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こんにちは。京都市左京区岩倉にある歯医者「金田歯科医院」です。
現代社会において、平均寿命の延びと共に「健康寿命」という新たな概念が注目されています。日本は世界でも有数の長寿国であり、平均寿命は男性で81.41歳、女性で87.45歳(令和元年簡易生命表より)に達しています。しかし、ただ長生きするだけでなく健康で日常生活が制限されることなく生活できる期間を延ばすことが、私たちにとって重要な課題となっています。本記事では、平均寿命と健康寿命の関係、その中で特に注目すべき「フレイル」や「オーラルフレイル」について詳しく解説します。
日本人の平均寿命は非常に長く、世界の中でもトップクラスです。しかし平均寿命が延びる一方で、健康寿命とのギャップが問題視されています。健康寿命とは「健康上の問題で日常生活が制限されることなく生活できる期間」を指し、令和元年の調査によると男性で72.68歳、女性で75.38歳とされています。この差は男性で約8.73年、女性で約12.07年に及び、これが「健康でない期間」、つまり日常生活に支障をきたす期間を意味しています。
この健康でない期間をいかにして短くし、平均寿命と健康寿命を近づけるかが重要です。つまり、健康な状態でできるだけ長く生きることが、私たちの目指すべき理想の生き方であると言えるでしょう。
「フレイル」とは高齢になって心身の活力が低下した状態を指す言葉で、日本語では「か弱さ」「こわれやすさ」と訳されます。フレイルの状態では筋力や認知能力、社会とのつながりが低下しやすく、健康上の問題が日常生活に影響を及ぼすリスクが高まります。健康寿命を保つためには、フレイルの予防が不可欠です。
フレイルは単なる身体的な衰えだけでなく、社会的な孤立や心理的な要因も含まれます。例えば、外出が減り人との交流が少なくなることで、さらにフレイルが進行してしまうことがあります。このような連鎖を断ち切るためには、積極的な社会参加や適度な運動、栄養バランスの取れた食事が重要です。
健康な状態とは、自立して日常生活を送ることができ、社会的な役割も果たせる状態です。一方、要介護状態になると日常生活に支援が必要となり、介護サービスを利用する必要が出てきます。
フレイルはその中間段階に位置し、まだ自立はしているものの体力や認知機能が低下し、要介護状態に進行するリスクが高まっている状態です。フレイルは健康な状態から要介護状態へと進む前段階であり、この段階での介入が要介護状態にならないようにするために非常に重要です。フレイルの予防や改善を行うことで健康寿命を延ばし、できるだけ長く自立した生活を続けることが可能になります。
「オーラルフレイル」とは、口腔機能の低下、すなわち「食べる」「話す」「表情をつくる」「呼吸をする」といった口の機能が衰える状態を指します。オーラルフレイルの兆候としては、食べこぼしや滑舌の低下、口の乾燥、噛めない食品の増加などがあります。これらの症状は初期段階では見逃しやすく、気づかれないまま進行することが多いのが特徴です。
オーラルフレイルは食事や栄養摂取に直接影響を与えるだけでなく、社会的な交流や心身の健康にも大きな影響を及ぼします。例えば、食べにくさから食事の回数が減り、栄養状態が悪化することで体力が低下します。また、滑舌の低下によりコミュニケーションが困難になると孤立感が増し、心理的な影響も大きくなります。
「口腔機能低下症」とは、加齢や病気、障がいなどにより、複数の口腔機能が同時に低下する病気です。この症状を放置しておくと、「咀嚼障害」や「嚥下障害」といった深刻な問題に発展し、健康寿命を大きく縮める原因となります。
健康寿命を延ばすためには、「食べる」機能を維持することが非常に重要です。食べ物をしっかりと噛んで飲み込むことができる状態を保つことで、栄養摂取がしっかりと行われ、体力や免疫力の維持につながります。また、口腔機能の低下を早期に発見し適切な対策を講じることが、健康寿命の延長に寄与します。
オーラルフレイルは口腔機能のわずかな低下を示す用語で、国民への啓発を目的としたキャッチフレーズです。わずかなむせや食べこぼし、滑舌の低下といった症状が該当します。この用語は国民が自身の口腔機能に対する意識を高め、早期に対応することの重要性を強調するために使われています。
一方、口腔機能低下症は検査結果に基づいて診断される正式な疾患名です。オーラルフレイルと口腔機能低下症は多くの点で重なり合う部分がありますが、必ずしも明確に区別されるものではありません。オーラルフレイルという用語を使って国民が自身の口腔機能に関心を持ち、症状に気づいた場合には専門的な診断を受けるという行動を促すことが重要です。したがって、ご自身でオーラルフレイルの兆候を感じた際に歯科医院で口腔機能低下症の検査を受けることで早期の対応が可能となり、健康寿命の延伸に繋がるでしょう。
ご自身のオーラルフレイルのリスクを確認するために、セルフチェックを行ってみましょう。以下は、オーラルフレイルのセルフチェック項目です。各項目の「はい」か「いいえ」で加算される点数が異なります。
□半年前と比べて、硬いものが食べにくくなった…「はい」の場合2点
□お茶や知るものでむせることがある…「はい」の場合2点
□義歯を入れている…「はい」の場合2点
□口の乾きが気になる…「はい」の場合1点
□半年前と比べて、外出が少なくなった…「はい」の場合1点
□さきイカくらいの硬さの食べ物を噛める…「いいえ」の場合1点
□1日に2回以上、歯を磨く…「いいえ」の場合1点
□1年に1回以上、歯医者に行く…「いいえ」の場合1点
これらの合計点数によって、オーラルフレイルの危険度が分かります。
0~2点…オーラルフレイルの危険性は低い
3点…オーラルフレイルの危険性あり
4点以上…オーラルフレイルの危険性が高い
お口の健康が、全身の健康や健康寿命に大きな影響を与えることが多くの研究で示されています。オーラルフレイルやその前段階の状態にある人々は、死亡リスクが高まるだけでなく、フレイルや要介護状態への進行が早まることが分かっています。
「80歳で20本の歯を残そう」という8020運動のように、これまでは口腔の健康を示す指標として「歯の数」が重要視されてきました。しかし、現在では歯の数だけでなく、口腔機能全体の維持が重要であることが理解されています。オーラルフレイルの予防も併せて行うことで、より健康で充実した生活を送ることができるでしょう。
本記事では、平均寿命と健康寿命の関係やオーラルフレイルについて詳しく解説しました。長寿社会を迎えた今、ただ長生きするだけでなく健康寿命を延ばし、できるだけ自立した生活を送ることが求められています。そのためには、フレイルやオーラルフレイルの予防が重要です。お口の健康を維持し、健康寿命を延ばすためのセルフケアや定期的な歯科医院でのチェックを欠かさず行いましょう。
当院は、皆さまの「行きたい歯医者」を目指して診療を行っております。虫歯・歯周病治療、ホワイトニング、矯正治療、予防歯科など、さまざまな治療に力を入れています。
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こんにちは。京都市左京区岩倉にある歯医者「金田歯科医院」です。
入れ歯には保険により安価に作製できるものと、高額な入れ歯があります。費用だけを考えると保険の入れ歯で十分と考える方もいるかもしれませんが、実際には自費の入れ歯を選ぶ患者さんも少なくありません。それはなぜなのでしょうか。
今回は、入れ歯の種類や、保険の入れ歯と自費の入れ歯の違い、それぞれのメリットやデメリットについて解説します。
入れ歯には、すべての歯を失った際に用いる総入れ歯と、一部分の歯を補う部分入れ歯があります。また、入れ歯には保険が適用されるものと自由診療の入れ歯があります。
保険の入れ歯は、使用できる素材などに制限があり、床部分がレジンと呼ばれるピンクのプラスチックの素材で作られています。
保険の部分入れ歯の場合は、残っている歯にクラスプという金属のバネをひっかけて固定します。そのため、口を開けたときにこの金属のバネが見えることがあるかもしれません。
ただし、保険が適用されるため、費用は安価です。保険の総入れ歯の費用の目安は、部分入れ歯で5,000円〜1万5,000円程度、総入れ歯で1万5,000円程度です。
自費の入れ歯は高額ですが、保険の入れ歯のように使用できる素材などに制限がありません。自費の入れ歯には、以下のようにいくつか種類があります。
金属床義歯とは、床部分が薄い金属で作られている入れ歯です。金属は熱伝導性に優れた素材であるため、飲食の際に温度が感じられて食事を美味しく食べられます。
金属を使用しているため金属アレルギーの不安がある点や保険の入れ歯と比較して修理しにくい点はデメリットといえるでしょう。金属床義歯の費用相場は25万円〜30万円程度です。
ノンクラスプデンチャーとは、入れ歯をひっかける部分が歯茎と同じピンク色の樹脂でできている入れ歯です。保険の部分入れ歯のような金属のバネを使用しないため、口を開けても目立ちにくいでしょう。
一方で耐久性という点では劣ります。強い力で噛むと壊れる可能性があるでしょう。ノンクラスプデンチャーの費用相場は10万円〜50万円程度です。
コンフォート入れ歯とは、顎や歯茎に当たる部分をシリコンで覆った入れ歯です。シリコンを使用しているため、噛んだときに痛みがでにくい点がメリットです。
一方で汚れがつきやすい点や、経年劣化でシリコンが剥がれる可能性がある点はデメリットといえるでしょう。コンフォート入れ歯の費用相場は10万円〜50万円程度です。
アタッチメント義歯とは、入れ歯と残っている歯に小さな磁石を取り付けて、磁力で安定させる入れ歯です。ぴったりと歯茎に固定させるため、審美的にも優れた入れ歯です。
磁石を埋め込むスペースが必要なので入れ歯が薄くなり、割れやすくなる点はデメリットといえます。また、MRI検査を受ける際は、取り外す必要があります。アタッチメント義歯の費用相場は20万円〜40万円程度です。
保険の入れ歯と自費の入れ歯とでは、金額に大きな差があります。自費の入れ歯は保険の入れ歯に比べて何倍も高いため、決断は難しいでしょう。
保険の入れ歯で十分かどうかは、結論としては患者さんによるといえます。見た目がもっと自然なほうがいい、着け心地が良いものにしたい、おいしく食事できるものがいいといった希望は、患者さんによって異なります。
しかし、毎日不自由なく食べられ、話せる入れ歯でないのなら、患者さんに適していない可能性があります。そうした場合は、一度歯科医師にどのような選択肢があるか相談するとよいでしょう。
保険の入れ歯と自費の入れ歯の違いは、以下の通りです。
上述のとおり、保険の入れ歯と自費の入れ歯では費用が異なり、自費の入れ歯のほうが高額です。保険の部分入れ歯は5,000円〜1万5,000円程度、総入れ歯は1万5,000円程度で作製可能です。
一方で自費の部分入れ歯は10万〜50万円程度、総入れ歯は40万〜50万円程度かかるでしょう。
保険の入れ歯と自費の入れ歯とでは完成までの期間も異なります。保険の入れ歯の場合は、治療にかけられる時間や作製工程に制限があります。保険の入れ歯ができるまでの期間は、2週間〜1ヶ月程度です。
一方で自費の入れ歯の場合は、治療期間や作製工程に制限がありません。自費の入れ歯ができるまでにかかる期間は、2ヶ月〜3ヶ月程度と長いですが、その分何度も細かい調整を行うため、お口にフィットしやすい入れ歯を作製できるでしょう。
保険の入れ歯もできる限り患者さんのお口に合うように作製されますが、ズレたり外れたりすることがあるでしょう。入れ歯が合わないと噛みにくく、食事をおいしく感じられなかったり、痛みを感じたりすることもあります。
一方で自費の入れ歯は、患者さんの希望に合わせた素材を選択でき、細かく調整をしてお口にしっかりフィットするように作製されます。そのため、保険の入れ歯のようにズレたり外れたりすることはほとんどないでしょう。
また、金属床義歯の場合は床部分が金属のため、食事をするときに温度変化を感じることができます。
保険の入れ歯はプラスチックで作られています。そのため、耐久性は高くありません。噛み合わせたときに強い力が加わると割れる可能性があります。また、使用するうちに変色することもあるでしょう。
一方で自費の入れ歯で使用できる素材には制限がなく、なかには耐久性が高い素材もあります。耐久性が高い素材を選択すれば、保険の入れ歯よりも長期間使用できるでしょう。
保険の入れ歯のメリットは、以下の通りです。
保険の入れ歯の最大のメリットは、費用の負担が抑えられることです。総入れ歯でも1万5,000円程度で作れます。また、保険の入れ歯の場合は、2週間〜1ヶ月と短い期間で入れ歯を作製することが可能です。
はじめて入れ歯を作製するという場合は、保険の入れ歯を使用してみるというのもよいでしょう。
保険の入れ歯のデメリットは、以下の通りです。
保険の入れ歯はプラスチックで作られているため耐久性が低いです。また、使っているうちに合わなくなり、しっかり噛めなくなることもあります。
さらに、保険の部分入れ歯には、金属のバネを使用します。そのため、口を開けたときに目立つことがあるでしょう。金属のバネを隣り合った歯にひっかけて固定するため、大きな負担がかかる点もデメリットです。
自費の入れ歯のメリットは、以下の通りです。
自費の入れ歯は保険の入れ歯に比べて耐久性が高く、長持ちしやすいです。また、自費の入れ歯であれば希望の素材を選択できるため、フィット感が高く、外れにくい入れ歯を作製できるでしょう。食事や会話がしやすい点もメリットです。
保険の入れ歯のように金属のバネを使用していないので、口を開けても目立ちません。より自然な見た目になるように工夫された入れ歯もあります。
自費の入れ歯のデメリットは、以下の通りです。
自費の入れ歯は、費用が高額です。保険の入れ歯の何倍もの費用がかかります。また、自費の入れ歯は、完成までに2ヶ月〜3ヶ月程度かかります。「できるだけ費用を抑えたい」「すぐに治療を終わらせたい」と考える方にとってはデメリットといえるでしょう。
しかし、自費の入れ歯には多くのメリットがあります。それを踏まえたうえで、保険の入れ歯がいいか、自費の入れ歯がいいかを検討する必要があるでしょう。
保険の入れ歯で十分かどうかは、患者さんご自身の感覚によるところが大きいです。保険の入れ歯でも、患者さんのお口に合うように丁寧に作られていれば快適に使えるケースもあります。
しかし、保険の入れ歯は使用できる素材が限られるため、耐久性が低いです。保険の部分入れ歯の場合は、金属のバネが目立つこともあるでしょう。
一方で自費の入れ歯は高額ですが、使用できる素材に制限がないため、耐久性や審美性を高めることができます。このように、保険の入れ歯と自費の入れ歯とでは特徴が異なるため、歯科医師に相談したうえで選択しましょう。
入れ歯を検討されている方は、京都市左京区岩倉にある歯医者「金田歯科医院」にお気軽にご相談ください。
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こんにちは。京都市左京区岩倉にある歯医者「金田歯科医院」です。
歯ぎしりは多くの人々が無意識のうちに行っている口腔習癖の一つで、上下の歯を強く噛み合わせたり、すり合わせる行為を指します。医学的には「ブラキシズム(Bruxism)」と呼ばれ睡眠中に発生することが多いため、自覚がないままに進行してしまうことがあります。この習慣は一見無害に思えるかもしれませんが、長期間にわたって続くと歯や顎関節、さらには全身の健康に悪影響を及ぼす可能性があるのをご存じですか?
そこで本記事では、歯ぎしりの種類や原因、対処法について詳しく解説します。歯ぎしりが気になる方は、ぜひ参考にしてみてください。
歯ぎしりにはいくつかの種類があり、それぞれが異なる影響を及ぼします。
主に歯を強く噛みしめる行為で、日中に無意識に行われることが多いです。顎や歯に強い圧力がかかるため顎関節や咬筋に過度な負担がかかり、頭痛や顎の痛みを引き起こすことがあります
上下の歯をすり合わせる行為で、特に睡眠中に起こります。このタイプの歯ぎしりは歯の表面を摩耗させ、歯が短くなったり欠けたりする原因となります。また、顎の筋肉や関節にも影響を与えるため、顎関節症のリスクが高まります。
歯をカチカチと鳴らす行為で、他のタイプに比べると影響は少ないですが、歯に微細なダメージを与えることがあります。
歯ぎしりの原因は複数あり、1つに特定できないことも珍しくありません。例として、以下のような要因が考えられます。
ストレスや不安は歯ぎしりの主要な原因とされています。現代社会において仕事や家庭でのプレッシャーが増える中で、無意識に歯を食いしばってしまうことが多く、これが歯ぎしりの発生につながります。
歯並びが悪い場合や噛み合わせが不適切な場合も、歯ぎしりを引き起こす原因となります。不正咬合は特定の歯や顎に過度な負担をかけ、それを無意識に解消しようとして歯ぎしりが生じることがあります。
睡眠時無呼吸症候群(SAS)などの睡眠障害も、歯ぎしりの原因とされています。睡眠中に呼吸が一時的に止まることで体がストレスを感じ、反射的に歯ぎしりが発生することがあります。睡眠の質が低下すると体全体が緊張状態に陥り、歯ぎしりの頻度が増加します。
アルコールやカフェインの過剰摂取、喫煙なども歯ぎしりのリスクを高める要因となります。これらの嗜好品は神経を興奮させる作用があり、リラックスすべき睡眠中に体が緊張状態になるからです。特に、就寝前にこれらを摂取すると歯ぎしりのリスクが増すため、生活習慣の見直しが必要です。
家族に歯ぎしりの習慣がある場合、その傾向が遺伝することがあります。遺伝的な要因により歯ぎしりが発生しやすい体質である可能性があり、このような場合は早期の対策が重要です。
歯ぎしりの症状はさまざまで、その影響は口腔内にとどまらずに全身に及ぶことがあります。
歯ぎしりによって歯の表面が摩耗しエナメル質が削られることで、歯が短くなることがあります。また、歯が欠けたりヒビが入ったりすることもあります。特に、詰め物や被せ物がある歯は破損しやすくなります。
歯ぎしりによって顎に過度な負担がかかると、顎関節症を引き起こす可能性があります。顎関節症は顎の痛みや、口を開け閉めする際にカクカクと音がするなどの症状を伴います。さらに進行すると顎の動きに制限がかかり、日常生活に支障をきたすことがあります。
歯ぎしりの習慣があると顎や顔の筋肉が常に緊張状態にあり、これが頭痛や肩こりを引き起こすことがあります。特に、朝起きた時に頭痛を感じる場合は夜間の歯ぎしりが原因である可能性が考えられます。
歯ぎしりは本人だけでなく、同じ部屋で寝ている家族にも影響を与えることがあります。歯ぎしりの音が大きい場合家族の睡眠を妨げることがあり、結果的に家庭内のストレスを増大させることがあります。また、睡眠の質が低下することで日中の集中力や作業効率が低下し、生活全般に悪影響を及ぼすことがあります。
歯ぎしりを長期間放置すると、口腔内だけでなく全身の健康に深刻な影響を及ぼす可能性があります。以下に、長期的な影響とその対策について詳述します。
歯ぎしりが原因で顎関節症が発症した場合、治療を怠ると慢性化することがあります。慢性化した顎関節症は顎の動きに大きな制限を与え、食事や会話に支障をきたすことがあります。さらに、顎関節の痛みが慢性的に続くことで、生活の質が著しく低下することが考えられます。
対策としては、早期の診断と治療が不可欠です。歯科医師による適切な咬合調整やナイトガードの使用、リハビリテーションなどを行うことで顎関節症の進行を抑え、症状を軽減することが可能です。
極端な場合、歯ぎしりが原因で歯が抜け落ちることがあります。長期間にわたる歯の摩耗や破損が進行し歯の構造が著しく弱体化すると、最終的には歯を失うことになります。
歯を失わないためには、早期の歯ぎしりの発見と治療が必要です。定期的な歯科検診を受け、歯ぎしりの兆候が見られた場合には迅速に対応することが重要です。また、歯を守るための対策としてナイトガードの使用や、歯科医師の指導に基づいた適切なケアを行うことが推奨されます。
歯ぎしりが長期化することで、精神的な健康にも悪影響を与えることがあります。例えば歯や顎の痛みによる慢性的な不快感がストレスとなり、うつ病や不安障害などの精神的な問題を引き起こす可能性があります。
このような精神的な影響を防ぐためには、早期の治療と並行してストレス管理やカウンセリングを受けることが重要です。心理的なサポートを受けることで歯ぎしりに伴う精神的な負担を軽減し、心身の健康を維持することが可能です。
歯ぎしりの治療は、原因や症状に応じて異なります。以下に代表的な治療方法をご紹介します。
ナイトガードは、睡眠中に歯ぎしりから歯を保護するためのマウスピースです。歯科医院で作成されるオーダーメイドのナイトガードは患者様の口にぴったりとフィットし、歯ぎしりによる摩耗や破損を防ぎます。ナイトガードは歯ぎしりの根本的な原因を解決するものではありませんが、症状の進行を防ぐために有効です。
ストレスが歯ぎしりの原因である場合、ストレス管理が重要です。リラクゼーション法やカウンセリング、運動習慣を取り入れることで心身のストレスを軽減し、歯ぎしりの頻度を減らすことが期待されます。また、趣味やリラックスできる時間を増やすことも、ストレスの軽減につながります。
不正咬合が原因で歯ぎしりが発生している場合、歯科医院で咬合調整を行うことが効果的です。咬合調整とは、噛み合わせを適切な状態に修正する処置で、歯の一部を削ったり、詰め物を調整することで行われます。咬合調整を行うことで特定の歯にかかる過度な負担を軽減し、歯ぎしりの改善が期待できます。
歯ぎしりが重症化している場合や他の治療法で効果が見られない場合は、歯科医師だけでなく整形外科や精神科などの専門医との連携が必要です。顎関節症や睡眠障害が関与している場合、それぞれの専門医による総合的な治療が求められます。
歯ぎしりを予防するためには、日常生活においても以下のような対策が有効です。
日常生活にリラックス法を取り入れることで、ストレスを軽減し、歯ぎしりを予防することができます。深呼吸や瞑想、ヨガなど、自分に合ったリラクゼーション法を見つけて実践することで、心身のリラックスを促進します。
正しい姿勢を維持して、筋肉の緊張を緩和することも重要です。悪い姿勢は顎や首、肩の筋肉に不必要な負担をかけ、歯ぎしりを引き起こす可能性があります。デスクワーク中や家事の最中でも正しい姿勢を意識し、定期的にストレッチを行うことで筋肉の緊張を和らげることができます。
就寝前の時間をリラックスするために使うことは、睡眠中の歯ぎしりを防ぐ助けになります。ホットバスに入ったり温かい飲み物を飲んだりして体をリラックスさせることで、睡眠の質が向上します。また、スマートフォンやテレビなどのブルーライトを発するデバイスを避けることで、脳を休め安眠を促進することができます。
カフェインやアルコールの摂取を控える、禁煙するなど、生活習慣を見直すことも歯ぎしりの予防につながります。特に就寝前にこれらの嗜好品を摂取しないようにすることで睡眠の質が向上し、歯ぎしりのリスクを減らすことができます。
定期的な運動は、ストレスの解消に非常に効果的です。ウォーキングやジョギング、ヨガなど、無理なく続けられる運動を日常に取り入れることで心身の健康を保ち、歯ぎしりを防ぐことができます。また、運動をすることで睡眠の質も向上し、睡眠中の歯ぎしりの発生を減らすことができます。
歯ぎしりは口腔内の問題だけでなく、全身の健康に多大な影響を及ぼす習慣です。その原因や影響は多岐にわたり、個々の状況に応じた対応が求められます。ストレスの管理や生活習慣の改善、専門的な歯科治療など歯ぎしりに対する多角的なアプローチを行うことで、健康な生活を維持していきましょう。
歯ぎしりに関して気になることがある方は、京都市左京区岩倉にある歯医者「金田歯科医院」にぜひお気軽にご相談ください。
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こんにちは。京都市左京区岩倉にある歯医者「金田歯科医院」です。
歯科医院に欠かせない存在である歯科衛生士ですが「歯科衛生士になりたいけど、どのようなステップを踏めばいいの?」とお悩みの方も多いのではないでしょうか。
今回は、歯科衛生士の仕事内容や歯科衛生士になるための条件・手順について詳しく解説します。歯科衛生士を目指している方は、ぜひ参考にしてみてください。
歯科衛生士とは、歯科疾患の予防や口腔衛生の向上を目的として、患者さまの歯・口腔の健康づくりをサポートする国家資格の専門職です。歯科衛生士の資格は、一度取得すると更新の必要はなく生涯有効です。
歯科衛生士が行える処置には制限がありますが、近年では予防歯科が重視される傾向にあり、歯科衛生士の需要は高まっています。
歯科衛生士の三大業務として挙げられるのが、歯科予防処置・歯科診療の補助・歯科保健指導です。下記で、それぞれの業務内容について詳しく解説します。
多くの日本人は、歯科の二大疾患と呼ばれる虫歯や歯周病を発症しています。そのため、虫歯や歯周病を未然に防ぐための予防処置が重要視されているのです。
歯科予防処置は、主に虫歯や歯周病の発生を未然に防ぐことが目的ですが、他にも口臭や口内炎などにも対応しています。具体的には、歯の表面に付着したプラークや歯石の除去や歯面研磨、フッ素塗布などを行い、口腔トラブルの発生を抑制します。
歯科衛生士が担当する歯科予防処置は、口腔内から始まる多くの健康問題を防ぐためにも不可欠です。歯科衛生士の専門性と歯科予防処置の進化は、全身の健康にとっても非常に重要と言えるでしょう。
歯科衛生士の仕事の一つである歯科診療の補助は、歯科医師が診療を行う際にサポートをする業務です。歯科衛生士の業務の中でも非常に重要です。
具体的には、器具の準備や患者さまへの口腔ケアの指導、口腔内の状態のモニタリングなど、仕事の内容は多岐にわたります。また、患者さまの不安を和らげるためのコミュニケーションも必要とされるでしょう。
歯科診療の補助業務がスムーズに行われると、歯科医師はより高度な治療に専念でき、患者さまも快適に診療を受けられます。歯科衛生士による診療補助は、歯科医療の質を高めるために不可欠であり、技術やコミュニケーション、さらに専門知識の3つの要素が欠かせません。
歯科衛生士の重要な業務の一つに、歯科保健指導が挙げられます。
歯科衛生士は、正確なブラッシングの方法や適切なデンタルケア製品の選び方などの指導を行います。患者さまが受けた指導をしっかりと実践することで、むし歯や歯周病・口臭などのリスクが軽減します。
また、食べ方や噛み方などの食育支援、高齢者や要介護者の咀嚼・嚥下力を強くする摂食機能訓練なども、新たな歯科保健指導の分野として注目されています。
歯科保健指導は口腔内の問題に対する一時的な対応ではなく、患者さまの生活習慣そのものを見直し、長期的な健康を目指すものです。患者様だけでなく、ご家族などの健康にも広く影響を与える可能性があるので、歯科衛生士の果たす役割の中でも非常に重要でしょう。
現在、歯科衛生士の国家資格を習得するためには、最短でも3年間かかります。
歯科衛生士の国家試験の受験資格を満たすためには、養成機関を卒業しなければなりません。養成機関には専門学校・短期大学・大学の3種類があり、2024年現在、3年で卒業できるのは専門学校と短期大学です。大学の場合は4年間通学しなければなりません。
高等学校を卒業後、歯科衛生士養成機関(専門学校・短期大学・大学)において歯科衛生に求められる知識や技術を習得し、卒業すると歯科衛生士国家試験の受験資格を得られます。
以前の修業年限は2年制以上でしたが、歯科衛生士学校養成所指定規則が一部改正され、すべての養成機関の修業年限は3年制以上になりました。つまり、現在は3年制以上修業しなければ、歯科衛生士の国家試験を受ける資格を得られないのです。
また、4年制大学における教育も行われており、今後も増加することが予想されています。各養成機関を卒業し、毎年3月初旬に実施される国家試験に合格すると、厚生労働大臣が歯科衛生士名簿に登録し、歯科衛生士免許証が与えられます。
外国の歯科衛生士養成機関を卒業して免許を持っている場合は、厚生労働大臣の認定を受ければ日本国内の歯科医院で歯科衛生士として働けます。
歯科衛生士になるためには、以下の手順を踏まなければなりません。
歯科衛生士の仕事は、歯科診療の補助のほか、口腔内の健康を守るための虫歯や歯周病などの予防処置、歯科保健指導など多岐にわたります。歯科衛生士として活躍するためには、幅広い知識やスキルが必要です。知識をつけた上で、国家試験に合格しなければなりません。
国家試験の内容は、歯科衛生士概論や歯・口腔の構造と機能、歯科保健指導論及び歯科診療補助論など、9科目から出題されます。歯科衛生士の国家試験は記述式や実技試験はなく、マークシートによる多肢選択方式です。
合格率は例年90%を超えています。養成機関で学んだことをしっかり理解していれば、不合格にはならないでしょう。
参照元:公益財団法人日本歯科衛生士会「歯科衛生士国家試験合格者数」
もともと高い需要のあった歯科衛生士ですが、需要はさらに高まっています。高齢化社会の進展に伴って予防歯科の重要性が増しており、歯科衛生士の需要も増加しているのです。
特に、介護施設や訪問歯科診療でのニーズが高まっており、従来の主な活躍の場である歯科医院だけでなく、さまざまな医療現場での活躍が期待されています。介護施設や福祉施設での口腔ケアや摂食機能訓練、市町村保険センターでの歯磨き指導や口腔ケアなど、需要が高い歯科衛生士の業務は多岐にわたります。
需要は以前にも増して大きなものとなり、今後も社会から必要とされていく将来性豊かな職業といえるでしょう。
また、都市部は歯科医院の数が多く、地方より求人が多い傾向にある一方、競争も激しいです。地方では医療従事者の不足が深刻な問題になっており、特に歯科衛生士の需要が高い状況なので、地方での勤務を希望する場合は雇用条件が優遇されることもあるでしょう。
歯科衛生士は、歯科医療の現場で欠かせない重要な専門職です。歯科治療の補助や口腔内の健康を守るための予防処置や歯科保健指導を行い、歯科医師と共に患者さまの健康を支えています。
今回は、歯科衛生士の業務の内容や、歯科衛生士になるためにはどうすれば良いのかについて解説しました。高齢化や予防歯科を重視するようになったことに伴い、需要が高まっている歯科衛生士ですが、全国的に不足しているのが現状です。
歯科衛生士は、一度資格を取得すれば生涯働き続けることが可能なため、結婚や出産などでライフスタイルが変化しても再就職しやすいのも魅力です。今後も歯科衛生士の役割はますます重要になるため、キャリアは非常に有望と言えるでしょう。
歯科衛生士についてさらに知りたい方は、京都市左京区岩倉にある歯医者「金田歯科医院」にお気軽にご相談ください。
当院は、皆さまの「行きたい歯医者」を目指して診療を行っております。虫歯・歯周病治療、ホワイトニング、矯正治療、予防歯科など、さまざまな治療に力を入れています。
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こんにちは。京都市左京区岩倉にある歯医者「金田歯科医院」です。
顎に違和感があったり顎から音が出たりすることはありませんか。それは、顎関節症が原因かもしれません。
顎関節症は、悪化すると顎の痛み以外にも様々な症状を引き起こします。顎関節症がどのような病気なのか、基礎知識を持っておくことで効果的な対策ができるでしょう。
今回は、顎関節症の症状や原因について詳しく解説します。治療法や予防法もご紹介するので、ぜひ参考にしてください。
顎関節症とは、顎の関節や周囲の筋肉に問題が生じる病気です。症状には、口の開閉時の痛みや顎を動かすと音がする、かみ合わせの変化などが挙げられます。痛みは顎関節周辺だけでなく、頬やこめかみ、さらには頭部にまで広がることもあるでしょう。
顎関節症が悪化すると口が開きにくくなります。そのため、食事が困難になったり、言葉の発音や表情に支障が出てコミュニケーションをとりにくくなったりするなど、日常生活に悪影響を及ぼすこともあります。
以下で、顎関節症の症状を詳しく解説します。
口を大きく開けることが困難になる開口制限は、顎関節症で多く見られる症状です。開口制限の程度は人によって異なりますが、症状が重い場合でも指1本分程度の開口は可能で、完全に口が開かなくなることはありません。
多くの場合、時間の経過とともに徐々に口を開けられるようになります。
しかし、開口制限によって、大きな食べ物を口に入れることが難しくなったり、歯科治療の際に十分に開口できずに処置が困難になったりするなど、不都合が生じるでしょう。顎関節症が疑われる場合は、早めに対処することが望ましいです。
顎関節症の症状の中でも、顎から音がする症状は自覚している方が多いです。音にはカクカク・コキコキなどのはじけるような音と、ゴリゴリ・ザラザラといった擦れるような音があります。
いずれも、顎を動かすときに音が出るのが特徴です。
顎関節症になると、顎に引っかかりを感じることがあります。口を開ける際に感じる顎の引っかかりは、下顎頭の上にある関節円板がズレている可能性が原因として考えられます。
引っかかりの多くは、口を開ける途中で感じられます。カクッといった音とともに引っかかりを感じることも多いでしょう。顎の動きを妨げるだけでなく、不快感や不安感を引き起こします。
また、変形性顎関節症を引き起こす可能性もあるため、頻繁に起こる場合は注意が必要です。
顎関節症には、口を大きく開けた後に閉じにくくなる症状があります。口を完全に閉じられないわけではありませんが、通常よりも閉じるのに時間がかかったり、違和感を覚えたりします。
また、口が閉じなくなる原因には、顎関節症だけでなく顎関節脱臼もあります。顎が完全に外れてしまい、全く口が閉じなくなる場合は顎関節脱臼の可能性が高いでしょう。
顎が閉じにくい状態が続くと、咀嚼や言葉の発音に影響が出るのに加え、顎周辺の筋肉に負担がかかります。
顎関節症によって、痛みが出ることがあります。痛みは顎関節周辺以外にも、頬やこめかみ、頭部にまで広がることもあります。
顎関節症にともなう痛みは、口を開ける動作や食事の際の咀嚼で特に強く感じられることが多いです。また、顎関節部分を指で押すと痛みを感じることもあります。
顎関節症の原因には、様々なものが考えられます。
噛み合わせや歯並びの悪さは、顎関節症の原因になる可能性があります。上下の歯が正しく噛み合わない状態が続くと、顎関節や顎の筋肉に大きな負荷がかかり、顎関節症につながるのです。
噛み合わせは、歯の欠損や不適切な歯科治療、歯並びの影響によって悪くなることが多いでしょう。
日常における癖も、顎関節症の原因になることがあります。例えば、片側だけで食べ物を噛む癖や頬杖をつく癖は、顎関節に負担をかけます。また、うつぶせでの睡眠なども、顎にストレスを与える可能性があるので注意が必要です。
これらの癖は、無意識のうちに行われることが多いため、意識して改善に取り組む必要があります。
ストレスや不安が増加すると、歯ぎしりや食いしばりを引き起こします。顎関節や筋肉に過度の負担がかかり、顎関節症につながる可能性があるでしょう。
そのため、ストレスを溜めないように過ごし、歯ぎしりや食いしばりを改善することが大切です。
先天的な要因や加齢による変化も、顎関節症の原因になるでしょう。生まれつき顎の関節や筋肉が弱い場合は、顎関節症の症状が現れやすいです。
また、加齢に伴う関節の摩耗や筋肉の衰えも、顎関節症のリスクを高めます。
顎関節症はどのように治療するのか確認しましょう。
スプリント療法は、顎関節症の治療で多く行われるものです。治療にはマウスピースを使用します。
マウスピースを就寝時に装着することで、就寝中に発生する歯ぎしりや食いしばりによる顎関節や筋肉への負担を軽減します。スプリント療法は、特定の歯だけに負担がかかる状態を改善するのに効果的でしょう。
理学療法には、開口訓練やマッサージ、温熱療法などが含まれ、顎の筋肉をリラックスさせて症状を緩和します。筋肉マッサージでは、指を使って痛みのある部分を優しくほぐし、血行を促進します。
開口ストレッチは、指での刺激と口の動きを併用したストレッチです。こめかみに手を添え、顎をゆっくりと左右に動かすことで筋肉の緊張を和らげ、可動域を広げます。
薬物療法では、鎮痛薬や抗炎症薬を使用して痛みや炎症を抑えます。一般的には、非ステロイド系抗炎症薬(NSAIDs)やアセトアミノフェンが用いられます。
場合によっては、筋弛緩薬や抗うつ薬が処方されることもあるでしょう。薬は、症状の緩和を目的として短期間使用されることが多いです。
冷罨法(れいあんぽう)は、痛みを和らげるために湿布などを使用して冷やす方法です。冷やすことで炎症を抑え、痛みを緩和します。
顎関節症の治療において、セルフケアと生活習慣の改善は非常に重要です。例えば、硬い食べ物を避けることや、ガムを長時間噛む習慣を控えることなどが挙げられます。
また、無意識に歯を噛みしめる癖がある場合は、意識して改善することが大切です。これまで紹介した治療法と合わせて、生活習慣の見直しに取り組みましょう。
顎関節症を予防することはできるのでしょうか。ここでは、予防のためのポイントをご紹介します。
顎関節症の予防には、日常生活での悪い癖を改善することが重要です。
例えば、片側だけで食べ物を噛む癖は、顎関節に不均等な負担をかけ、症状を引き起こす原因となります。また、頬杖をつくことや、机に向かってうつぶせに寝る姿勢も、顎に負担をかけるため改善するのが望ましいです。
顎関節症の原因になる癖を意識的に改善して顎にかかる負担が減れば、顎関節症の予防につながるでしょう。
歯ぎしりや食いしばりは、顎関節に大きな負担をかけます。特に、就寝中に無意識に行われる歯ぎしりは、顎に過度のストレスを与えるでしょう。
ナイトガードと呼ばれる夜間用のマウスピースを使用することで、歯ぎしりによる歯や顎へのダメージを軽減し、顎関節を保護できます。
また、ストレスが溜まると歯ぎしりや食いしばりをしやすくなるので、リラックスすることを心がけましょう。深呼吸やヨガなどは、心身をリラックスさせるのに役立ちます。適度な運動も、ストレスを軽減し心身の健康を維持するために有効です。
定期的な歯科検診は、顎関節症の早期発見と予防のためにとても重要です。歯科検診では、噛み合わせなど口腔内の状態をチェックし、異常がないかを確認します。
早期に異常が見つかれば、適切な治療や予防ができ、症状の悪化を防ぐことにつながるでしょう。定期的に検診を受けて健康な歯と顎の状態を維持し、顎関節症の予防をすることが大切です。
顎関節に違和感を覚えたことがある人は、非常に多いです。顎関節症は軽度のものもあれば、口を開けられなくなったり痛みを伴ったりする重度の状態に発展することもあります。
顎関節症は、自然治癒がある程度期待できる病気と考えられています。軽度の症状であれば、大がかりな治療を行わなくても、生活習慣の見直しとセルフケアを継続すれば症状が和らぐ可能性が高いでしょう。
ただし、顎関節症の症状が緩和しても、顎周辺にはダメージが蓄積しています。自己流の対策ではなく、歯科医院で検査を受けて専門家のアドバイスをもらうことが大切です。
顎関節症にお悩みの方は、京都市左京区岩倉にある歯医者「金田歯科医院」にお気軽にご相談ください。
当院は、皆さまの「行きたい歯医者」を目指して診療を行っております。虫歯・歯周病治療、ホワイトニング、矯正治療、予防歯科など、さまざまな治療に力を入れています。
ホームページはこちら、WEB予約も受け付けております。ぜひ一度ご覧ください。
こんにちは。京都市左京区岩倉にある歯医者「金田歯科医院」です。
「入れ歯が合わないけれどこのまま使い続けていいのかな?」「入れ歯が合わないときはどのように対処したらいいの?」といったお悩みはありませんか。
合わない入れ歯を使っていると、すぐに取れたり痛みがあったり、日常生活においてストレスを感じる場合があるでしょう。
そこで本記事では、入れ歯が合わなくなる原因や、合わない入れ歯を使い続けるリスクなどについて解説します。具体的な対処法についても解説しますので、入れ歯が合わなくてお困りの方は、ぜひ参考にしてください。
そもそも入れ歯とは、虫歯や歯周病などの何らかの原因で失った歯を補うために使用する、取り外し可能な人工の歯です。歯科用語では義歯といい、歯科技工士が作成します。
一部の歯を補う部分入れ歯と全ての歯を補う総入れ歯があり、歯科医師の診断のもと、患者さまに合わせて適切なものを提供しています。
入れ歯が合っていないときに現れる症状として、以下の6つが挙げられます。
それぞれ順番にみていきましょう。
入れ歯が合っていないと歯茎が痛むことがあります。ご自身の歯茎の形と入れ歯の形が合わず、ぶつかるからです。何もしていなくても痛むこともあれば、食べ物を噛んで歯茎に力がかかったときに痛むこともあるでしょう。
何もしなくても痛みがある場合は、歯茎が炎症を起こしているかもしれません。入れ歯と歯茎が何度もぶつかって痛い状態が続くと、ぶつかっている部位から血が出たり、腫れたりすることもあります。
入れ歯が合っていないのが原因となり、肩こりや頭痛が引き起こされる場合もあります。なぜなら、入れ歯が合わないと噛み合わせのバランスが崩れ、顎とつながっている首や肩に負担がかかるからです。
首や肩への負担が大きいと筋肉が凝り固まって血流が悪くなり、頭痛が誘発されます。肩こりや頭痛はめずらしい症状ではないため、入れ歯が原因だと気づく方は少ないでしょう。
入れ歯が合わないと吐き気を感じることがあります。体にとって異物である入れ歯は、しっかりフィットしていないと不快感をおぼえるからです。
また、入れ歯がずれた際に喉の奥のほうに触れると、反射的に吐き気が誘発されて気持ち悪くなる場合もあります。喉の奥にものが触れると吐き気を感じるのは、人間の体の仕組みとして自然な反応です。
しかし、吐き気があると日常生活に支障をきたすでしょう。
入れ歯が合わないと発音しにくくなる場合もあります。入れ歯が外れてきたり、変な角度で装着していたりすると、入れ歯と歯茎の間に隙間ができるからです。隙間ができると発音するときに空気が抜けて、思ったように話せません。
言葉が伝わらなくて不便なだけでなく、スムーズに会話できないストレスや、おかしな発音を聞かれる恥ずかしさなど、色々なつらさを感じるでしょう。
入れ歯が合わないことで口内炎ができる場合もあります。入れ歯が歯茎にあたって炎症を起こすからです。入れ歯が合わないまま使っていると、歯茎の同じ部分に何度も当たったり、間違って口の中を噛んだりする可能性があります。すると、歯茎に傷ができて炎症を起こすのです。
口内炎を治すにはしっかり栄養を取ることが大切ですが、食事をすると傷口がしみて痛いため、思うようにいかず困っている方も多いでしょう。
入れ歯が合っていないと、口周りの見た目が変化するかもしれません。入れ歯が浮いたり斜めになったりしていると、シワが寄ったり出っ張ったりして、口元の形が変わるからです。
鏡で顔を見たときに「なんかいつもと違う」と違和感を覚えたら、入れ歯が合っていないからかもしれません。
入れ歯が合わなくなる原因として、主に以下の5つが考えられます。
ひとつずつ順番に解説していきます。
歯を支える骨が弱くなると、入れ歯が合わなくなる場合があります。顎の骨は食べ物を噛んで力が加えられることで強くなりますが、入れ歯を使っていると噛む力が骨に伝わりにくく、徐々に弱っていくからです。
特に高齢者は代謝が低下していて新しい骨がつくられるまで時間がかかるため、顎の骨の状態を維持するのが難しくなります。また、歳を重ねるにつれて唾液の分泌が減ったり歯茎が痩せたりすると、入れ歯が密着しにくくなって隙間ができ、外れやすくなるでしょう。
長年の使用で入れ歯が劣化すると、合わなくなることがあります。例えば、入れ歯を長く使っていると歯がすり減って噛み合わせが悪化することで、合わないように感じる方もいらっしゃるでしょう。
種類にもよりますが、入れ歯の寿命はだいたい5年前後です。同じ入れ歯を長く使っている方で合わないと感じる場合は、経年劣化が原因かもしれません。
入れ歯の破損が原因で合わなくなる場合があります。入れ歯が破損すると変形してご自身の歯茎にフィットしなくなるからです。使用している途中でずれたり外れたりしやすい場合は、入れ歯が破損をしている可能性があります。
顎の関節の変化は入れ歯が合わなくなる原因の一つです。顎の関節は上顎と下顎をつないでおり、ものを噛むときに重要な役割を果たしますが、加齢やストレスなどによって変化します。
なかでも入れ歯をつけていると顎の関節に影響を与えやすく、入れ歯をつけている方が顎関節症になるのは珍しくありません。顎関節症になると上下の顎関節のバランスが変化するため、今まで使っていた入れ歯が合わなくなることがあるのです。
入れ歯に汚れが蓄積しているとぴったり装着できない場合があります。入れ歯に汚れが付着することにより入れ歯の形が変わるからです。
入れ歯をつけて食事をすると、天然歯と同じように食べカスが付き歯垢が蓄積します。こういった汚れをしっかり落とさなければ、細菌が繁殖して入れ歯の資材に入り込み、入れ歯を変形させることがあるのです。
合わない入れ歯を使い続けると、以下の3つのリスクが考えられます。
合わない入れ歯を使い続けると、全身の健康に影響を与える可能性があるのです。一つずつ順番に解説していきます。
合わない入れ歯を使い続けると、残っている自分の歯の寿命が縮むかもしれません。合わない入れ歯で食べ物を噛むと痛みが生じたりズレたりすることから、入れ歯以外の天然の歯でばかり噛むようになります。
すると、天然の歯に大きな負担がかかるため寿命が縮む可能性があるのです。
合わない入れ歯を使い続けると栄養不足になる可能性があります。なぜなら、合わない入れ歯で食べる食事は美味しさや楽しさを感じられないからです。食べ物を噛むたび痛みを感じたり、外れないように気にして食べたりしなければならないため、食事に集中できません。
食事することにストレスを感じると、食事量や食事をとる回数が減る可能性があります。必要な栄養素を十分に摂取できないと、栄養不足になるのです。
ある程度口の中で食べ物を小さく砕いて飲み込むことで胃での消化がスムーズになり、排出しやすい便が作られます。
しかし、合わない入れ歯を使うと食べ物を十分に噛み砕けず、消化・吸収を行う胃や腸に負担がかかって慢性的な便秘につながることがあるのです。
では、入れ歯が合わないときはどのように対処すればよいのでしょうか。具体的な対処法は、以下の5つです。
それぞれ順番に解説します。
入れ歯が合わないと思ったら、まず入れ歯が破損していないかを確認しましょう。とくに、長年使用している場合は経年劣化で部分的に破損している場合があります。入れ歯が割れていないか、ひびが入っていないか、欠けていないかなどを確認してください。
もし入れ歯の破損が見つかったら、かかりつけの歯科医院で相談しましょう。
入れ歯に汚れが溜まると合わなくなる場合があるため、しっかり洗浄しましょう。普段からこまめにお手入れするのが大切です。
ただし、ブラシで強く擦りすぎると傷ついて変形し、入れ歯が合わなくなる原因になるため注意が必要です。
入れ歯が外れやすい方は入れ歯安定剤を使ってみるのもよいでしょう。一時的に入れ歯の密着性を高めて安定させられます。ドラッグストアで購入できて、大きなコストもかからず自宅で手軽に対処可能です。
入れ歯安定剤を使っても外れたり痛くなったりするようであれば調整が必要であると考えられるため、歯科医院で相談しましょう。
入れ歯安定剤を使っても入れ歯が合わない場合は作り直しが必要です。歯科医院で相談してみましょう。入れ歯の状態によっては、新しく作り直さなくても修理すれば使えるようになる場合もあります。
入れ歯が合わないと感じたら歯科医院を受診して相談しましょう。入れ歯が合わない原因を特定でき、適切に対処してもらえます。
また、定期的に歯科医院でメンテナンスや検診を受けていれば、入れ歯が合わなくなるリスクを軽減できます。入れ歯の調整をしてくれるだけでなく、歯の健康状態も合わせてみてもらえるため、入れ歯の状態と合わせて歯の健康を整えられるのです。
本記事では、入れ歯が合わなくなる原因や、入れ歯が合わないときの対処法などについて解説しました。
入れ歯が合わないと思ったら、まずは入れ歯が破損していないかを確認しましょう。入れ歯が破損していなければほかに原因があると考えられます。
入れ歯安定剤を使用しても入れ歯が合わないようであれば、修理や作り直しが必要です。できるだけ早めに歯科医院で相談しましょう。
普段から定期的に歯科医院でメンテナンスを受けていれば、長期的に入れ歯を使えるだけでなく、虫歯などの歯科治療も速やかに行えます。入れ歯が合わないと感じたときだけでなく、定期的にメンテナンスは受けましょう。
入れ歯を検討されている方は、京都市左京区岩倉にある歯医者「金田歯科医院」にお気軽にご相談ください。
当院は、皆さまの「行きたい歯医者」を目指して診療を行っております。虫歯・歯周病治療、ホワイトニング、矯正治療、予防歯科など、さまざまな治療に力を入れています。
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こんにちは。京都市左京区岩倉にある歯医者「金田歯科医院」です。
歯を失った際、歯を補うための治療法として、入れ歯やブリッジではなくインプラント治療を行う方が近年増加しています。インプラント治療には、天然歯に近い見た目や高い機能性を得られるなどのメリットがあります。
しかし、インプラント治療にはメリットばかりではなく、リスクも存在します。
この記事では、インプラント治療におけるリスクについて解説します。インプラント治療を検討している方は、インプラントのリスクについてあらかじめ理解を深めておきましょう。
インプラントとは、失った歯を補うための治療法です。顎の骨にインプラント体と呼ばれる人工歯根を埋め込み、上から人工歯を装着します。インプラント体が顎の骨に固定されるため、天然歯のようにしっかり噛むことができます。
また、人工歯にセラミックなどの素材を使用することで、見た目も天然歯と同じように仕上げられます。
ただし、インプラント治療は、顎の骨にインプラント体を埋め込むための外科手術が必要です。そのため、治療期間が入れ歯やブリッジと比べ長いでしょう。
インプラントは審美的にも機能的にも優れていますが、全くリスクがないというわけではありません。インプラント治療を選択する前に、リスクについても理解しておきましょう。
インプラント治療をしたあと、インプラント周囲炎を発症することがあります。インプラント周囲炎とは、インプラント周囲の組織が歯周病菌に感染することよって、炎症を起こす病気です。インプラント治療後、ケアを怠った場合などに起こります。
インプラント周囲炎が進行すると、歯槽骨が溶かされてインプラントがぐらつき、最終的には抜け落ちる可能性があります。インプラント周囲炎は、通常の歯周病よりも進行が早いので注意が必要です。
インプラント手術時の技術的な問題や、加齢、口腔衛生の悪化など、さまざまなことが原因で歯茎が下がる場合があります。歯茎が下がると歯が長く見えるため、バランスが悪く見えるでしょう。
歯茎が下がると見た目への影響以外にも、インプラントの安定性が低下するなどの問題が生じる可能性があります。
インプラント治療では、顎の骨にインプラント体と呼ばれる人工歯根を埋め込み、骨と結合させる必要があります。骨とインプラント体がしっかり結合することによって安定し、天然歯と同じように噛めるのです。
しかし、骨密度や骨の高さ・厚みが不足していたり、術後にインプラント周囲の組織が細菌感染したりすると、骨とインプラントが上手く結合しない可能性があります。
骨とインプラント体が上手く結合しないと、インプラントの脱落やインプラント体が骨を突き抜けるなどのトラブルが起こります。経験豊富な歯科医師がいる病院を選んだり、術後に細菌感染しないようケアを徹底したりすることが大切でしょう。
上顎にインプラント体を埋入する場合、埋入位置や顎の骨の厚さを誤って認識すると、上顎洞の骨に傷がついたり穴が開いたりする恐れがあります。
上顎洞とは、鼻の奥にある上顎の上に位置する骨の空洞のことです。インプラント手術によって上顎洞の内側の粘膜が細菌感染すると、上顎洞炎になるのです。
上顎洞炎になると、発熱や頭痛、蓄膿症などを発症する可能性があります。また、炎症が原因でインプラント体と顎の骨の結合が弱まり、抜け落ちる可能性もあるでしょう。
インプラント治療では、顎の骨にインプラント体を埋めるために、ドリルで穴を開けます。穴を開ける際、稀にあやまって血管や神経を損傷するケースがあるのです。
特に、下顎は大きな血管や神経と隣接しているため、損傷すると出血が止まらなくなくなったり神経麻痺が起こったりする可能性が高いでしょう。また、インプラントが神経の圧迫や損傷を引き起こし、知覚異常を引き起こすこともあります。
インプラントはチタンで作られています。チタンは金属アレルギーが起こりにくいとされている素材ですが、アレルギー症状が出る可能性が全くないわけではありません。
金属アレルギーがある場合は、治療前に歯科医師としっかり相談することが大切です。
インプラント治療は、持病の種類によってはできないことがあります。できたとしても、治療が失敗するリスクがあります。
例えば、糖尿病の方の場合、血糖値が高く身体全体の治癒力が低下しているため、口腔内の感染リスクが高いです。手術後、治療箇所の治癒に悪影響を及ぼし、インプラントの成功率が低下すると言われています。
そのため、血糖値をコントロールしながら治療することになるでしょう。
高血圧の方の場合は、手術中および術後の出血リスクを増加させ、手術の安全性と結果に影響を及ぼします。
インプラントは、基本的には保険が適用されない自由診療です。治療費は患者さまの全額自己負担になるため、同じ歯を補うための治療でも、保険適用の治療と比較すると高額になるでしょう。
しかし、条件によっては保険が適用されるケースもあるので、一度歯科医師に相談してみると良いでしょう。
リスクを避けるためにできることは、以下のとおりです。
インプラントを長期的に使用できるようにしたり、インプラントのトラブルを防いだりするためには、日常のケアをしっかり行うことが大切です。
特に、インプラント周囲炎は、インプラント治療後にケアを怠ると引き起こされます。毎日丁寧に歯を磨き、磨き残しがないようにしましょう。歯と歯の間は磨き残しが生じやすいため、歯間ブラシやフロスも使用すると効率的に汚れを除去できるでしょう。
インプラントは外科手術も必要であり、歯科治療の中でも難しい治療です。そのため、骨の状態などを正確に把握して治療計画をしっかり立てられ、さまざまな症例に対応できる知識と経験が豊富な歯科医師がいる歯科医院を選ぶことが大切です。
また、インプラント治療後のアフターケアなども充実している歯科医院であれば、より安心して治療を受けられるでしょう。
インプラントを長く快適に使用するには、定期的に歯科医院を受診してメンテナンスを受けることが大切です。日常のセルフケアも大切ですが、ご自身で行う歯磨きだけでは汚れが落としきれません。
歯科医院の専用器具でのクリーニングであれば、しっかり汚れを除去できるため虫歯や歯周病を予防できます。
また、定期的に通院することで、インプラントなど口腔内の状態も確認してもらえます。問題がある場合も早期に発見して対処できるため、口腔内全体の健康を維持することにつながるでしょう。
インプラントには、リスクだけでなくメリットも多くあります。
入れ歯やブリッジでは、天然歯のような咀嚼力を再現することは難しいでしょう。
しかし、インプラント治療では、インプラント体を顎の骨に埋め込んでしっかりと結合させます。そのため、天然歯と同じような感覚で食べ物を噛めるという大きなメリットがあるのです。
インプラントのメリットには、天然歯のような色や透明感を再現できる審美性の高さも挙げられます。特に、前歯など見えやすい部分は審美性が求められるため、インプラントが向いているかもしれません。
歯が失われた場合の治療には、インプラント以外にも入れ歯やブリッジがありますが、入れ歯やブリッジは周囲の歯に負担をかけます。
しかし、インプラントは独立した状態で機能します。そのため、周囲の健康な歯は影響を受けることなく、健康を維持できるのです。
インプラントにはさまざまなリスクがありますが、日常の歯磨きや定期的な通院、歯科医院選びなどでリスクを軽減できます。
特に、インプラント治療を受ける歯科医院選びは重要なポイントになるでしょう。ホームページなどで実績や設備を確認するだけではなく、実際にカウンセリングを受けて話を聞いてみることも大切です。
インプラント治療を検討されている方は、京都市左京区岩倉にある歯医者「金田歯科医院」にお気軽にご相談ください。
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こんにちは。京都市左京区岩倉にある歯医者「金田歯科医院」です。
歯科衛生士と聞くと女性を思い浮かべる方が多いかもしれません。男性でも歯科衛生士になれるのか気になっている方がいるのではないでしょうか。
そこで今回は、男性でも歯科衛生士になれるのか解説します。男性歯科衛生士のニーズやデメリット、勤務先についても解説しますので、ぜひ参考にしてください。
歯科衛生士は、口腔ケアや歯科診療において重要な役割を担う専門職であり、性別にかかわらず、多くの人々に貢献できる職業です。歯科衛生士と聞くと女性というイメージをおもちの方が多いかもしれませんが、男性でも歯科衛生士になれます。
とはいえ、女性歯科衛生士に比べて男性歯科衛生士の割合が少ないのが現状です。日本歯科衛生士会の調査によると、歯科衛生士として働く女性が99%であるのに対して、男性は0.4%と非常に少ないことがわかります。
しかし、男性歯科衛生士には女性歯科衛生士にはないニーズがあります。男性歯科衛生士のニーズについては、このあと詳しく解説します。
参照元:公益社団法人 日本歯科衛生士会「歯科衛生士の勤務実態調査報告書」
男性が歯科衛生士になるためには、女性と同様に専門の教育機関で学び、国家試験に合格する必要があります。現在、多くの専門学校や大学で男女問わず平等に教育を受けることができます。
また、実際に男性歯科衛生士として活躍している方の成功例も多く、これから目指す人々にとって励みとなるでしょう。教育機関では、最新の医療技術や知識を学びながら、実践的な経験を積むことができます。
歯科衛生士の多くは女性ですが、近年、男性歯科衛生士のニーズが増加しています。ここでは、男性歯科衛生士のニーズについて解説します。
歯科治療には、しばしば力を必要とする場面があります。例えば、患者さんの体を支えたり、診療で使用する器具を移動させたりする際に、男性歯科衛生士の体力が役立つことが多いです。
特に高齢者や身体的にサポートが必要な患者さんにとって、力がある男性がいることは安心感につながるでしょう。
患者さんのなかには、男性歯科衛生士に対応してもらいたい方もいます。女性に口の中を見られたくないという患者さんもいるでしょう。
特に男性の患者さんの場合は、同じ性別の歯科衛生士に対応してもらったほうがリラックスできることもあり、デリケートな問題についても相談しやすいというメリットがあります。
また、男性特有の口腔健康問題に関するアドバイスやサポートが提供されることで、患者さんの満足度や信頼感が向上することもあるでしょう。
女性の場合、結婚や妊娠、出産を機に退職される方がいます。
しかし、男性の場合はこれらを理由に退職する方はほとんどいないでしょう。長期的に働いてもらえるという点も男性歯科衛生士が求められる理由といえます。
男女がバランスよく働くことで、職場の雰囲気が和らぎ、コミュニケーションも活発化する場合があります。これにより、歯科医療チーム全体のパフォーマンス向上が期待されます。
また、男性の視点が加わることで、より創造的な問題解決が可能となり、患者さんに提供されるケアの質も向上するでしょう。
男性が歯科衛生士として働くことには多くのメリットがありますが、同時にいくつかのデメリットや課題も存在します。ここでは、男性歯科衛生士として働くデメリットについて解説します。
歯科衛生士は女性が多い職種であるため、男性がこの職業を選ぶ際には、周囲からの偏見や固定観念に直面することがあります。歯科衛生士は女性の職業といったステレオタイプが根強く残っているため、男性はその固定観念を打破するための努力を求められる場合があるでしょう。
職場において男性歯科衛生士の数が少ないと、孤立したように感じることもあるでしょう。女性が多数を占める職場環境では、コミュニケーションや職場文化において、男性が馴染みにくいと感じることがあるかもしれません。
特に、女性同士のコミュニケーションが密である職場の場合、男性は一部の話題に入りにくいと感じることがあるでしょう。
一部の患者さんは、性別に対する好みや偏見から、男性歯科衛生士に対して警戒心を抱くことがあります。特に、口腔内というプライベートな領域を扱う仕事であるため、女性の患者さんが男性歯科衛生士に対して抵抗感を持つことが考えられます。
これにより、スムーズなコミュニケーションが難しくなることもあるかもしれません。
男性であるために、力仕事を過度に期待されることがあります。歯科衛生士の仕事には、必ずしも力仕事が必要な場面ばかりではありませんが、男性であることでその役割を担うことが多くなる可能性があります。体力的な負担が増える可能性がある点はデメリットといえるでしょう。
男性歯科衛生士は、女性と同様にさまざまな場所で働くことができます。その勤務先は、歯科医院だけでなく、さまざまな医療施設や教育機関、企業などが含まれます。以下に、男性歯科衛生士が勤務できる主な場所についてご紹介します。
歯科衛生士の勤務先として最も多いのは、歯科医院です。ここでは、歯のクリーニングや歯科保健指導、診療の補助などを行います。患者さんの年齢層も幅広く、子どもから高齢者までさまざまな方と接する機会があります。
総合病院や大学病院の歯科部門でも働くことができます。病院の歯科部門では、外科的な処置や特殊な治療が行われることが多く、チーム医療の一員として幅広い経験を積むことができます。
男性歯科衛生士は、手術の補助や重症患者さんのケアなど、さまざまな業務に対応することが期待されます。
介護施設に勤務する歯科衛生士もいます。高齢になると口腔機能が低下して、誤嚥性肺炎などを起こしやすくなります。そのため、歯科衛生士による口腔ケアが重視されているのです。
介護施設では、施設に入居している方のお口の中の状態を確認したり、歯磨きや入れ歯のお手入れの指導をしたりします。
歯科衛生士を養成する専門学校や大学で、教員として教育に携わる道もあります。男性の視点を取り入れた教育は、多様な学生にとって有益であり、後進の育成に大きく貢献できるでしょう。
医療機器メーカーや製薬会社など、歯科に関連する企業でも歯科衛生士の知識が求められます。製品の開発や販売促進、顧客サポートなど、さまざまな業務に携わることができます。また、研究機関での歯科衛生に関する調査研究に従事することも一つのキャリアパスです。
歯科衛生士は女性というイメージが強いかもしれませんが、男性でも歯科衛生士になれます。男性歯科衛生士の割合は女性歯科衛生士に比べて少ないのが現状ですが、女性歯科衛生士にはないニーズが存在するのです。
例えば、男性は女性よりも力仕事に長けています。また、なかには男性歯科衛生士に対応してもらいたいという患者さんもいるでしょう。
男性歯科衛生士も女性歯科衛生士と同様、歯科医院だけでなく病院の歯科部門、介護施設、教育機関など、幅広い場所で活躍できます。性別にとらわれず、自身の興味と情熱を持ってこの職業に挑戦することが重要です。
当院では一緒に働く歯科衛生士を募集しています。ご興味のある方は、京都市左京区岩倉にある歯医者「金田歯科医院」にお気軽にお問い合わせください。
こんにちは。京都市左京区岩倉にある歯医者「金田歯科医院」です。
インプラントの治療費は高いため、治療を悩む方もいるかもしれません。
しかし、インプラント治療は費用が高くても、多くの方から選ばれている治療です。治療費が高くても選ばれる理由を知ることで、前向きにインプラント治療を検討することができるかもしれません。
本記事では、インプラントの治療費が高い理由と高くても選ばれる理由について解説します。インプラント治療を検討されている方は、ぜひ参考にしてください。
インプラントの治療費は1本あたり30万~40万円程度が相場です。この費用にはインプラントそのものの費用だけでなくインプラントを埋入するための手術費用も含まれています。
ただし、検査費用や診察費用については、前述した費用相場に含まれていないケースがほとんどのため、総額はもう少し高額になることが考えられます。
また、前歯は奥歯よりも治療費が高くなる傾向にあります。検査費や手術費、インプラント体の値段については奥歯とほとんど変わりませんが、上部に取り付ける人工歯は前歯のほうが高額になる傾向にあるのです。
なぜなら、前歯は見た目が重視されるため、細かく調整し、完璧な見た目や色合いのものを作らなければなりません。高い技術力と作成時間が必要となることから費用が高くなる傾向にあるのです。
インプラントの治療費はなぜ高くなるのか疑問に思う方もいるかもしれません。ここではインプラントの治療費が高くなる理由について解説します。
インプラント治療は基本的に保険が適用されません。そもそも保険診療は、治療をしないことによって人間としての生活が難しくなるケースにおいてのみ適用されます。そのため、風邪やケガなどは一般的に保険適用の対象になるのです。
歯科分野においては保険で決められた方法や材料を使った場合において保険が適用されます。例えば、虫歯を削ってプラスチック素材や銀歯を詰める場合には保険が適用されるのです。
一方、インプラントは審美目的の治療とみなされるため保険が適用されません。保険診療外となることから治療費が高くなるのです。
インプラントは必ずしも保険適用外となるわけではありません。以下のケースに当てはまり、なおかつ条件が整った施設で治療を受ける場合には保険が適用されるケースもあります。
・病気や第三者行為の事故によって顎の骨が広範囲に渡って欠損した
・生まれつきの1/3以上の顎の骨の欠損や形成不全がみられると診断された
これらの条件に当てはまれば保険が適用される可能性があるため、歯科医師に相談してみましょう。
インプラントはさまざまなメーカーから販売されています。安全かつ高品質なインプラントは高額である傾向があるため、治療費も高くなるのです。
なかには格安なインプラントもありますが、品質が低く、術後にトラブルが起こる可能性があります。そのため、金額だけで選ぶのではなく、品質の高いものを選ぶことがトラブルを防ぐためにも重要なのです。
インプラントは高度な治療であるため、最新の設備や環境が必要です。歯科用CTや衛生環境を整える設備、インプラント専用の特殊な器具などが必要ですが、これらをそろえるためには高額な費用がかかります。これらが治療費にも反映されるため、高額になるのです。
インプラントの治療費が高くても選ばれるのには理由があります。
厚生労働省が実施した歯科疾患実態調査の2016年のデータと2022年のデータを比較すると、2016年のインプラントの普及率が約2.7%であるのに対して、2022年では3.2%となっており、インプラント治療を受ける方の割合はわずかに増えています。
治療費が高いのにも関わらずインプラントが選ばれる理由は、次の通りです。
参照元:厚生労働省「平成28年 歯科疾患実態調査結果の概要」
治療費が高額でもインプラントが選ばれる理由は審美性の高さにあります。インプラントは自分の歯と見分けがつかないほど白く美しい歯を再現できます。人前で口を開けてもインプラントだと気づかれることはほとんどないでしょう。
このように審美性が高いため費用が高くても選ぶ方が多いのです。
インプラント治療では、顎の骨に人工の歯根であるインプラント体を埋入し、結合させます。そのため、ズレることなく自分の歯と同じようにしっかりと噛めるようになるのです。
歯がなくなってから硬い物を食べられなくなった方や、噛み心地が不安定で悩んでいたという方でもインプラントにすることでしっかり噛めるようになるでしょう。このように、しっかり噛めるようになることも高額であってもインプラントが選ばれる理由といえます。
インプラントはしっかりとメンテナンスをすれば約10~15年程度もちます。入れ歯の寿命は3~4年程度、ブリッジの寿命は7~8年程度であるため、インプラントの寿命が長いのがわかるでしょう。
インプラントの費用は高額になるものの、寿命が長いことから選ばれる傾向にあるのです。
部分入れ歯の場合は残存している歯に金具をかけて固定します。また、ブリッジの場合は両隣の歯を削る必要があります。そのため、ほかの歯に負担がかかり、寿命が短くなる可能性が高いです。
一方でインプラントの場合は、顎の骨に人工の歯根であるインプラント体を埋め込みます。独立させることができるため、隣接する歯に一切負担がかからず、残存歯を守ることができるのです。健康な歯に負担がかからない点も選ばれる理由といえるでしょう。
インプラント治療を受けたいけれど治療費用が高いから悩んでいるという方のなかには、費用が安いインプラント治療に惹かれるかもしれません。
しかし、安すぎるインプラント治療には注意が必要です。あまりにも安すぎると、インプラント治療に使う歯科材料の質が低かったり、設備が整っていなかったりするケースが考えられます。ほかにも保証がなかったり、保証期間が短かったりするケースもあるでしょう。
また、インプラント治療後に合併症を発症したり、インプラントがもたずに治療のやり直しになったりする可能性もあります。治療がやり直しになればさらに費用がかかり、結局一般的な相場のインプラントを選んだときよりもさらに費用がかさむ可能性もあるでしょう。
そのため、インプラント治療を受ける際には必ずカウンセリングを受け、費用だけではなくインプラントの品質や歯科医師の経験・実績、設備なども踏まえて選ぶことが重要です。
インプラント治療にかかる費用を安く抑えたいけれど、保険が適用されないからと諦めている方もいるかもしれません。
しかし、費用の負担を軽減する方法があります。費用が高いからとインプラント治療を諦めていたという方は、ぜひ参考にしてください。
医療費控除とは、1月1日〜12月31日の1年間にかかった医療費が10万円(総所得金額等が200万円未満の人は総所得金額等の5%)を超えた場合に受けられる所得控除制度です。
インプラント治療は医療費控除の対象になります。医療費控除を活用すれば費用の負担を軽減できるでしょう。
インプラントの治療費だけではなくその年にかかったほかの医療費も合算できます。生計を一にしているご家族の医療費も合算可能です。医療費控除を受けるためには、確定申告をする必要があるため、忘れずに行いましょう。
デンタルローンとは歯科専用の医療ローンのことです。最終的に支払う金額は変わりませんが、分割で支払うことで1回にかかる費用を抑えることができます。クレジットカードの分割払いの手数料と比較しても金利が低いので、負担を軽減できるでしょう。
インプラント治療は基本的に保険が適用されないため高額になります。また、インプラント自体が高かったり、安全に治療を行うために最新の設備を整えなければならなかったりすることも高額になる理由です。
しかし、費用が高くてもインプラント治療を受ける方が増加傾向にあるのには理由があります。インプラントは審美性が高く、しっかり噛めるようになるため高くても選ばれているのです。寿命が長い点もインプラントが選ばれる理由といえるでしょう。
費用面からインプラント治療を諦めていた方は、一度カウンセリングを受けて歯科医師に相談してみてください。
インプラント治療を検討されている方は、京都市左京区岩倉にある歯医者「金田歯科医院」にお気軽にご相談ください。
こんにちは。京都市左京区岩倉にある歯医者「金田歯科医院」です。
「歯科衛生士ができることはなに?」「歯科衛生士と歯科助手の違いとは?」などの疑問をお持ちの方もいるでしょう。
今回は、歯科衛生士ができること・できないことについて詳しく解説します。歯科衛生士と歯科助手の違いや、歯科衛生士の仕事の魅力も伝えますので、ぜひ最後までご覧ください。
歯科医師・歯科衛生士・歯科助手は、仕事内容が異なります。ここでは、それぞれの主な仕事内容について解説します。
歯科医師は、歯科治療を行う国家資格を有する専門職のことです。主に、患者さまの歯の治療をおこないます。
虫歯や歯周病の治療だけでなく、詰め物や入れ歯などを製作するときの型取りや、装着する際の調整も歯科医師の仕事です。さらに、矯正治療やインプラント治療、抜歯といった外科的治療も行います。
また、お口の中を精密に把握するためのレントゲンやCT撮影なども、歯科医師にしか行うことができません。
歯科衛生士は、歯科医師と共に患者さまの口内の健康管理をする国家資格を持つ専門職です。歯科衛生士の主な仕事内容は、虫歯や歯周病を予防することと、歯科医師の診療を補助することです。
予防処置として、プラークや歯石の除去、フッ素の塗布などの口腔ケアを行います。また、ブラッシング方法や食生活などに対する歯科保健指導も、歯科衛生士の大切な業務のひとつです。
歯科診療の補助では、歯科医師の側で指示を受けながら、唾液や水、血の吸引をしたり、器具の受け渡しを行ったりします。歯型をとったり仮歯を作ったりするなど、治療の一部を担うこともあるでしょう。
歯科医師がスムーズに治療を進められるようサポートすることや、患者さまの負担を軽減できるように声をかけたりすることも、歯科衛生士の役割です。近年は、訪問診療で高齢者の口腔ケアを行ったり、セルフケアのアドバイスをしたりするケースもあるでしょう。
歯科助手の主な仕事は、歯科医院で歯科医師や歯科衛生士の補助、受付・会計などをおこなうことです。基本的に資格は必要ないため、未経験でも始められます。
治療がスムーズにおこなえるように準備をしたり、患者さまをご案内したりすることも歯科助手の仕事です。歯科医師や歯科衛生士のように、直接患者さまの口内の治療や歯石除去などの医療行為はできません。歯科医院全体をサポートする仕事といえます。
歯科衛生士ができることは、以下のとおりです。
歯科衛生士ができることのひとつに、歯の予防処置があります。主に、患者さまが虫歯や歯周病にならないように、予防することが目的です。
例えば、薬剤を塗布して歯質を強化したり歯石やプラークを除去したりして、虫歯や歯周病を予防します。歯科医師が主に歯の治療をおこなうのに対して、歯科衛生士は歯が治療しないといけない状態にならないように、歯科医師と連携して処置を施します。
歯科保健指導も、歯科衛生士ができることの一つです。歯科保健指導とは、患者さまがご自身で口腔ケアをしっかりおこなえるように指導することです。
例えば、正しいブラッシングの仕方を指導したり虫歯の原因を伝えたりすることで、虫歯や歯周病を予防できるようにアドバイスをするのです。
歯科保健指導は歯科医院だけにとどまらず、地域の小学校や保育園・幼稚園、老人ホームなどにいって指導することもあります。口腔ケアについて理解して、正しいセルフケアができるように指導するのも歯科衛生士の大切な仕事です。
歯科診療の補助も、歯科衛生士ができることです。例えば、治療の器具の準備やカルテの記入などの他、歯のクリーニングや治療中にバキュームで唾液・水を吸引したり器具の受け渡しをしたりするのも診療の補助にあたります。
歯科診療の補助業務は、歯科医師がスムーズに治療を進められるようにサポートする仕事です。
歯科における医療行為には、歯科医師のみが行える絶対的歯科医行為と、歯科医師の監督下であれば歯科衛生士が行える相対的歯科医行為があります。
絶対的歯科医行為とは、歯科医師にしかできない行為です。
例えば、虫歯などで歯を削る行為は歯科衛生士にはできません。歯を削ることができるのは歯科医師だけです。神経を取ったり歯茎を切ったりする処置も絶対的歯科医行為にあたり、歯科衛生士が行うことは禁止されています。
安全に治療する技術と、トラブルが起こった時に対処するための知識と経験が必要であるため、必ず歯科医師が行うのです。
また、歯科衛生士は歯科医師の監督下であれば塗り薬の麻酔は塗れますが、麻酔の注射を打つことはできません。
歯科衛生士は、レントゲン撮影も禁止されています。レントゲンの撮影は、医師・歯科医師と、指示を受けた放射線技師だけが許されている業務です。レントゲン撮影の準備や説明をしたり、患者様を誘導したりすることは歯科衛生士でも可能です。
相対的歯科医行為には、表面麻酔の塗布や歯石除去、ホワイトニングなどが挙げられます。相対的歯科医行為は歯科医師の監督下ではおこなえますが、歯科医師の指導がなければできません。
実際の現場で歯科衛生士がどのような業務を行うかは、歯科医院の方針や歯科医師の裁量に一任されています。歯科衛生士が相対的歯科医行為を行うときは、必ず歯科医師の監督下であるか確認することが大切です。
歯科衛生士の判断で業務を進めると事故やトラブルに繋がる可能性もあるため、絶対に避けましょう。
歯科衛生士の業務は法律で定められています。定められた範囲外のことをすると、法律違反により逮捕・起訴される場合があるので注意しましょう。歯科医師の監視がないにも関わらず相対的歯科医行為をして、歯科医師・歯科衛生士が罪に問われたケースも実際に存在します。
インターネットやSNSが普及しているため、患者さまも法律や歯科衛生士の業務範囲について容易に調べられるようになりました。患者様からの通報やスタッフによる告発で逮捕されるケースは、決して珍しくはありません。
最悪の事態にならないよう、歯科衛生士がやってはいけないことは「できません」としっかり意思表示して断りましょう。
歯科衛生士の仕事の魅力は、以下のとおりです。
歯科衛生士は、患者さまと直接接する仕事です。ブラッシングやセルフケアについて指導したり、患者さまが気になっている口腔内のことに関して相談を聞いたりと、直接関わりを持ってお口の健康を守ります。
お口の状態が施術や歯磨き指導などで改善された場合、やりがいを感じる歯科衛生士は多いでしょう。
また、歯科医院だけではなく老人ホームや学校、保育園・幼稚園でブラッシング指導をしたときなど、感謝される機会が多いです。感謝の言葉を聞いてやりがいを感じ、モチベーションにつながっている歯科衛生士も少なくないでしょう。
歯科衛生士は、活躍の場が多いことも魅力の一つです。歯科衛生士の勤務先には、歯科医院以外にも市町村の保健センター、介護施設、歯科関連企業などがあります。
全国に就職先があるため、結婚で引っ越したり妊娠・出産で離職したりした場合も、すぐに新しい職場を見つけられるでしょう。
また、歯科衛生士は国家資格であり、一度取得すれば更新する必要がありません。歯科医院ごとに定年制度を設けている場合はありますが、一生歯科衛生士として働くことが可能です。
結婚や妊娠、引っ越しなどのライフスタイルや環境の変化にも対応しやすく、柔軟な働き方ができるため、長く働けることも歯科衛生士の大きな魅力といえます。
歯科衛生士は、歯科医師や歯科技工士と同じように国家資格に合格しなければ業務ができない専門職です。さらに、認定歯科衛生士という資格を取得することで、キャリアアップも図れます。
認定歯科衛生士とは、高度な技術や知識を認められた歯科衛生士だけが取れる資格のことです。キャリアアップを図れば活躍の場を広げられるので、年齢や地域に関わらず働き続けられるでしょう。
誰でも気軽に始められる職業ではないので、その分安定した収入を得られるケースが多いのも魅力です。
歯科衛生士は、歯石の除去や口腔ケアの指導などで患者さまと直接関われるため、感謝される機会も多くやりがいのある仕事です。当院では歯科医師や歯科助手と共に、大切な患者さまのお口の健康を守ってくれる歯科衛生士を募集しています。
ご興味のある方は、京都市左京区岩倉にある歯医者「金田歯科医院」にお気軽にご相談ください。