生活への近道です。
入れ歯を装着した際に痛みを感じるのは、入れ歯の形が合っていなかったり、噛み合わせの不調和、歯ぐきや粘膜の炎症などが原因です。痛みを放置すると、炎症の悪化や口内炎の慢性化などの悪影響につながるおそれがあります。
安定剤の活用や食事内容の工夫、日々の清掃も痛みの緩和に効果的ですが、違和感がある場合は、早めに歯科医院で調整を受けることが重要です。
入れ歯を検討されている方は、京都市左京区岩倉にある歯医者「金田歯科医院」にお気軽にご相談ください。
当院は、皆さまの「行きたい歯医者」を目指して診療を行っております。虫歯・歯周病治療、ホワイトニング、矯正治療、予防歯科など、さまざまな治療に力を入れています。