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2022.01.22
京都市左京区岩倉の歯医者、金田歯科医院の院長の金田直樹です。
今日のお話は歯の中でも大人の歯に稀に見受けられる突起についてのお話です。
大人の歯の噛み合わせの面に稀に見られるこの突起を、専門用語で中心結節と呼びます。
この中心結節は歯の形態異常です。
この形態異常がよく現れるのは下の歯の第二小臼歯と呼ばれる歯によく見られます。
下の歯で前から数えて5番目の歯です。
この中央結節ですが、そのまま放置していると、歯にとっては良くないことが起こります。
では一体どんなことが起こるのでしょうか?
結論から申しますと、歯の中の神経が壊死します。
この中心結節ですが、異常突起と呼ばれています。この突起ですが、突起と呼ばれるくらいですので尖っています。尖っていますので、何かを噛んだりするとその突起が折れます。突起が折れるだけであればいいのですが、折れたことが原因で歯の中の神経が壊死します。
ではなぜ壊死するのでしょうか?
それは突起の中にまで歯の神経が入り込んでいるからです。ですので、突起が折れると口の中に歯の神経が露出します。
口の中には常在菌も含めて、虫歯菌や歯周病菌などのさまざまな細菌が存在しています。
こういった細菌が存在する口腔内に神経が露出すると、細菌に感染します。最初は冷たいものが凍みたりするかもしれません。そのまま放置していると、感染が進み、激しい痛みと共に神経が壊死します。
神経が壊死すると神経を除去するという処置が必要になります。
神経を取ると、痛みは無くなりますが、神経をとったあと、神経があった場所は空洞になります。そこにはお薬を詰めますが、中心結節が折れて神経をとらなければならない歯は成長途中の大人の歯であることが大半です。歯が完成しきる前に中心結節が折れてしますからです。
成長途中とはどういうことなのでしょうか?大人の歯は歯茎の下から生えてきたばかりの時は根っこが完成していません。未完成の根っこはラッパのように先が広がっています。根っこの先が広がっていると根っこの中の神経の空洞にお薬を詰める難易度が上がります。
このように中心結節が折れると、神経が壊死する可能性があり、またその治療も難易度が高い、など良くないことが起こります。
そうならないためにも中心結節が折れないように予防することが大切です。
中心結節があるかどうかは歯科健診などで指摘されることもあります。もし中心結節がある場合は早めの歯科医院の受診をお勧めします。
もし中心結節があるかどうか気になる方は一度、ご来院頂ければ幸いです。
次回はどのように予防するのか、についてお話します。