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2023.11.24
目次
こんにちは。京都市左京区岩倉にある歯医者「金田歯科医院」です。
虫歯は、20歳以上の9割以上の方が罹患した経験を持つ身近な病気です。虫歯の症状は、歯の痛みだけではなく、頭痛・発熱・食欲不振など日常生活に大きな影響を与えます。虫歯にならないためには、食事に気をつける必要があるでしょう。
今回は、虫歯になりやすい食べ物・なりにくい食べ物と、虫歯になりにくい食べ方について解説します。
虫歯は、歯垢(プラーク)の中にいる虫歯菌が出す酸によって歯が溶け出し、やがて歯に穴をあける病気です。医学的には、う蝕とよばれており、症状の進行度に合わせてCO〜C4に分類されます。COの虫歯であれば、口腔内環境を整えることで自然に治癒することも多いです。
虫歯は、早期発見・早期治療・予防が非常に重要です。虫歯のメカニズムを簡単にご紹介するので、虫歯予防の参考にしてください。
チョコレートなどの甘い食べ物が歯を溶かすという印象を持つ方も多いですが、実態は異なります。虫歯は、ミュータンス菌をはじめとする口腔内細菌が原因です。甘い食べ物は細菌が好む栄養源であるだけなので、あくまでリスク要因に留まります。
細菌は、砂糖(糖分)を栄養源として、歯を溶かす酸を放出します。細菌によって作られた酸は、唾液の作用によって中和されるのが通常の状態です。
しかし、細菌の働き・繁殖環境などのリスクが重なると中和のバランスが崩れ、虫歯が進行します。
虫歯は、細菌・糖分・口腔内環境の3つの要素が影響を及ぼしています。基本的には、歯磨きを中心とした日々の口腔ケアが重要です。
虫歯菌のなかで特に虫歯への影響度が高いのは、ミュータンス菌です。
生まれたばかりの赤ちゃんの口腔内には、本来存在していません。保育者と話す・遊ぶなどして関わるうちに、保育者の唾液を介してこどもに伝播します。こどもの口腔内に虫歯菌を増やさないためには、保育者の口腔内を清潔に保つことが重要でしょう。
乳幼児でも成人でも、口腔ケアを丁寧に行って虫歯菌の増殖を防ぐことが重要です。
砂糖は、虫歯菌の栄養源となります。虫歯を予防するために、砂糖を多く含む食べ物・飲み物は避けましょう。近年、甘さを人工甘味料で補い、砂糖そのものの使用を抑えた商品が多く製品化されています。理論上、虫歯菌の栄養源が口腔内に残らないため、虫歯の進行を抑制できるでしょう。
ふだんの食べ物・飲み物に含まれる砂糖の量を意識してみましょう。
口腔ケアの基本は、歯磨きです。歯磨きをより効果的に実施するには、マウスウォッシュやデンタルフロスを使用するとよいでしょう。いずれも、歯ブラシのあとに仕上げとして行われていることが多いようです。
しかし、デンタルフロスは歯ブラシの前に行ったほうが歯垢を取り除けているというデータがあります。正しく歯磨きを行い、虫歯のリスクを軽減しましょう。
歯の表面が白く濁った・ザラザラするなどの症状があれば、虫歯になっている可能性が高いです。虫歯の進行と食べ物は切っても切れない関係にあります。
一度食べれば虫歯になるという食材はありませんが、積み重なることで歯にダメージを与えます。注意すべき食べ物を知ることで、虫歯を予防できるでしょう。
虫歯になりやすい食べ物の特徴は、以下のとおりです。
具体的には、キャラメルや飴、チョコレートなどです。飲み物では、ジュース全般を注意しなければなりません。
粘着性が高く糖分を多く含む食べ物を頻繁に摂取する方は、虫歯のリスクが非常に高いといえます。禁止する必要はありませんが、摂取しすぎないように注意しましょう。
硬い食べ物を食べると歯が丈夫になると思う方は多いです。適度な硬さであれば、咀嚼機能を向上させ唾液の分泌を促進するでしょう。
しかし、過度に硬い食べ物は、歯の表面をコーティングしているエナメル質を傷つける可能性があります。本来、エナメル質は、唾液の働きによって修復が可能ですが、傷ついた状態で虫歯菌の酸を受けると、自然修復が不可能になることがあるでしょう。
酸味が強い食べ物には、文字どおり酸が含まれています。酸性の物質にはカルシウムを溶かす作用があるため、注意が必要です。
長時間酸性の食べ物を口腔内に含んでいると、歯の修復(再石灰化)を阻害する危険性があります。
ステインとは、歯の着色汚れのことをいいます。歯を着色する代表的な飲み物としては、コーヒーが挙げられるでしょう。
ステインが付着した状態の歯は、虫歯菌が留まりやすいです。口腔内のpHに影響を及ぼし、歯の修復にも悪い影響を与える可能性があります。
コーヒーや紅茶、緑茶、ココア、ワインなど、ステインが付着しやすい飲み物を飲んだときは、なるべく早く口腔ケアを行いましょう。
虫歯になりにくい食べ物は、以下のとおりです。
フッ素には、歯の再石灰化を促す効果があります。歯質を強化する作用や、虫歯菌を殺菌する作用も期待できるため、虫歯予防にもつながるでしょう。
フッ素が含まれる食品は、以下のとおりです。
フッ素は、ほとんどの食品に微量に含まれています。ビタミンやミネラルのように、毎日摂るべき必須の栄養素です。フッ素が多く含まれる食品を意識して食べましょう。
カルシウムは、歯の原料になる大切な栄養素です。カルシウムが不足していると、歯の修復がうまくできない場合があります。
カルシウムが含まれる食品は、以下のとおりです。
日本人は、諸外国の人に比べるとカルシウム摂取量が少ないといわれています。カルシウムは吸収率が低い栄養素であるため、意識して摂取しなければ十分な量になりません。
虫歯になりにくい食べ方は、規則正しく食事を摂ることです。食事の時間が不規則で回数が多ければ、虫歯リスクが高いといえます。
食べ物を口に入れる以上、少なくとも歯に何らかのダメージを与えています。日々の生活のなかで、どれだけ歯に修復の時間を与えられるかが重要なのです。食事の時間が規則的であると、唾液分泌がスムーズとなって口腔内のpH調整によい影響を与えます。
1回1回の食事の間隔が適度に空いていることも重要です。食べ物が口にない状態のときに歯の修復が行われているため、修復の時間を十分に確保しましょう。
間食は食事間隔を狭めるため、なるべく控えたほうがよいといえます。
虫歯菌のエサを除去するには、歯磨きが特に有効です。1日に3回以上、1回5分以上を目安に行いましょう。
歯ブラシだけでなく、マウスウォッシュやデンタルフロスを積極的に使用するとより効果的です。特に、就寝中は唾液の分泌量が減るため、夕食後・就寝前の歯磨きは非常に大切です。
虫歯は、虫歯菌が歯に付着した汚れを栄養源として繁殖することが原因で発生します。歯磨きは虫歯菌や汚れを除去する行為なので、治療行為の一つに分類できるでしょう。
歯磨きをしていなければ、汚れが歯に固着して歯石に変化します。歯石は、ご自身では取り除けず、汚れを吸着しやすいので、速やかに歯科医院でクリーニングを受けて落とす必要があるでしょう。
口腔内環境を悪化させないように、日頃から丁寧に歯磨きを行ってください。
歯磨きのタイミングは、食後30分以内が理想といわれています。口腔内を速やかにケアすることで、口腔内が酸性になる時間を短くできます。
ただし、エナメル質が薄くなっている人は、30分ほど時間をあけてから歯磨きしたほうがよいでしょう。口腔内がアルカリ性に傾いている際に、唾液が徐々に分泌されるためです。唾液による歯の再石灰化の効果を期待するには、少し時間をあけたほうがよいとされています。
歯の健康を損なう要因は数多くあります。
歯磨きは虫歯予防に効果的ですが、仕事などで外に出ている状況では歯磨きできないこともあるでしょう。虫歯になりやすい食べ物を避けることで、虫歯のリスクを低減できます。虫歯になりにくい食べ物を積極的に摂取することも効果的でしょう。 虫歯を予防するうえで、食生活を見直すことは非常に重要です。ご自身の好物や頻繁に食べるものが、歯に悪い影響を与えているのか、よい影響を与えているのか、一度考えるとよいでしょう。食生活を改善して、虫歯リスクを下げ健康的な口内環境を保ってください。
虫歯治療をご検討の方は、京都市左京区岩倉にある歯医者「金田歯科医院」にお気軽にご相談ください。