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2023.04.11
目次
こんにちは。京都市左京区岩倉の歯医者「金田歯科医院」です。
予防歯科とは、定期的に歯科医院を受診し、虫歯や歯周病にならないよう予防することです。予防への意識の高まりから、予防歯科が近年注目されており「歯科医院は痛みが出てから行く場所」だけではなくなりつつあります。
今回は、予防歯科の治療内容や費用などについて解説します。
日本でも予防歯科を推奨する歯科医院が増えたものの、歯科医院は虫歯ができた・痛みが出たときに行く方が多いでしょう。
国を挙げて予防歯科に取り組んでいるスウェーデンやアメリカでは、国民に歯科健診や予防歯科に対する考えが定着しています。日本でも、国民に歯科健診を受けるよう推奨する「国民皆歯科健診」制度の導入が検討されるなど、予防への意識は高まってきています。
大切な歯を長期間維持するため、予防歯科が大切な理由を理解しましょう。
それぞれ解説します。
定期的に受診することで、虫歯や歯周病が発症する前に発見できます。
痛みを感じたときには虫歯や歯周病が重症化していることが多いです。症状が回復しなければ、最終的には歯の神経を取ったり抜歯をしたりすることも少なくありません。
虫歯や歯周病を定期検診で発見できると、軽症のうちに治療が可能です。神経を取った歯はもろくなり寿命が短くなるため、早期治療ができれば歯への負担を最小限に抑えられます。
予防歯科では、プロによる歯石除去やクリーニングで、見た目の美しさが維持できます。
ふだんの歯磨きでは落としきれない歯石や汚れを、専門器具で除去することが可能です。歯が美しくなることによって、予防歯科への意識が高まり、定期検診の継続につながるでしょう。
予防歯科によって維持した自分の歯での食事は、心身ともに健康的に長生きできる生活につながります。
歯周病菌は、原因物質を脳へ蓄積させる速度を速める原因の一つです。歯周病の予防をすることで、認知症などの介護状態ではない健康な生活へとつながっています。
虫歯や歯周病を早期発見することは、全身疾患予防につながります。原因となる細菌の感染によって虫歯や歯周病が引き起こされ、さらに、細菌が歯茎から血管や気管などに侵入し、全身疾患を誘発します。
虫歯や歯周病によえい引き起こされる可能性がある主な全身疾患は、以下のとおりです。
また、妊娠している方はホルモンの関係で歯周病に罹患しやすい傾向があります。歯周病菌が血液中に侵入し全身におよぶと、早産や低体重児のリスクが高まることがわかっています。
予防歯科で虫歯や歯周病を予防することで、治療費や通院の負担を軽減可能です。症状が重症化すると、完治までに時間がかかり、通院回数や医療費が増加します。
もちろん、定期検診も年に数回の通院と費用がかかりますが、虫歯や歯周病が原因で全身疾患にまでおよび通院・入院の費用がかかることを考えると、予防歯科のメリットは大きいといえるでしょう。
歯科医院によって多少異なりますが、一般的な予防歯科の流れは、以下のとおりです。
それぞれ解説します。
まずは問診票を参考にしながら、歯科医師によるカウンセリングが行われます。
問診票やカウンセリングでは、気になる口腔内の症状の有無、生活習慣・食習慣・ホームケアの状況などを確認します。
予防歯科で行われている検査内容は、以下のとおりです。
検査名 | 検査内容 |
---|---|
視診 | 歯や歯茎の状態を目でみて確認し記録します。 |
歯周検査 | 歯と歯茎のすき間である歯周ポケットの深さを調べる検査です。歯周病に罹患しているか、もしくはどのくらい進行しているかを確認できます。そのほかにも、歯茎が炎症している度合いや歯が揺れていないかなども調べます。 |
X線写真検査 | 肉眼ではわからない、虫歯や歯周病の状態を確認できる検査です。虫歯の有無や大きさ、歯周病による骨の吸収などを調べます。 |
口腔内写真撮影 | 口腔内の写真を撮って、歯・歯茎・歯並びなどを記録します。治療や治療経過を比較するために使用されます。 |
唾液検査 | 唾液を採取して、分泌量や細菌数を調べます。虫歯になりやすい口腔内状況であるかがわかります。 |
口臭検査 | 口臭の原因物質を測定し、濃度を調べます。 |
顕微鏡検査 | プラークを採取して、顕微鏡で細菌の種類や状態を調べます。歯周病の原因菌がいるかどうかや、歯周病に罹患しやすい口腔内状況であるかがわかります。 |
歯科医院や症状などによって、行われる検査は異なります。
検査内容をもとに、口腔内の状態を確認し、それに伴い必要な処置内容を説明します。
治療が必要な歯があったときには、応急処置や治療が優先される場合もあります。
予防処置が行われる際の処置内容は、以下のとおりです。
歯科医師や歯科衛生士の専門家が行うクリーニングです。専用の器具や研磨剤を使うため、日頃の歯磨きでは落とせないプラークや歯石を除去し、クリーニングによって再度付着しにくい状態にします。
歯についた着色が取れて、本来の白さを取り戻す効果や口臭改善効果も期待できます。
スケーラーと呼ばれる器具を使用して、プラークや歯石を除去します。使用する器具には、手で動かす手用スケーラーや、超音波の振動で歯石を除去する超音波スケーラーなどがあります。
プラークや歯石は、歯周病や虫歯、口臭などの原因になります。予防歯科では、スケーリングで清潔を保ち、口腔内のトラブルを防ぎます。
定期検診で予防処置を受けるのも大切ですが、歯磨きによるセルフケアは日頃からできる虫歯・歯周病予防の基本です。
歯磨きを毎日していても、磨けていないところや磨き方の癖などは自分では気づきにくいものです。自分に合った歯磨きの方法や歯ブラシを指導してもらい、セルフケアの質を高めましょう。デンタルフロスや歯間ブラシのような補助器具の使い方も指導してもらえます。
また、必要に応じて、虫歯や歯周病になりにくい生活習慣指導も受けられます。歯磨きだけではなく、正しい生活習慣を身につけ、より効果的に虫歯や歯周病を予防しましょう。
歯科医院でのみ塗布できる高濃度なフッ素で虫歯を予防します。
フッ素には歯の質の強化や虫歯菌の働きを抑制する効果があります。低濃度のフッ素が含まれている歯磨き粉を毎日使いながら、定期的に高濃度のフッ素を塗布することで、より虫歯予防効果が高まります。
予防処置を行ったあとに再び検査をすることで、どのくらい改善したかを再評価します。この結果をもとに、もう少し処置を続ける・定期検診に移行するといった判断をします。
虫歯や歯周病が重症化しない目的で行われるクリーニングやフッ素塗布といった予防処置には、保険が適用されます。費用は、検査とクリーニングを行うと、およそ3,500円が相場です。そのあとも処置は続く可能性があり、費用は処置内容やクリーニングした歯の本数などによって異なります。
自由診療でもクリーニングや検査を受けることは可能です。自由診療であるため、費用は歯科医院や処置内容によってさまざまですが、およそ5,000〜20,000円が相場です。
予防歯科で大切なのは、その方に合った頻度で定期的に受診することです。一般的には、3か月に一度のペースでの通院を勧められるのが多い傾向です。
歯科医院でクリーニングした口腔内は、細菌の数が増え、元の状態に戻るまでの期間は3か月ほどといわれています。そのため、3か月に一度定期検診を受けていれば、虫歯や歯周病が重症化する前に予防できるのです。
ただし、虫歯や歯周病のリスクが高い方は、1〜2か月に一度の定期検診が推奨される可能性があります。予防への意識づけがされセルフケアも身についていくと、定期検診が6か月に一度になるなど、一人ひとりに合わせた通院頻度が提案されます。
予防歯科は、虫歯や歯周病を早期発見・早期治療できるだけではなく、将来的なQOLの向上にもつながる手段です。予防歯科の重要性を理解し、歯はもちろん心身の健康を目指しましょう。
予防歯科を検討されている方は、京都市左京区岩倉の歯医者「金田歯科医院」にお気軽にご相談ください。