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2022.03.20
歯を引っ張る?虫歯でボロボロになった歯が残せるかもしれない方法!
京都市左京区岩倉の歯医者、金田歯科医院の院長の金田直樹です。
この冬はいつにも増して雪が多かったですね。でも最近は暖かくなってきて、いよいよ春到来という感じですね。私もスタッドレスタイヤをノーマルタイヤに履き替えました。
今日のブログのお話は、歯を引っ張る、についてのお話です。タイトルだけではなんのことだ?という印象を持たれた方が多いのではないでしょうか?一つ一つ解説していきます。
いきなりですが、
・むし歯の進行が著しくむし歯のところを削った後に残っている歯の部分が歯茎と同じくらいの高さになった場合
・歯に亀裂があるが抜歯まではいかない場合
・歯が割れたが抜歯まではいかない場合
このような歯に対してはどのような治療があると思いますか?
ご自身の歯肉より歯の高さがないと土台は不安定になります。
実は歯肉より上に歯がない状態で、土台を立て被せ物をすると安定せず外れやすくなったり、歯と土台の隙間から虫歯になりやすくなり、その後の持ちが悪くなります。
持ちを少しでも良くし外れにくくするためには、歯の周りが歯肉よりも数mm出ているという条件が大事になります。
もともとの残ってる歯が少ないので何度も治療をすることができないので出来るだけ再治療は避けたい歯です。どのような歯でも持ちのいい治療に越したことはないのですが、虫歯で歯茎の高さほどにまでなった歯は特に再治療となると歯を抜くという状況になる可能性があるので極力再治療は避けたいです。
では、歯肉より下にある歯をどのようにすれば良いのでしょうか?
結論を申しますと、歯が歯茎よりも上にあれば良いということです。
その解決方法の一つに、エキストリュージョンという治療法があります。
この方法はいわゆる”部分的な矯正”です。
この方法で歯肉より下にある歯を上に引っ張り上げます。エキストリュージョンを行うことにより歯を残すことができるため被せ物やブリッジのための土台を作ることが可能になります。
ちなみに歯並びを良くする歯列矯正という方法は基本的に歯を前後左右に動かしますが、エキストリュージョンは上下に動かします。
続いてエキストリュージョンのメリットについてお話します。
歯を抜かずに治療ができる。
自分の歯を残せる。
続いてエキストリュージョンのデメリットです。
保険がきかない。
治療期間が長くなる。(2ヶ月から5ヶ月)
外科処置が必要となる場合がある。
ただし、歯の状態によりエキストリュージョンができない場合があります。
元々歯の根っこが短い、
歯の根っこが二股に分かれていてその分岐部が歯茎に近い部分にある
歯周病が進んで歯を支える骨が少ない、
虫歯が大きいため健全な歯の部分が薄い、
亀裂の入り方が悪い、など
エキストリュージョンを行っても歯を残すことができない場合があります。
次回は治療の流れについて説明します。
今日も長文を読んでいただきありがとうございました。