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顎の骨の中に膿が溜まることがあるって本当?

2023.02.24

京都市左京区の歯医者、金田歯科医院の院長の金田直樹です。
今日のお話は顎の骨の中にできる膿の袋に関してのお話です。
まず嚢胞(のうほう)という言葉の説明をしたいと思います。嚢胞とは、中に液体が入った袋のことです。顎の骨以外にも、身体の多くの臓器で発生します。例えば、肝嚢胞、乳腺嚢胞、腎臓の嚢胞腎と呼ばれるような嚢胞です。これらは人間ドックなどのエコー検査で偶然発見されることがあります。同じように液体をためた袋が顎の骨の中にできることがあります。これが顎骨嚢胞と呼ばれる嚢胞です。顎嚢胞とも呼ばれます。肝臓など軟組織にできるものと違って骨の中にできますので、発見には顎の骨全体が映るエックス線写真が有用です。小さいものでは症状がないことが多く、歯科医院でのエックス線写真撮影で偶然発見されることもあります。
歯が原因となる顎骨嚢胞には、歯の神経がない無髄歯、あるいは歯の神経がある有髄歯から発生するのものがあります。最も多いのは、虫歯が進んで大きくなり、歯の神経まで到達してしまったために、歯の神経を取る、という治療をする必要があり、歯の神経を除去したあとに歯の根っこの先を取り囲むようにできる歯根嚢胞と呼ばれる嚢胞です。原因は歯の神経を取った後に神経の管に入れるお薬がお口の中の細菌に再度感染を起こしたことが原因です。歯の神経が残っている有髄歯で多いのは正常に萌えることができない場合です。このように骨の中に埋まっている歯を埋伏歯と言います。この埋伏歯の頭(歯冠)を取り囲むように嚢胞ができる場合があります。このような嚢胞を含歯性膿胞と呼びます。こういった嚢胞は経年的に変化のない場合もありますし、経年的に大きくなる場合もあります。小さい場合は症状が出ないことも多いですが、中には小さくても、噛んだら痛い、腫れる、などの症状が出る場合があります。このようにさまざまな様相を呈する顎骨嚢胞ですが、症状がなくてもゆっくり大きくなり、そのために顎の骨が吸収されて薄く弱くなってしまいます。
歯が原因ではない、顎骨嚢胞もあります。術後性上顎嚢胞、歯原性角化嚢胞、など原因やできる場所によって色々な嚢胞があります。
顎骨嚢胞は早期の治療が必要なこともあります。場合によっては大学病院の口腔外科にご紹介が必要な場合もございます。症状がない場合は歯科医院でのレントゲン写真で発見させるケースが多いです。大きい顎骨嚢胞でも症状が全くない場合もございます。ぜひ年単位で歯科医院に行かれていない方は症状がなくても検診にお越しいただけますと幸いです。
本日も長文を読んでいただきありがとうございました。

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