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2024.01.12
目次
こんにちは。京都市左京区岩倉にある歯医者「金田歯科医院」です。
インプラントがぐらつくことにお悩みの方がいるのではないでしょうか。インプラントは、入れ歯とは異なり、非常に安定性が高く、基本的にぐらつくことはありません。
しかし、さまざまなトラブルによってインプラントがぐらつくことがあるのです。では、インプラントがぐらつく原因は何なのでしょうか。また、インプラントがぐらつくときには、どのような処置が行われるのでしょうか。
今回は、インプラントがぐらつく主な原因と、必要となる処置について詳しく解説します。インプラントがぐらつくことにお悩みの方は、ぜひ参考にしてください。
なぜインプラントがぐらつくのでしょうか。
まずはインプラントがぐらつく原因について解説します。
インプラントがぐらつく主な原因は、アバットメントのネジの緩みです。アバットメントは、インプラント体と人工歯をつなぐ重要な部分で、そのネジが緩むとインプラントがぐらつくことがあります。
ネジが緩む理由は、人工歯に過剰な力が加わるためです。通常、天然の歯には歯根膜があり、噛む力を分散しますが、インプラントにはこの膜がありません。歯根膜がないため、力がダイレクトに人工歯に伝わり、アバットメントのネジが緩むのです。
アバットメントのネジが緩んだ状態を放置すると、噛む力によって破損するリスクが高まるため、早期に対処する必要があります。
インプラント体と顎骨との結合が不完全な場合も、インプラントはぐらつきます。結合がうまくいかない主な原因が「オーバーヒート」です。
オーバーヒートとは、インプラント体を設置する際に骨に穴を開ける過程で、ドリルの摩擦によって過度に熱が発生することをいいます。オーバーヒートによって骨が損傷・壊死すると、インプラント体と顎骨が結合しにくくなるため、インプラントがぐらつくのです。
インプラント周囲炎を発症してインプラントがぐらつくこともあります。
インプラント周囲炎は、歯周病に似た病気で、インプラント周辺組織が炎症を起こした状態です。インプラント自体は人工物なので虫歯になることはありませんが、歯茎とインプラントの間に歯垢や汚れが溜まると、細菌感染により炎症が起きます。
初期段階では、歯茎の腫れや赤みがみられますが、進行すると歯茎が退縮し、顎の骨が徐々に溶け始めます。顎の骨が溶けるとインプラント体をしっかり支えられなくなるため、ぐらつきが生じるのです。最悪の場合は、インプラントが抜け落ちることもあります。
インプラント周囲炎は、歯周病に比べて進行が速く、自覚症状が少ないです。歯茎に異常を感じたら、早めに歯科医師に相談しましょう。
歯ぎしり・食いしばりの癖もインプラントがぐらつく原因の一つです。歯ぎしり・食いしばりなどの習慣は、インプラントに過剰な負担をかけ続け、ぐらつきを引き起こすことがあります。
さらに、歯ぎしり・食いしばりの癖によって天然の歯が動くと、噛み合わせが崩れることがあります。噛み合わせの変化も、インプラントへの負担を増加させ、ぐらつきの原因になるのです。
インプラントがぐらつく場合、放置してはいけません。ぐらつくインプラントを放置すると、顎の骨が溶け出し、インプラント体が不安定になることがあります。不安定な状態が続くと、インプラントが抜け落ちることもあるでしょう。
また、顎の骨が溶けても痛みを感じにくいため、問題が深刻化していることに気づかないこともあります。ある日突然インプラントが抜け落ちる可能性もあるため、定期的にメンテナンスを受ける必要があるのです。
インプラントがぐらつくときには、注意しなければならないことがあります。
インプラントがぐらつくときの注意点は、以下のとおりです。
インプラントがぐらつくときは、たとえ痛みがなくても速やかに歯科医院を受診しましょう。インプラントがぐらつく状態を放置すると、腫れや痛みが現れ、最悪の場合にはインプラントを取り除かなくてはならないほどに悪化する可能性があります。
また、腫れやぐらつきがみられなくても、違和感やムズムズするような感覚があるときも、歯科医院を受診してください。歯科医師がインプラントの状態を詳しく調べ、問題を特定し、適切な処置を行えます。
インプラントにぐらつくと、気になって指で触りたくなるでしょう。
しかし、インプラントがぐらつくときは、刺激してはいけません。指で触ってインプラントに負荷をかけることは、状況を悪化させる原因になります。インプラントがぐらついても、できるだけ触らず、ぐらつく部分で硬い食べ物を噛まないようにしましょう。
人工歯などの部品が外れた際に、ご自身で再度装着しようとしてはいけません。外れた部品を誤って飲み込むリスクがあります。さらに、市販の接着剤で人工歯を接着する行為も危険です。人工歯が取れなくなる可能性があります。
もし、人工歯などの部品が外れた場合は、なくさないように保管し、歯科医院を受診する際に持参しましょう。
初期のインプラント周囲炎であれば、適切に処置をすることで炎症が治まることがあります。
しかし、インプラント体がぐらついている場合は、炎症が周辺組織にも進行している可能性が高く、細菌が広がらないように念入りにケアしなければなりません。
歯茎を傷つけないよう、柔らかい歯ブラシを使ってプラークを丁寧に除去しましょう。歯間ブラシやデンタルフロスを使用するとより効果的です。セルフケアで炎症が改善されたとしても、骨にトラブルが発生している可能性もあるため、必ず歯科医院を受診しましょう。
インプラントがぐらつくときは、原因別に対処します。
インプラントがぐらつくときに行う処置は、以下のとおりです。
ネジが緩んでインプラントがぐらつく場合は、ネジを締め直します。専用の器具を使用して、ネジを締め直すことで、ぐらつきを改善できます。ご自身で無理にネジを締めることは避けてください。
インプラント周囲炎が原因でインプラントがぐらつく場合は、インプラント周囲炎の治療をします。
専用の器具を使用してインプラント周囲炎の原因となる細菌を除去します。症状が進行した場合には再手術を行うこともあるでしょう。
インプラントがぐらつく原因によっては、再手術を行うこともあります。ぐらつくインプラントを抜き取り、必要な治療を施してぐらつきを改善するのです。
顎の骨が足りないことが原因でインプラントがぐらつく場合には、顎の骨を増やす治療を行ってから再度インプラントを埋め込みます。
適切な位置にインプラントが埋め込まれていないためにぐらつく場合にも、一度インプラントを抜き取って、一定期間経ってから適切な部分に埋め込むのです。
上述のとおり、歯ぎしり・食いしばりの癖によって噛み合わせが悪くなり、インプラントがぐらつくことがあります。噛み合わせが悪いことが原因でインプラントがぐらつく場合は、インプラントと天然の歯が正しく噛み合うように調整する必要があります。
原因によっては、インプラントを除去しなければならないケースもあるでしょう。インプラントを除去する場合は、麻酔を行い、歯茎を切開してインプラントを取り出します。
しかし、インプラントの除去は最終的な選択肢です。インプラントがぐらつく場合、どのように対処するかは、歯科医師とよく相談しましょう。
インプラントのぐらつきは予防できます。
インプラントがぐらつくのを予防する方法は、以下のとおりです。
インプラントがぐらつくのを予防するために、日頃の口腔ケアを怠らないようにしましょう。インプラントと歯茎の間には汚れが溜まりやすく、細菌が繁殖するとインプラント周囲炎の原因になります。
歯ブラシだけではすべての汚れを落としきれません。デンタルフロスや歯間ブラシを使用して細かな部分に付着した汚れも除去しましょう。
インプラントのぐらつきを予防するために、歯科医院で定期的にメンテナンスを受けましょう。歯科医院で定期的にメンテナンスを受けることでインプラントのぐらつきの原因となるインプラント周囲炎などのトラブルを早期に発見でき、適切に対処できます。
また、歯科医院で定期的にクリーニングを受けることで、ふだんの歯磨きでは落としきれない汚れも除去でき、インプラント周囲炎はもちろん、虫歯や歯周病を予防できるのです。
インプラントは、アバットメントのネジが緩んでいる場合やインプラント周囲炎を発症した場合などにぐらつくことがあります。インプラントがぐらつく場合には、速やかに歯科医院を受診して適切な処置を受けましょう。
インプラントがぐらつくのを予防するためには、日々の口腔ケアが非常に重要です。歯ブラシだけでなく、デンタルフロスや歯間ブラシを使用して、細かな部分に付着した汚れもしっかり除去しましょう。
また、定期的に歯科医院でメンテナンスを受けることで、インプラントのぐらつきの原因となるトラブルを早期に発見でき、適切に対処できます。
インプラントがぐらつく場合はご自身で処置しようとせず、歯科医師の指示に従いましょう。
インプラント治療を検討されている方は、京都市左京区岩倉にある歯医者「金田歯科医院」にお気軽にご相談ください。