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2023.05.25
目次
こんにちは。京都市左京区岩倉にある歯医者「金田歯科医院」です。
「気がつくとすぐに歯石が付いている」とお悩みの方はいらっしゃいませんか。歯石を歯ブラシで取ろうとゴシゴシ磨いた経験がある方もいらっしゃるかもしれません。そもそも、歯石はなぜ付着するのか疑問に感じている方もいらっしゃると思います。
本記事では、歯石のできる原因や歯石が歯に与える悪影響、歯石の付着を予防する方法などを解説します。すぐに歯石が付いてお悩みの方は、ぜひ参考にしてください。
歯石は、歯についたプラークが石灰化して固まったものです。歯の表面にプラークが残っていると、唾液に含まれるカルシウムやリンなどの成分と結びついて、2週間ほどで石灰化して歯石になります。
歯石は、ザラザラと粗い構造でプラークが付着しやすく、虫歯や歯周病菌が増える原因のひとつです。歯石部分のブラッシングが不十分だと新たな歯石が蓄積されるので、歯石は徐々に大きくなります。
しかし、一度できた歯石は歯ブラシで取れないため、歯科医院での除去が必要です。歯石は、大きく分けて「歯肉縁上歯石」と「歯肉縁下歯石」の2つに分類されます。
歯肉縁上歯石とは、歯と歯茎の境目に形成された歯石で、プラークと唾液の成分であるリン酸カルシウムが結びついて形成されます。灰白色や乳白色で比較的軟らかい歯石です。
歯肉縁下歯石とは、歯と歯茎の溝のなかに形成される歯石で、プラークと浸出液や血液が結びついて形成されます。黒褐色で硬く、除去に時間がかかるケースが多いです。
歯石をつくる原因はプラークです。ブラッシングが不十分で、プラークが長期間にわたって残る部分に形成されます。
上述したとおり、歯石は歯の表面にあるプラークが唾液のなかのカルシウムやリンと結びついて石灰化したものです。そのため、唾液が多く分泌される唾液腺の開口部がある、下の前歯の内側や上の奥歯の外側にも付きやすいため注意が必要です。
歯石はプラークがなければ形成されないので、磨き残しがないようにブラッシングすることがポイントといえます。
「そもそも歯石は取り除く必要があるのか」と疑問を抱いている方も多いでしょう。結論から述べると、歯石を放置すると歯や歯茎に悪影響を与えるリスクがあります。
以下、歯石が歯や歯茎に与える悪影響を4つご紹介します。
ブラッシングが不十分で歯石が蓄積されているケースでは、プラークが残っている可能性が高く、口内の細菌量も多いです。虫歯ができる原因のひとつは細菌で、口内の細菌数が多いほど虫歯に罹患するリスクが高まります。
歯石があると、プラークが付着する足場となって細菌が増殖する原因になるため注意が必要です。
歯石は歯周病の原因ではありません。
しかし、歯石の表面はザラザラした形状なので、歯石があるとプラークが表面に残りやすくなります。プラークには、虫歯や歯周病の原因となる細菌が多く生息しているため、歯石があると結果として歯周病に罹患するリスクが高まるでしょう。
歯周病は歯を失うもっとも大きな原因といわれていますが、日頃のケア次第では歯周病を防ぐことが可能です。歯石が作られない清潔な口内を保つことが、結果として歯周病を防ぐことに繋がります。
歯に付着している歯石の量が多いと、不衛生な印象を与えて審美的によくありません。歯石は、プラークとは異なり乳白色や灰白色をしており、目で確認できます。
大量の歯石が歯に付着しているケースでは、歯の表面を歯石が覆ってしまうので、見た目の印象が大きく変わるでしょう。また、歯石が多く付着していると、歯茎が炎症を起こして赤く腫れぼったくなります。清潔な印象を与えるためにも、歯石の付着は防ぐ必要があります。
口臭の原因のひとつとして、細菌が出すガスがあげられます。口内に多くの細菌が生息できる環境は口臭がきつくなる原因になるのです。
歯石が付着していると、細菌が増殖する足場となって口内の細菌数が増え、口臭が発生するリスクが高くなるでしょう。
歯石が付着してしまったら、歯科医院を受診して歯石を除去しましょう。
歯石除去は保険が適用されるので、3割負担の方で検査費用も含めて3,000〜4,000円ほどの費用で受けることが可能です。通院回数は、歯石が少量の場合は1回で終わりますが、ブラッシングが不十分で歯石が多く付着しているケースでは複数回かかることがあります。通院回数が増えるとその分費用がかかるため、注意しましょう。
歯石除去の一般的な流れは、はじめに超音波スケーラーとよばれる機械を使って口内の歯石を除去します。歯肉縁上歯石や歯と歯茎の境目に近い歯肉縁下歯石は、超音波スケーラーで除去することが可能です。歯肉縁下歯石や超音波スケーラーで除去しきれない歯石がある方は、手用スケーラーを使って手作業で歯石を除去する必要があります。
通院回数や治療方法は一人ひとり異なりますが、歯科医院で歯石を除去して歯の表面を滑らかにしておけば、口内が歯石のつきにくい環境となるでしょう。
歯石が形成されるもっとも大きな原因は、プラークコントロールが不十分であることです。プラークの時点で歯石をしっかりと除去することで、歯石のない清潔な口内を保つことができるでしょう。
以下、歯石予防のためにできることを4つご紹介します。
それぞれの解説は、以下のとおりです。
歯石を予防するためには、プラークを除去することがポイントです。毎日のブラッシングで口内のプラークをしっかり除去しましょう。
ご自身ではしっかりあてているつもりでも、歯ブラシがうまくあたっていないケースもあります。鏡を見て歯ブラシがあたっている位置を確認したり、歯垢染め出し液を使用したりすることで、ブラッシング技術が向上し、歯石の沈着を防止することが可能です。
歯ブラシだけでは口の中の汚れの60%しか除去できないといわれています。歯ブラシが届きにくい歯と歯の間や、歯並びが悪く歯ブラシが当てにくい部分は、とくに注意が必要です。
確実に口内の汚れを除去するためには、歯ブラシのほかにデンタルフロスや糸ようじ、歯間ブラシなどの補助清掃用具を積極的に使用しましょう。歯ブラシと併用して、デンタルフロスや歯間ブラシを使用してブラッシングを行うと口内の80%の汚れを除去できます。
確実にプラークを除去するためにも、1日1回は必ず補助清掃用具を使用して磨くよう心がけてください。
歯石はブラッシングでは除去できないため、歯科医院を受診して取り除く必要があります。
歯科医院の定期クリーニングを受けていれば、歯石除去はもちろん、磨き残しがある部分のブラッシング指導を受けることが可能です。ブラッシング指導を受けて、自宅でしっかりプラークを除去できれば、歯石の付着を予防できます。
定期クリーニングでは、虫歯や歯周病のチェックやブラッシング指導・歯石や着色の除去を行います。通院間隔は3か月~半年に一度の頻度で指定されるケースが多いです。
歯並びが悪く、歯と歯の間が重なっている部分などは、歯ブラシや補助清掃用具を使用してもプラークを落としきれない場合があります。このケースでは、歯列矯正を行って歯並びを整えることが、歯石の付着や虫歯・歯周病予防に有効でしょう。
歯並びが改善すれば歯石の付着や虫歯・歯周病などの疾患を予防できるだけでなく、見た目の印象も改善することが可能です。
歯石の原因は歯の表面に付着しているプラークです。歯石は、プラークと唾液の成分であるカルシウムやリン・歯茎の滲出液・血液などが結びついて石灰化したものです。歯石は、表面がザラザラと粗いため、プラークが付着する足場となります。プラークには多くの細菌が生息しているため、結果として虫歯や歯周病を悪化させる原因になるのです。
口内の細菌数を減らすために、歯石の除去は必要不可欠です。
しかし、歯石は歯ブラシなどブラッシングで除去できません。一度付いてしまった歯石は歯科医院を受診して、超音波スケーラーまたは手用スケーラーで除去する必要があります。
歯石の沈着を防ぐためには、プラークがない清潔な口内を保つ必要があります。歯ブラシはもちろん、補助清掃用具を積極的に使用して、しっかりとプラークコントロールを行うことが大切です。ブラッシング方法が適切かお悩みの方は、歯科医院を定期的に受診して確認してもらうのがよいでしょう。
歯石は、ブラッシング次第で付きにくくすることが可能です。ご自身に合った適切なブラッシング方法を習得して歯石ゼロを目指しましょう。
歯石についてお悩みの方は、京都市左京区岩倉にある歯医者「金田歯科医院」にお気軽にご相談ください。