金田歯科医院の金田一晃です。

あなたにとって、歯科技工士の仕事とはどのようなものでしょうか？
私は、歯科技工士の仕事は専門性が高く、これからますます高齢化が進んでいく日本において、とても重要な役割を担っていると思っています。
特に補綴物の出来や精度は、患者さんの満足度はもちろん、QOLにも直接関係します。
それゆえに、当院では外部の技工所に依頼をするのではなく、院内に歯科技工士を配置して、患者さんに少しでも早く、より正確な技工物を提供できる体制を整えています。

しかしながら、それだけ重要な役割を担っている仕事であるにもかかわらず、厳しい環境で働くことを余儀なくされている技工士の方も少なくありません。
納期に追われ、歯科医師から技工物に対するクレームを言われ、仕事の内容も単純作業の繰り返し。そんなお話をよく耳にします。
特に技工所で働いている場合だと、分業が進んでいるため、ただひたすら同じ作業ばかりしているというケースも少なくないと聞きます。

一方で、当院で働く技工士には、基本的に当院にいらっしゃる患者さんに必要なすべての技工物の作成・修理をお任せします。そのため、単なる単純作業の繰り返しではなく、幅広い仕事を経験することができます。
また、「身近に患者さんを感じながら仕事をすることができる」というのも、当院で技工士として働くことのメリットです。
なぜなら、実際に患者さんと直接コミュニケーションをとりながら技工物の設計をしたり、セットした後の患者さんの感想を直接聞くことができたり、技工所に勤務する技工士には分からない仕事の喜びや面白さがあるからです。

また、私自身、新しいものは積極的に取り入れたいと思っていますので、技工士として勤務するあなたにも新しい技術や機器には興味を持ち、より患者さんのためになる方法を一緒に考えてほしいと思っています。
とはいえ、現実的にすべて最新の設備や機器を揃えることができるわけではありません。そのため、「今ある設備や機器の中で、患者さんにピッタリの技工物を製作・修理する」という工夫や臨機応変さを持っていてほしいと思っています。

当院にはベテランの技工士もいますから、分からないことがあれば何でも質問・相談することができます。先輩スタッフと協力し合うべきところは協力し合い、お互いに学べるところは学ぶ。そんな姿勢を持って、仕事に取り組んでください。
そして、患者さんが食事を楽しみ、お口の悩みを気にすることなく日常生活を“快適に”送ることができるサポートしてほしいと思います。