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2022.02.02
京都市左京区岩倉の歯医者、金田歯科医院の院長の金田直樹です。
今日のブログのお話は歯の中の神経をとった後の歯の治療はどうなるか、についてのお話の続きです。
虫歯が大きくなって、歯の中の神経が虫歯菌に感染を起こした場合の基本的な治療の流れは、次のようになります。
抜髄
抜髄とは歯の中の神経をとる治療行為です。歯の中の神経を歯髄と呼びます。この歯髄が炎症を起こすと歯髄炎という診断になります。歯髄炎の状態になると、熱いものがしみるようになったり、噛んだら痛くなったり、ズキズキした痛みが出たり、寝るときやお風呂あがりに痛みが出たりします。痛みの程度は日常生活に支障が出るほどの痛みの場合もあります。歯髄炎になると、神経を取ります。
生きている神経を取るには基本的に麻酔をして取ります。
歯の中の神経の管まで穴をあけます。そしてその神経の管に専用の器具を入れて、神経(歯髄)と取ったり、根管壁(神経の管の側面)に付いている炎症物質の除去をします。また根っこの管に消毒液を入れて掃除をしていきます。そして専用の炎症を抑えるお薬などを入れます。
根管貼薬
その文字通り、根管(歯の根っこの管)にお薬を貼る(入れる)という治療行為です。
歯の根の内部を専用の器具で清掃し根の内部に炎症を抑えるお薬を入れていきます。
薬の種類や治療回数は歯の状態や根っこの本数、神経の管の本数によりかわります。
・根管を掃除してもわずかな細菌は残ってしまいます。
その為残った細菌をしっかり死滅させるために根管貼薬を施していきます。
・わずかに残った細菌は少しでもスペースがあると増殖してしまうのでそのスペースを薬で埋めるという役割も果たします。
根管充填
根管内がある程度きれいになり痛みなどもなくなったら神経の代わりとなるゴムのような薬剤(ガッターパーチャーポイント)などを入れていきます。
最終的に根っこの先まで薬剤が詰まっているかの確認のためのレントゲンを撮影します。
根っこの治療がひと段落ついたら、次回からは被せ物(保険か自費)を入れる治療に進みます。
以上が、基本的な流れです。
治療の進行などは歯の状態によりその都度変わります。
皆さまに是非知っておいていただきたいのが、神経を取るということは歯の寿命を短くしてしまうということにもつながるのです。
神経を取ることは栄養を届けてくれている血管がなくなるということです。歯の神経と血管は同じ管を通っています。
そうなると歯は枯れ木のような状態になり脆くなってしまいます。
歯の寿命は状況にもよりますが、神経のある歯に比べおよそ半分にもなると言われています。
歯の状態などは人それぞれですし、歯がいつまでもつのかなどは未知なのです。
虫歯も初期段階では痛みなどもないので、なかなかご自身では気づきにくく痛みや違和感などの症状がでて初めて気づくことも多いですよね。
少しでも自身の歯を残すためにも痛みが出て神経を取らなくなってしまう前に、しっかりと普段のケアをして、定期的に歯医者に通い悪い部分の早期発見・早期治療をしていきましょう!!!