MENU
09:15〜13:00(最終受付12:00)
14:30〜18:15(最終受付17:45)
2021.09.14
京都市左京区岩倉の歯医者、金田歯科医院の院長の金田直樹です。
前回のブログに引き続き、今回も親知らずについてのお話をしようと思います。
親知らずの痛みや腫れの原因はご存知ですか?
親知らずが腫れたり、痛みが出たり、何か違和感がある、そういった経験をされた方は多いのではないでしょうか?では、そういった不快症状の原因はなんでしょうか?
それはむし歯や歯周病などと同じで、お口の中のお掃除が十分でなかったり、歯ブラシがきちんとできていないことによる、汚れが原因となっている場合が多いのです。
親知らずは1番奥の歯なので、ただでさえ歯ブラシが難しい歯です。それに加えて、顎の大きさによって親知らずがきちんと生えていない方が多いです。最近は顎の大きさが十分ではなく親知らずが綺麗に生えている方が少ないように思います。このように顎の大きさが小さいと、親知らずの大部分が歯茎で覆われえいて一部がお口の中に見えていたり、横に倒れて生えていたり、していることがあります。
すると、親知らずの隣の歯との間に汚れが溜まりやすくなり、それがむし歯や歯周病に発展して痛みを引き起こします。
続いて親知らずを抜く時のお話をしようと思います。
親知らずを抜く前には、まずパノラマX線写真という顎全体が写るレントゲン写真を撮ります。
そして特に下の顎に生えている親知らずの場合は、CTと呼ばれる三次元で撮影をすることができるレントゲン写真を撮ります。
なぜCTを撮影する必要があるのか、の理由についてお話いたします。下の顎には、下顎管という血管と神経が通る太い管があります。親知らずと下顎管がどのくらいの離れているのか、またどのような位置に下顎管があるのか、歯に下顎管は接触しているのか、などを確認したりするために、CTを撮影します。これはパノラマエックス線写真では十分に確認することが難しいのでCT撮影を行います。
続いて、親知らずを抜いた後の痛みの期間についてのお話をしようと思います。
親知らずを抜くという処置中は麻酔をするので麻酔がきちんと効いている間は痛くないです。もし麻酔の効きが良くない場合は再度麻酔を追加します。
歯を抜いた後、特に下の親知らずを抜いた後は麻酔が切れてから痛みを感じることが多いです。なので麻酔が切れる前に痛み止めのお薬を飲むことをおすすめします。上顎の親知らずの場合はさほど痛むことは少ないです。その為に、下の親知らずを抜く直前に痛み止めのお薬を飲んでいただく場合もあります。
なぜ下の親知らずを抜いた後の方が上の親知らずに比べて痛みが出る頻度が多いのでしょうか?
それは下の顎のほうが上の顎に比べて骨が硬く、親知らずを抜く際に、親知らずの周りの骨にもダメージが加わるためです。
痛みや腫れの期間やピークは個人差や抜いた親知らずの状態、骨の硬さによって変わります。
おおよそ平均で痛みは抜いた次の日からその翌日、腫れは1日遅れで現れます。
期間は人によってまちまちです。ただ人の身体には必ず治癒能力というものが備わっていますので、必ず治ります。
続いて痛みを抑えるにはどうすればいいのか、についてのお話をしようと思います。
親知らずを抜いた後に飲んでいただく、痛み止めのお薬と化膿止めのお薬を処方します。化膿止めのお薬は処方された分全てを飲んでください。もし痛みがなければ痛み止めのお薬は飲まなくても構いませんが、痛みが出る前に飲んでいただいた方がいいと思います。痛み止めのお薬の効果が表れるまで少し時間がかかりますので、早めに飲んでいただくほうが安心かと思います。
痛み止めのお薬は5,6時間の間隔をあけて服用して下さい。
ただし、痛み止めのお薬を飲んでも痛い場合は、ご連絡をいただければ幸いです。
痛みが出る場合、状態によっては別の処置が必要になることもあります。
よくあるのは、歯を抜いた後にできるかさぶたが、うがいなどによって洗い流されてしまって傷口が口腔内に露出してしまっている、場合があります。ドライソケット、と呼ばれる状態です。
ドライソケットになると、痛みが出ますが、必ず治ります。
次回のブログは”抜いた後の注意すること”についてのお話をしようと思います!
本日も長文を読んでいただきありがとうございました。